骸行進

メカ

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掲示板やネットユーザーからの投稿

フリーライターの体験談。 終

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瀬戸は、掲示板である書き込みを最後に姿を消した。

暫く姿を見ないという事で、直接連絡を図ったが
それに対しても、返信などは帰って来ず・・・謎を残すままだった。

その投稿というのが
「後を追われている。」

という短い一文だ。

その投稿に対して、他の投稿者達は挙って状況を聞こうと多くの書き込みをしてきたが
以降、状況説明もなく憶測だけが飛び交った。

ガヤが幾ら推理などを行った所で、答えに辿り着ける訳もなく・・・。

私は、X氏に頼る事にした。

事情を説明した後、X氏は不思議だと言わんばかりの返信を行ってきた。

「○○君(筆者)、本当に分からなかったの?」

その一言が直の事、私を迷宮へと押し込める。

「君なら、察しも良いし直ぐに気付きそうなものを・・・。」

そこで、私は今一度状況を整理しようと、起きた事をノートに書き起こした。

ノートを見返して、漸く
一本の薄っすらとした筋がみえた気がした。

瀬戸は、あの日
何か良からぬものを連れ帰ったのではないか?

深夜に見たという「独りでに動く車いす」
ソレは「まるで意思を持っているようだ」と語る。
事実、現場を訪れた瀬戸を嘲笑うように動く車いす・・・。
翌朝、分かった更なる動き。
ソレはまるで「玄関で待ち伏せ」でもしていたように・・・。
その後から聞こえるようになったという「怪音」。

・・・職業柄、私はその音に聞き覚えがある・・・。

車いすのタイヤだ・・・。
長年使われている車いすのタイヤは、汚れや荷重によって
タイヤの芯の部分から「キュルキュル」というような摩擦音を立てる事がある。

そしてその音は、意外にも「耳に残りやすい」。

話の流れから「廃病院」「車いす」というワードも出て来た。

それ故に「音が聞こえていたとしても不思議じゃないよな。」
という職業柄の「思い込み」があった。

だからこそ、数日たった後も聞こえるという「怪音」も

私にとっては「耳に残ってしまっているんだろう」という感覚だったのだ。

そもそも、瀬戸は廃病院でこんな音は一度も聞いていない。
もしそんな音が聞こえていれば、瀬戸も周辺の確認くらいはしただろう。

にも拘らず、全てが終わった後から
その「怪音」が彼を襲う。

この事にさえ、私がもっと早く疑問を持っていれば
彼は失踪しなかっただろう。

彼が最後に残した「追われている」という書き込みも
これで合点がいく・・・。

彼はあの日からずっと・・・文字通り「追われていた」のだろう・・・。

それに耐えきれなくなり、何処かへ逃げ出したのだろう・・・。

きっと今も彼は・・・どこかで「追われている」に違いない・・・。
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