骸行進

メカ

文字の大きさ
260 / 336
長編特集

雪国の怪 その1 「踏切」

しおりを挟む
ある日の事だ、鑑定人X氏の働いていたお寺に
とある依頼が来た。

依頼人は市の職員を名乗り、とある箇所のお祓いをお願いしてきた。
それが「踏切」だ。
相談に来た職員の話では、その年に入って
既に5人が踏切で亡くなっているという。
更に、不吉なのは、その踏切が数キロ離れた踏切などと比べても
明らかに死亡事故が多かった。という事だ。

「あそこには何かがある」巷ではそう噂が立ってしまった事が
人々の不安を煽り、幾つかの苦情も出始めた・・・そんな時だ。
偶々、役所内でその踏切が問題になり、お祓いをしようという流れとなった。

あくまでお祓いは「寺の仕事」として
修行中の身であるX氏が直接関わる事は無かったそうだ。

しかし、彼は妙な空気を感じ取り
プライベートでその踏切に訪れていたそうだ。

日中の通りは程よく車も通り
明るい内であれば、そのような事が起きる場所だとは到底思えない場所だったという。
しかし、その安心感も夕方に差し掛かると同時に薄れていった。

日が傾き始めて漸く、X氏はその踏切の異常性に気付いたdそうだ。

「街灯が、存在しない・・・。」

その踏切周辺、半径数百メートルに渡って、街灯が存在しないルートだった。

皆は「逢魔ヶ時」というものをご存じだろうか?

その昔、いわゆる「魔物」と呼ばれる者達と遭遇しやすい時間。
それが「逢魔ヶ時」と呼ばれる時間帯であり、それが現代でいう所の「夕方」である。

話を戻すが、この夕方に曰くがあるとされる踏切に
彼は一人、佇んでいたという。

X氏の話では、この時
数人の霊が、一列になり踏切の反対側に立っていたという。
そして、彼はその中の一人と目が合い
暫くの間、金縛りにあっていたという。

そこで初めて、「こういう事か」と事情を察したという。

大部分の人が「コレ」に巻き込まれるのだ。
一部の「意思ある者」以外、「コレ」に引っ張られるのだ。

それに気付いた時
対岸に居た目の合っていた一人の霊が
薄気味悪くニヤ付いていたという。

此処はダメだ。長居すべき場所じゃない。
X氏は直ぐにそう感じたという。

だが、足が動かない。
不思議と腕は動いたそうだが、その両手で力一杯に太ももを殴りつけ
自身に喝をいれたそうだ。

それでも動かない足。
対岸に居る霊がケタケタと笑い出す。
マズい。このままではマズいのだ。
額から噴き出す汗
拭っている余裕もない。

目の合っていた霊が突然、片手を挙げた。
それと同時に、電車が通り過ぎてゆく・・・。

対岸に霊の姿は無かったそうだ。

その後、5日間の高熱に悩まされたそうだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

(ほぼ)5分で読める怖い話

涼宮さん
ホラー
ほぼ5分で読める怖い話。 フィクションから実話まで。

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...