骸行進

メカ

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タクシードライバー 「藤原さん(仮名)」の話

黒い封筒 終

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藤原さんは、休日丸一日を掛けても
黒い封筒と御札を処分できなかったそうだ。
更に、職場に確認した所
落とし物として預けた黒い封筒は、職場から消え去っていたそうだ。

一軒目のお寺では
その御札に纏わる宗派の関係で「そもそも扱えず」
二軒目においては「危険物である」と判断されたにもかかわらず「供養拒否」。
三軒目も、事情をはなしたら顔色を変え、拒否したそうだ。

そして、ニッチもサッチも行かない状態の彼から
私宛にメールが届く。

私は、私にもすべての事情を共有してもらう事を条件に
藤原さんにX氏を紹介した。

しかし、X氏の指示により
黒い封筒と御札の写真については、私は見ない方が良い。との事になり
直接のやり取りを行ってもらった。

そして、X氏が出した推論として

客として乗り込んだ女は既に死んでいた可能性が高い。という事だった。

そもそも「黒い封筒」の時点で中身が何であれ
かなり危険なものである。との事だ。

心霊界隈では「黒」=「死」を意味する。(医療現場のトリアージでも黒=死亡)
その封筒の中に「御札」が入っている。

本来神聖な物であるはずの「御札」をそのような形で「呪物」として「汚染していく」
神仏をも恐れぬ「信仰への冒涜」

その女が生きていたにせよ、死んでいたにせよ
この上ない恨みの感情が込められている。

との事だった。

そして、もう一つ重要なのは
この「御札」が「魂」を意味していた可能性が高い。という事だ。

「封筒」は「棺」の役割を担い、「中身の御札」は「遺体」を意味するのでは?
即ち、御札が二枚あったという事は・・・。

「警官の友人 荻野」の話にも出て来たのだが(「遺失物は・・・。」参照)

この、御札一枚は「女自身の身代わり」の可能性が高いそうだ。
そして、残り一枚の御札が
本来呪いに使われる「呪物」であったのではないだろうか?

と、X氏は推論立てた。

仮に「棺」などの話が濃厚となれば
その女は、とてもではないが正気の沙汰とは言えないだろう。

身代わりとは言え
「自分の死と引き換えに、誰かを道連れにする。」
そんな気迫を背負った者を外で見て、だれも気にしない訳がない。

ましてや、女の恰好は誰が見ても明らかな「正装」だ。

それ故に、X氏は「女が生きていない可能性」を示唆したのだ。

X氏の勧めにより、藤原さんはとある神社でお祓いをうけたそうだ。

・・・皆さんも、どうか
街中で「奇妙」「奇行」を繰り返す人物を見ても
気に留めてはいけない・・・。

その者が、果たして本当に

・・・「生者」であるとは限らないのだから・・・。
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