骸行進

メカ

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長編特集

旅館 6 追加目標

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実の所、私の行っている「この探索」は
ある追加目標が出来たのだ。
そして、それに応じて制限時間も「30分」としているが
延長戦もあり得る。

その「追加目標」が「日本人形の回収」である。

というのも、私の前にコレを行うはずだった第八ペアが探索を拒否した為である。

・・・だが、これまでのペアと違って私の探索は圧倒的「悪手」である。

なぜなら、当初予定していた計画では
全てのゲームを終えた後、意見を聞いたうえで「ヤバそうな場所」に
単身で暗闇の中、検証を行う・・・というものだった。

前回記事でもお分かりの通り
私の手元には懐中電灯は用意されていない。

そんな中、広い旅館内に隠された日本人形を探すなど
ほぼ不可能も良い所である。
だが、七組目のペアは二階探索で逃げ帰ってきている。
その事から、日本人形が隠されたのは二階だろうと想定している。

急いで二階に行きたい所だが
一階にもまだ見どころがある。
それがアーケードコーナーと脱衣所である。

アーケードコーナーはフロントから奥に20m程度進むと曲道が出現し、その先にある。
直進すれば脱衣所なのだが・・・まずはアーケードコーナーを見る事にしたのだ。

中へと進むと卓球台がいくつか並んでいる。
更にその奥には、子供用だろう小さなUFOキャッチャーなどが並んでいる。

正直な所、私個人の感想ではこのアーケードコーナーが尤も不気味だった事を覚えている。

卓球台が入る位だ、空間自体は広い筈なのに
何故か胸が詰まる様な圧迫感を覚えたのだ。

入り口に立った私は、その息苦しさに耐えられず
直ぐに脱衣所の方へと回ったのだ。

脱衣所は、ほんのりと木材の香りが漂う。
先ほどと変わって、落ち着ける空間だ。
床も畳の様な材質になっている為か、スリッパで歩くとスタスタと音もする。
それが、妙に落ち着くのだ。

絨毯敷きという事も有り、耳の良い私は自分の移動音などが薄い事が妙に
気になって仕方なかった。
にも拘らず、周囲では何者かが動き回る気配だけ察知する・・・。
この気持ちの悪い矛盾を抱えていた故に
自身の出した音が正確に耳に入って来た事、それだけでも安心なのだ。

脱衣所だけであればルンルン気分でスキップだって出来たであろう。

とは言え、その眼に映る景色は一面鏡張りの脱衣所だ。
そんな中で高揚を覚える訳もなく・・・
脱衣所にあるロッカーなどもくまなく探す。

「・・・ないか。」

「まぁ、そう簡単に見つかったらおもしろくないからねぇ。」

「ッ!あっぶね!」

「どした?」

「いやぁ・・・繋がってたの忘れてて・・・。」

電話が繋がっていた事も忘れ、呟いた独り言に
主催者の返事が返って来た。
驚いて携帯を落としそうになったものだ。

「ちゃんと実況してくれよ?皆聞いてるんだから。」

「・・・はい。」

そうして、まだまだ探索は続くのだ。
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