骸行進

メカ

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長編特集

クダラナイ 終 調査結果

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私は、竜太の空白のⅠ時間が「例の一軒家」にあると睨んでいた。
これは完全な勘の域を出ないのだが、私がこの一件に関わって
最初に興味を持ったのが、この一軒家に他ならない。
そして、数多くの情報を束ねると、あの一軒家が始まりなのだから。

私は休日の合間を縫っては、一軒家に続く道を探し始めた。
少ない時間だ。だが確実に進展はあった。

2週間の期間を使い、漸く
一軒家に続く獣道を発見したのだ。

直ぐにでも「突入」と行きたい所だが、今回は冷静だった。
私は、この一件に関わったメンバーへと連絡を取り、返事を待つことにしたのだ。

間髪入れず、返答を返してきたのは竜太だった。

「にぃやん、一軒家の入り口見つけたん!?すごいじゃん!
・・・でも正直な所、行ってほしくないなぁ・・・。」

「竜太の異変を探る為だ。多少危なそうなのは覚悟してる。
でも、此処まで来たら事情を全部知りたいじゃん。」

「あ、いや・・・俺の為なのは嬉しいんだけどさ・・・。」

私はこの時の会話に妙な違和感を覚えた。
「本来の竜太っぽくない。」
そう思ったのだ。

彼は、グループラインでも積極的に発言をするタイプだった。
怪談話を聞かせていても、一人だけ先に「オチ」に気が付いたり
その後の顛末についても、話をせがんでくるようなタイプだった。

そんな彼が、異変の正体を目前に二の足を踏んだ。
それが、妙でならなかった。

「なぁ、竜太?お前今何してるの?」

嫌な予感がした。
だが、最後に送ったそのLINEに既読が付く事は無かった。

・・・当然だ。
数時間後、彼は件の一軒家で遺体となって発見された。
死後数週間が経っていたそうだ。

彼は、一軒家の二階部分
怪談の前で発見された。奇しくも、その状態は「老人」と重なって見える。
彼の自宅の自室は荒れた状態ではあったが、誰もいなかったそうだ。

後日、X氏から連絡が入る。

「メカ君、実は一つ気になる事があってね。報告すべきか迷ったんだが・・・。」

「なんです?」

「彼(竜太)が口癖のように言ってた『クダラナイ』って罵倒さ・・・。
一つ、気付かない?」

「・・・え?」

「彼、階段の前で見つかったんだろ?」

「・・・!」

「そう・・・『(階下に)下らない』って事なんじゃないの?」

「そうなると・・・。」

「そう、クダラナイってのは不自然な言い回しだから『クダレナイ』が正しかったんじゃないか?」

X氏のその発言を聞いた時
全身から鳥肌が立った。
スマホを持つ手は微かに震え、悪寒さえしたものだ。

最後の力を振り絞り玄関先の階段まで這って出て来た老人。
絶命間際に見たその景色は・・・。

そこで自身の限界を呪いながら絶命していったのではないか?

その回答に行き着いた時、私は吐き気すら感じたものだ・・・。

思えば、この怪異が起きる以前から・・・私は竜太の顔を見た事も無かった。
なぜ・・・引きこもりになったという彼の姿を
ちゃんと確認しなかったのだろうか・・・。

それだけが、今でも悔やまれる・・・。
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