134 / 180
第十三章 絶対無敵の銀河アイドル
EP 4
しおりを挟む
【設営】カイトのSランク農業スキルで作る『有機野菜ステージ』
「よし! 曲は決まったね! 次はステージ作りだ!」
カイト農場の中央広場。
カイトはツルハシを担ぎ、自信満々に仁王立ちしていた。
その背後には、リーザ、ルチアナ、ラスティア、リベラ、そして元勇者リュウが集まっている。
「カイト、ステージと言っても……大工仕事なんてできるのか?」
リュウが心配そうに尋ねる。
通常、ライブステージの設営には鉄骨や照明機材、音響設備が必要だ。農夫の領分ではない。
だが、カイトはニカっと笑った。
「大丈夫だよリュウさん。……『野菜』があれば何でもできるから!」
「は?」
カイトは懐から、見たこともない色の種を大量に取り出した。
「いくよ! 『超速栽培(グロウ・アップ)』!!」
カイトが種をばら撒き、ジョウロで水をかけた瞬間。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴッ……!!!
大地が鳴動し、植物たちが爆発的な勢いで成長を始めた。
「うわっ!? 何だこれは!?」
リュウが腰を抜かす。
地面から突き出したのは、鉄骨のように硬く、黒光りする巨大な『トウモロコシの茎』だった。
「まずは骨組み! 『アダマンタイト・コーン』の茎だよ! 硬度は鉄の10倍あるから、どんなに激しいダンスでも揺れないよ!」
数十本の巨大トウモロコシが複雑に絡み合い、あっという間にドーム状の骨組みを形成していく。
「次は照明! 『七色発光マッシュルーム(ゲーミング・キノコ)』!」
ボッ、ボッ、ボッ!
ステージの天井や床から、ネオンカラーに輝くキノコが次々と生えてきた。
赤、青、緑、ピンク。
それらが激しく明滅し、最新鋭のLEDライトも裸足で逃げ出すほどの光量を放つ。
「ま、眩しい!? 目がチカチカする!」
「そして音響! 『ハイパー・メガホンひまわり』!」
ステージの四隅に、直径3メートルはある巨大なひまわりが咲いた。
その花弁はスピーカーのように振動し、中心部からは重低音が響いている。
「このひまわりはね、歌声を100倍に増幅して、しかも美声補正をかけてくれるんだ!」
「便利すぎるだろ!?」
「仕上げは特効(特殊効果)だよ! 『ドライアイス大根』!」
カイトがステージ脇に植えた白い大根から、シューーーッ! と冷たい白煙が噴き出した。
幻想的なスモークがステージを覆い尽くす。
「……完成だ!」
カイトが汗を拭った。
目の前に出現したのは、極彩色の光を放ち、大根の香りが漂う、国立競技場規模の『超巨大・有機野菜ステージ』だった。
「…………」
全員が口を開けて絶句している。
「……すごいですわ」
リベラが眼鏡を直した。
「機材費ゼロ。電気代ゼロ。すべて光合成と魔力で稼働する、究極のエコ・ステージです」
「いや、ツッコミどころ満載だろ!」
リュウが叫ぶ。
「全部野菜じゃねーか! ステージからサラダの匂いがするぞ!?」
「でもリュウ、見て」
リーザが、呆然としながらステージに近づいた。
七色のキノコの光を浴び、スモークの中を歩く。
その姿は、確かに神々しいまでに「アイドル」だった。
「……すごい。私が……輝いて見える」
リーザが震える手でマイク(形をしたアスパラガス)を握る。
「これなら……いけるかも。この野菜たちの生命力が、私の強欲さを後押ししてくれる気がするわ!」
「でしょ!? しかもライブが終わったら、全部食べられるんだよ!」
カイトが無邪気に付け加えた。
(非常食にもなるなんて、なんて経済的なの……!)
リーザの「節約魂」にも火がついた。
「ありがとうカイト! このネギ臭いステージで、私は銀河一になるわ!」
「うん! 応援してるよ!」
器は完成した。
あとは中身(パフォーマンス)だ。
ここから、神と魔王による、地獄のスパルタレッスンが幕を開ける。
「よし! 曲は決まったね! 次はステージ作りだ!」
カイト農場の中央広場。
カイトはツルハシを担ぎ、自信満々に仁王立ちしていた。
その背後には、リーザ、ルチアナ、ラスティア、リベラ、そして元勇者リュウが集まっている。
「カイト、ステージと言っても……大工仕事なんてできるのか?」
リュウが心配そうに尋ねる。
通常、ライブステージの設営には鉄骨や照明機材、音響設備が必要だ。農夫の領分ではない。
だが、カイトはニカっと笑った。
「大丈夫だよリュウさん。……『野菜』があれば何でもできるから!」
「は?」
カイトは懐から、見たこともない色の種を大量に取り出した。
「いくよ! 『超速栽培(グロウ・アップ)』!!」
カイトが種をばら撒き、ジョウロで水をかけた瞬間。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴッ……!!!
大地が鳴動し、植物たちが爆発的な勢いで成長を始めた。
「うわっ!? 何だこれは!?」
リュウが腰を抜かす。
地面から突き出したのは、鉄骨のように硬く、黒光りする巨大な『トウモロコシの茎』だった。
「まずは骨組み! 『アダマンタイト・コーン』の茎だよ! 硬度は鉄の10倍あるから、どんなに激しいダンスでも揺れないよ!」
数十本の巨大トウモロコシが複雑に絡み合い、あっという間にドーム状の骨組みを形成していく。
「次は照明! 『七色発光マッシュルーム(ゲーミング・キノコ)』!」
ボッ、ボッ、ボッ!
ステージの天井や床から、ネオンカラーに輝くキノコが次々と生えてきた。
赤、青、緑、ピンク。
それらが激しく明滅し、最新鋭のLEDライトも裸足で逃げ出すほどの光量を放つ。
「ま、眩しい!? 目がチカチカする!」
「そして音響! 『ハイパー・メガホンひまわり』!」
ステージの四隅に、直径3メートルはある巨大なひまわりが咲いた。
その花弁はスピーカーのように振動し、中心部からは重低音が響いている。
「このひまわりはね、歌声を100倍に増幅して、しかも美声補正をかけてくれるんだ!」
「便利すぎるだろ!?」
「仕上げは特効(特殊効果)だよ! 『ドライアイス大根』!」
カイトがステージ脇に植えた白い大根から、シューーーッ! と冷たい白煙が噴き出した。
幻想的なスモークがステージを覆い尽くす。
「……完成だ!」
カイトが汗を拭った。
目の前に出現したのは、極彩色の光を放ち、大根の香りが漂う、国立競技場規模の『超巨大・有機野菜ステージ』だった。
「…………」
全員が口を開けて絶句している。
「……すごいですわ」
リベラが眼鏡を直した。
「機材費ゼロ。電気代ゼロ。すべて光合成と魔力で稼働する、究極のエコ・ステージです」
「いや、ツッコミどころ満載だろ!」
リュウが叫ぶ。
「全部野菜じゃねーか! ステージからサラダの匂いがするぞ!?」
「でもリュウ、見て」
リーザが、呆然としながらステージに近づいた。
七色のキノコの光を浴び、スモークの中を歩く。
その姿は、確かに神々しいまでに「アイドル」だった。
「……すごい。私が……輝いて見える」
リーザが震える手でマイク(形をしたアスパラガス)を握る。
「これなら……いけるかも。この野菜たちの生命力が、私の強欲さを後押ししてくれる気がするわ!」
「でしょ!? しかもライブが終わったら、全部食べられるんだよ!」
カイトが無邪気に付け加えた。
(非常食にもなるなんて、なんて経済的なの……!)
リーザの「節約魂」にも火がついた。
「ありがとうカイト! このネギ臭いステージで、私は銀河一になるわ!」
「うん! 応援してるよ!」
器は完成した。
あとは中身(パフォーマンス)だ。
ここから、神と魔王による、地獄のスパルタレッスンが幕を開ける。
10
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
転生辺境の雑用兵、知らぬ間に世界最強になっていた件 〜追放されたけど美女たちに囲まれて安寧生活〜
eringi
ファンタジー
辺境軍の雑用兵として転生した青年・レオン。異世界に転生したのに、剣も魔法も地味でパッとしない日々。ところが彼の“地味な努力”が、実は世界の理をゆるがすほどの能力だと気づく者が次々と現れる。貴族令嬢、魔族の姫、神官少女──気づけばハーレム状態に。追放された元仲間が破滅していく流れの中、本人だけは「俺、そんな強いかな?」と首をかしげる。無自覚最強×ざまぁ×追放後スローライフ×英雄伝説が交錯する、異世界逆転ストーリー。
異世界で無自覚に最強だった俺、追放されたけど今さら謝られても遅い
eringi
ファンタジー
「お前なんかいらない」と言われ、勇者パーティーを追放された青年ルーク。だが、彼のスキル【成長限界なし】は、実は世界でも唯一の“神格スキル”だった。
追放された先で気ままに生きようとした彼は、助けた村娘から崇められ、魔王を片手で倒し、知らぬ間に国家を救う。
仲間だった者たちは、彼の偉業を知って唖然とし、後悔と嫉妬に沈んでいく──
無自覚な最強男が歩む、ざまぁと逆転の異世界英雄譚!
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
最弱職〈祈祷士〉だった俺、実は神々の加護持ちでした~追放されたけど無自覚チートで世界最強~
eringi
ファンタジー
パーティから「役立たず」と言われ追放された祈祷士ルーク。だが彼の祈りは神々に届いており、あらゆる奇跡を現実にする「神の権能」だった。本人は気づかぬまま無双し、救った相手や元パーティの女性たちから次々想いを寄せられる。裏切った者たちへの“ざまぁ”も、神の御業のうちに。無自覚チート祈祷士が、神々さえも動かす伝説を紡ぐ──!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる