骸行進

メカ

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筆者(メカ)の経験談。

名無しのクラスメート 終

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学生時代、関わりのない人間は必ず数人は居る。
その中で
あの日、私があの場所で池谷の存在を怪しんだ事には理由がある。

それが「話題」だ。

我々の集まりは「中学時代」の仲間なのだ。
そして、大概の人々は中学生と言えば小学校と同じ学区のメンバーが集まる事だろう。
故に、その集まりも「小学生時代」の延長だ。

だからこそ、最初は違和感に気付かなかった。

しかし・・・池谷には圧倒的に足りていないものがあるのだ。

我々にはあって、彼(彼女)には足りていない物。

・・・それは中学3年間の思い出である。

そう、池谷は決まって中学時代の話になると途端に影が薄くなっていた。
当然だ。
知りもしない出来事に歩調を合わせられる程、彼(彼女)の記憶は正確とは言えない。
あの時点で
我々は27歳だ。
中学の記憶といっても既に10年以上の間が出来ている。
当人たちでさえ
「あの時の・・・アレ!何だっけ?」と確認し合う程だ。
それ以前に、古巣を発った池谷が付いてこれる訳がない。

だが、一同がそれでも気に留めなかったのは
池谷の圧倒的な話術のセンス、そして他人に成りきるという離れ業が為せる事だ。

彼(彼女)は状況に応じて、他のクラスメートを演じていたのだ。

だからこそ・・・認識の不一致が生まれたのだ。

そして・・・私が感じたもう一つの奇妙な点。
それが
「こいつ、本当に生きた人間か?」である。

これに関しては
池谷について調べ始め、徐々に湧き出て来たものであるのだが
彼(彼女)はなぜ打ち上げの場所と時間を正確に知っていたのか?
という疑問符から始まり
「再開が懐かしいからもう一度・・・。」という割に「非通知の電話」だったり
そもそも、なぜメンバーの連絡先を知っていたのか?と
明らかに行動が異常である。

吉田から聞いた話では、そんな事をするようなタイプではないようだが・・・。

あまりにも常軌を逸している。

これが特定の誰かへの異常な接触であれば、まだ「ヤベェ奴・・・。」で納得したかもしれない。
しかし、行動を見返す限り
周囲に対してソレがフラットなのだ。

これも吉田の話から察する事だが
本来の彼(彼女)であれば、特定の誰かにソレを行っていた筈だ。

それがあの日
「その場に居るならだれでも良かった」様な振る舞いに思えてしまうのだ。

・・・そして、私はその感覚を良く知っている。

・・・動物霊のソレ(恨み)によく似ているのだ・・・。

「人間であれば誰でも良い。」なぜなら、恨みの対象が「特定の個人」ではなく「人間」だから。

それに気付いたからこそ、私は池谷がこの世の者ではないのかもしれないと
そう思えてしまったのだ・・・。

だが・・・周囲の知り合いで彼(彼女)の近況を知る者がいない為
真相は、定かではない・・・。
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