骸行進

メカ

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長編特集

旅館 7 人形

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一階を見終えた私は、二階に続く階段前へとやって来た。
とはいっても、脱衣所を抜ければすぐ目の前が階段だった。

不安を覚えながらも、携帯越しに待つ皆に二階へ進む旨を伝えた。

一同はいよいよかと声を掛けて来る。

「よし・・・行きます!」

一歩一歩、階段を踏み締め・・・踊り場を越え
二階入り口に辿り着く。
この間も、妙に気配だけが鬱陶しくてたまらない。

いっそ、音でも聞こえてくれればまだ良いのだが・・・。

ここで、私はある事を思いつくのだ。

「そうだ、皆。丁度いいから話すんだけどさ・・・。」

私は、絢女から聞いた話を彼等にもしようと思ったのだ。

「この旅館、特別変な事件とかが起きた訳じゃないのに
心スポとしては、そこそこの知名度だよね?
さっきさ、絢女から聞いたんだけどさ。
・・・この旅館、霊道が3本通ってるってさ。」

「・・・え、マジかよ!」
「どういう事!?」
「スゲェじゃん、詳しく教えてよ。」

受話器から聞こえる皆の声が、暗闇の中
唯一の安心材料だ。

「この旅館、元々はそんな事なかったらしいけど
絢女が昼間に、周辺の探索に出たらしいんだよ。
そしたら、見事に3か所・・・見つけたらしい。
お墓だったり、お寺だったり・・・で、ここからが本題なんだけど
それらの建物は、旅館の後から出来たらしいんだよ。
だから、ある時期からここではそういう事が起きてしまっているんだとさ。
・・・しかも、その霊道
この旅館を通る上、それぞれを直線で結ぶと三角形になるらしい。」

早い話、この旅館は霊道に囲まれているのだ。
その霊道の内部に位置する旅館故に、頻発するのだ。

その話をしながらも、廊下を歩き聞き耳を立てていたが
メンバー以外の声や音もせず、二階のトイレへと向かった。

本来であればそれぞれの居室も見て回りたかったのだが、プライバシーの面からも
客室への入室はしない事となっていた。

しかし、ここに来て私は一類の不安を持っていた。
考えないようにしていた事だ。

『隠されているハズの日本人形が見当たらない。』という事だ。

残すところ、二階のトイレと先送りにしてしまったアーケードコーナー。

またあの場に戻るのか?と
私は一人、焦燥感を抱いていたものだ。

『どうか、此処にありますように・・・。』

その願いも虚しく、トイレにはなかった。

「・・・あのさ、日本人形探すのは流石に無理があるよ・・・。
そっちは負けで良いからさ、隠した場所教えてよ。回収するからさ。」

「・・・え~・・・まぁ、でもライトも持って行ってないんだもんな。
分かった。7班ペア、何処に隠したの?」

「えっとね、脱衣所側の階段から見て、三つ目の消火器の横にひっそりと立ってるw
見ちゃったもんだからさ・・・怖くて。適当に置いてきちゃったんだよ。」

「わかった、ありがとう。」

人形を回収するべくトイレから出た私は
足元を注意深く観察しながら、来た道を戻っていた。

・・・だが、結論を言うと
日本人形は見つからなかった。

試しにその後も二往復したが・・・無かったのだ。

その事を報告後、一度大広間に戻る事となった・・・。
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