299 / 336
長編特集
ツキマトウ 3 「女の声」
しおりを挟む
「菊池」の務めていた工場で、多くの声を聞いた私であるが
その「菊池」に憑いている「二人の男」がなぜ「事故死」していたのか
それを知る切っ掛けとなったのが「女の声」である。
菊池と共に、工場前で聞いた無数のガヤの中
一際大きく聞こえた声がある。
その声は、まるで我々の隣で共に並んでいるかのような距離感で
「ツキナイ」と言ったのだ。
その言葉が、私の脳裏で瞬時に「ツキナイ」=「付き無い」=「不運」と繋がった。
この工場に無数にいる彼等の中で、なぜこの「二人の男」が「菊池」に「憑いたのか」。
それは即ち、彼等もまた「不運な男達」だったのだろう。と察したのだ。
更に、ここで私は「菊池」と再会した時
目眩を起こし、倒れそうになった一瞬で聞いた声が
「この女の声だ。」と確信したのだ。
そして、数日後の事だ。
X氏から、メールが届いた。
「こんにちは。○○(筆者氏名)君。
ご友人のお話を綴ったメール、拝見しました。
良ければもう少し、詳細を知りたいので、不運が起きる前の生活と
今現在の生活についてご友人に聞いてみてください。」
私は指示の通り、菊池から更なる情報を得て、X氏に返信した。
新たに分かった事。
それは、菊池がその工場で勤め始めたのは、彼の父が入院する一か月前であった。
何でも、彼は高校を卒業してから、職を転々としていたらしい。
それも、殆どが何かのトラブルに巻き込まれる形で・・・。
だが本人は、それも社会の荒波だと納得し、仕事に邁進していたそうだ。
・・・だが、今回ばかりは毛色が違った。
後に彼はそう語っていた。
そして・・・。
X氏は意外な一言を発した。
「彼は多分、もっと前から(命を)狙われていると思う。
今回、なぜ此処まで酷くなったかはまだ、視えてこない部分も多いけど
恐らく、彼に憑いている男性たちは関係ないんじゃないかな。」
X氏の見立てで話を進めていくと
尤も疑わしきは「女の声」である。
その「女」について、調べようと本腰を入れた時、事件は起きた。
とうとう、菊池が入院してしまったのだ。
1年という長い期間「拒食状態」の続いていた彼は
そのツケか、栄養失調などの不調により搬送されてしまったと連絡が入ったのだ。
後日、彼のお見舞いに行った私であるが
残念な事に、彼の病状は深刻な物でしばらくの間入院が必要になった。
それ以降の調査は、彼の助力なしで単独の調査になる。
当事者の協力なしに、素人の私がこういった物を調べるのは
とても時間と労力の居る作業となってしまうのだ。
だが、全くの手掛かりなしとも言えない状況は
私にとっては救いの一言だったであろう・・・。
その「菊池」に憑いている「二人の男」がなぜ「事故死」していたのか
それを知る切っ掛けとなったのが「女の声」である。
菊池と共に、工場前で聞いた無数のガヤの中
一際大きく聞こえた声がある。
その声は、まるで我々の隣で共に並んでいるかのような距離感で
「ツキナイ」と言ったのだ。
その言葉が、私の脳裏で瞬時に「ツキナイ」=「付き無い」=「不運」と繋がった。
この工場に無数にいる彼等の中で、なぜこの「二人の男」が「菊池」に「憑いたのか」。
それは即ち、彼等もまた「不運な男達」だったのだろう。と察したのだ。
更に、ここで私は「菊池」と再会した時
目眩を起こし、倒れそうになった一瞬で聞いた声が
「この女の声だ。」と確信したのだ。
そして、数日後の事だ。
X氏から、メールが届いた。
「こんにちは。○○(筆者氏名)君。
ご友人のお話を綴ったメール、拝見しました。
良ければもう少し、詳細を知りたいので、不運が起きる前の生活と
今現在の生活についてご友人に聞いてみてください。」
私は指示の通り、菊池から更なる情報を得て、X氏に返信した。
新たに分かった事。
それは、菊池がその工場で勤め始めたのは、彼の父が入院する一か月前であった。
何でも、彼は高校を卒業してから、職を転々としていたらしい。
それも、殆どが何かのトラブルに巻き込まれる形で・・・。
だが本人は、それも社会の荒波だと納得し、仕事に邁進していたそうだ。
・・・だが、今回ばかりは毛色が違った。
後に彼はそう語っていた。
そして・・・。
X氏は意外な一言を発した。
「彼は多分、もっと前から(命を)狙われていると思う。
今回、なぜ此処まで酷くなったかはまだ、視えてこない部分も多いけど
恐らく、彼に憑いている男性たちは関係ないんじゃないかな。」
X氏の見立てで話を進めていくと
尤も疑わしきは「女の声」である。
その「女」について、調べようと本腰を入れた時、事件は起きた。
とうとう、菊池が入院してしまったのだ。
1年という長い期間「拒食状態」の続いていた彼は
そのツケか、栄養失調などの不調により搬送されてしまったと連絡が入ったのだ。
後日、彼のお見舞いに行った私であるが
残念な事に、彼の病状は深刻な物でしばらくの間入院が必要になった。
それ以降の調査は、彼の助力なしで単独の調査になる。
当事者の協力なしに、素人の私がこういった物を調べるのは
とても時間と労力の居る作業となってしまうのだ。
だが、全くの手掛かりなしとも言えない状況は
私にとっては救いの一言だったであろう・・・。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる