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凶行
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アムネリス王国。
国王充てに一通の手紙が届く。
しかし、その文字は酷く幼稚であり誰が見ても読破するには時間を要した。
「つまり、その痴れ者が今回の一件の首謀者であると?」
「その通りだ、マルタン。何処の誰かは知らんが、王位を明け渡せと言う。」
「なんという・・・。」
手紙の内容はこうだ。
アムネリス王国の国王に告ぐ。
年明けまでに王位を退き、国を明け渡せ。さもなければ人質の命はない。
各国要人の命が奪われたとなれば、全面戦争は避けられないだろう。
三日以内に何かしらの行動が見られない場合は、城に向け刺客を放つ。
「陛下!そのような蛮族の言葉など、耳を貸してはなりません!」
「しかし、こ奴らの手中に娘が居るのだぞ?大切な娘だ、捨て置けん。」
「まだ、猶予はあります!我々にお任せください。」
「我々?」
「・・・聞いて居たな?入れ。」
「っは!」
「こ、こ奴らは・・・!」
「マルタンめが直々に管理・管轄をしておりました直属の騎兵団にございます。
我が甥めが団長を務めておりますれば・・・。
彼等なら必ず、姫様の足取りを掴む事でしょう。」
「・・・ふむ。そこまで言うのであれば、任せよう。」
「懸命でございます、陛下。・・・ほれ、既に命は下っておるのだぞ、ぼさっとしてないで出撃するのだ。」
「陛下!そして叔父上。必ず成果を上げてご覧に入れます!皆の者、行くぞ!」
マルタン直轄の騎兵団の増員により、捜索の範囲は更に広がり
国王もいよいよ時を待つのみとなった。
だが、国王の期待も虚しく、三日はあっという間に過ぎ去った。
そして・・・。
「城門を固めよ!侵入者など一人も居れてはならん!貴様らの武勇!ここにおいて盛大に発揮せよ!」
「オオォォォオォーーー!」
「城門突破と同時に騎兵隊は突撃!弓兵は指示あるまで待機!貴様らの墓場はこの王国だ!良いな!」
場外に列成す魔物の軍団。
その数は計り知れない。
城門を挟んだ城内の広場。
そこには、ロードの元募った兵士たちが隊列を成す。
ロードの問いかけに呼応し士気を上げていく兵士たち。
その感情は、多くの物が渦巻いている。
魔物に対峙する不安、命尽きるかもしれない恐怖、愛する者を守れないかもしれない焦燥
武器を手に取り戦う意思を決める覚悟、日々の鍛錬に基付く自信、信頼する仲間の鼓舞
心ある兵士たちは皆、魔物に対峙する前からいわゆる「コンバット・ハイ」に自身を追い込む。
「そろそろ、城門が破られるぞ!騎兵隊、突撃用意!」
大きな炸裂音と共に門は破られ、人の体よりもはるかに大きい棍棒の一部が門から顔を覗かせる。
「グゥルァァァ!」
「騎兵隊!掛かれ!」
号令の直後、その声をかき消す様に
多くの馬の鳴き声と、走り出す蹄の音が反響する。
その音や兵士たちの怒号は王国の地を揺らした。
国王充てに一通の手紙が届く。
しかし、その文字は酷く幼稚であり誰が見ても読破するには時間を要した。
「つまり、その痴れ者が今回の一件の首謀者であると?」
「その通りだ、マルタン。何処の誰かは知らんが、王位を明け渡せと言う。」
「なんという・・・。」
手紙の内容はこうだ。
アムネリス王国の国王に告ぐ。
年明けまでに王位を退き、国を明け渡せ。さもなければ人質の命はない。
各国要人の命が奪われたとなれば、全面戦争は避けられないだろう。
三日以内に何かしらの行動が見られない場合は、城に向け刺客を放つ。
「陛下!そのような蛮族の言葉など、耳を貸してはなりません!」
「しかし、こ奴らの手中に娘が居るのだぞ?大切な娘だ、捨て置けん。」
「まだ、猶予はあります!我々にお任せください。」
「我々?」
「・・・聞いて居たな?入れ。」
「っは!」
「こ、こ奴らは・・・!」
「マルタンめが直々に管理・管轄をしておりました直属の騎兵団にございます。
我が甥めが団長を務めておりますれば・・・。
彼等なら必ず、姫様の足取りを掴む事でしょう。」
「・・・ふむ。そこまで言うのであれば、任せよう。」
「懸命でございます、陛下。・・・ほれ、既に命は下っておるのだぞ、ぼさっとしてないで出撃するのだ。」
「陛下!そして叔父上。必ず成果を上げてご覧に入れます!皆の者、行くぞ!」
マルタン直轄の騎兵団の増員により、捜索の範囲は更に広がり
国王もいよいよ時を待つのみとなった。
だが、国王の期待も虚しく、三日はあっという間に過ぎ去った。
そして・・・。
「城門を固めよ!侵入者など一人も居れてはならん!貴様らの武勇!ここにおいて盛大に発揮せよ!」
「オオォォォオォーーー!」
「城門突破と同時に騎兵隊は突撃!弓兵は指示あるまで待機!貴様らの墓場はこの王国だ!良いな!」
場外に列成す魔物の軍団。
その数は計り知れない。
城門を挟んだ城内の広場。
そこには、ロードの元募った兵士たちが隊列を成す。
ロードの問いかけに呼応し士気を上げていく兵士たち。
その感情は、多くの物が渦巻いている。
魔物に対峙する不安、命尽きるかもしれない恐怖、愛する者を守れないかもしれない焦燥
武器を手に取り戦う意思を決める覚悟、日々の鍛錬に基付く自信、信頼する仲間の鼓舞
心ある兵士たちは皆、魔物に対峙する前からいわゆる「コンバット・ハイ」に自身を追い込む。
「そろそろ、城門が破られるぞ!騎兵隊、突撃用意!」
大きな炸裂音と共に門は破られ、人の体よりもはるかに大きい棍棒の一部が門から顔を覗かせる。
「グゥルァァァ!」
「騎兵隊!掛かれ!」
号令の直後、その声をかき消す様に
多くの馬の鳴き声と、走り出す蹄の音が反響する。
その音や兵士たちの怒号は王国の地を揺らした。
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