骸行進

メカ

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長編特集

ツキマトウ 終 「ツキ・・・ナイ」

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私は、X氏に連絡を取った。

私が見た「女」の事。
そして、亡くなった「菊池」の事。
それ以前に亡くなっていた「婚約者」の事。
「菊池」の部屋の異常性。

X氏は、ある推論を立ててくれた。

「○○(筆者)君、その友達の部屋について
もっと詳しく聞かせて欲しい。
家具や内装の事ではなく、君が感じた『違和感』について
深堀したい。」

そのメールに対し、私は指示通り
彼の部屋を見た際の異常性を語った。

「部屋を見た感じでは、同棲していた。のは事実です。
ですが・・・それにしては『熱』を感じなかった気がします。
『幸福さ』というか・・・結婚間近を思えば
もっと明るい雰囲気でも良かったはず。
なのに、彼等の部屋からは『生気』を感じなかった。
まるで、ミニマリストの部屋みたいに『必要最低限だけ』を切り取ったような・・・。」

「仮に、同棲生活が続いていたなら・・・彼は誰と住んでいたんだろうね?
そして、それは誰にも認識されていなかったのかな?」

X氏の発言で私は「はっ!」っとなった。

一人、確認していない者がいる。
彼の住んでいた部屋の大家だ。

そして、その大家から、意外な事実を聞く事となる。

「あぁ、菊池君ね。・・・確かに、同棲してたよ?
といっても、数年前までは。だけどね。」

「というと・・・?」

「彼女と喧嘩したんだよ。それである日、彼女が出て行ったらしいね。」

「大家さん、喧嘩の理由って・・・知りませんよね?」

「彼女の方が大声で喚き散らしてたよ。・・・浮気だってさ。」

「浮気?・・・菊池が?」

「さぁ、詳しくは知らないけどさ、女の方が泣いて喚いてりゃそうなるわなぁ。」

この事から、俺の中で「点」でしか存在していなかった出来事が繋がる。

同棲を始めた菊池は、ある日、浮気を疑われた。
真相は定かではないが、コレが2人に大きな溝を作ってしまった。
その和解もままならぬうちに、彼女は自殺を図る。
そして、罪悪感に苛まれた菊池は、二人の思い出をそのままに生活を続けた・・・。
だが・・・。
彼女は「死しても尚、彼を許さなかった。」
彼女は、菊池の精神を少しづつ蝕んで行った。
やがてそれは「呪い」となる。
そして、あの日・・・私は「彼女」を見た。
その数日後、彼は息を引き取った・・・。

あの日、あの時
「彼女」は彼に・・・最後通告をしたのではないか・・・?
その思考に辿り着いた時
私の脳裏に、あの日の言葉が浮かぶ・・・。

「ツキナイ」

・・・これは「付きがない。」ではなく



「次は無い」

ではなかったのだろうか・・・。
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