骸行進

メカ

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警官の友人「荻野(仮名)」の話

ワンルーム

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ある年、中年男性の遺体が発見される。

その男性の名は「大林(仮名)」。
見つかった場所は、彼が住んでいたというアパートだ。

警官である友人の荻野は、そのワンルームが変わった物である事が引っかかった。

そのワンルームは「和室」だった。

発見された経緯としては、大家が家賃が振り込まれない事に異変を感じ
部屋を訪れた。
すると、鍵は掛かっていなかったのだという。

警察が中を調べた結果、病死ではないか?という目算が立った。

しかし、荻野はさらにある一部が気になって仕方がなかった。
上司にその話を通すも、相手にされず
私の元に「意見が聴きたい」と話が来た。

「部屋がやけに綺麗だったんだよ。」

彼の相談は、この一言から始まった。

「その男性は一人暮らしだったんだろ?なら性格的にも几帳面だったんじゃ・・・?」

「違うんだよ。そういうのじゃなくてさ。・・・必要なものが無いんだよ。」

「どういう事?」

「部屋の中に合ったのは、テレビとちゃぶ台、それと電気ケトルだけだった。」

「・・・は?」

「だろ?他にも必要な家電はあるだろうに・・・それだけしか無かったんだよ。」

世間には「ミニマリスト」なる人種がいる。
私は、その時点で「その男性」もそうなのだろうと思っていた。
自分が思う「最低限」だけで生活を行う人種。

「でな、そうなったら食事とかもインスタントとかがメインになるだろ?普通はさ。」

「だねぇ。」

「でも、そのゴミも一切残ってなかったんだよ。」

「・・・いっぺんに棄てに行ったんじゃないの?」

「ミニマリストを気取るオッチャンがゴミ溜めてから捨てに行くと思うか?」

「・・・ないわな・・・すまん。」

荻野の言いたい事は何となく察しが付く。

その男性は「生前整理」をしていたのではないか?

警察の調べでも「病死だろう」と判断が下っている。
であるならば「病を患った男性が、体の動くうちに。」と考えても可笑しくないだろう。

しかし、この考えは根底から全てひっくり返る事となる。

数日後、同じ階に住む老夫婦によって衝撃の発言が為された。

「あぁ、あそこのお部屋の人ね。随分前にお米を運ぶの手伝ってもらってね
お礼にお茶でもって、部屋に通した事があるよ。その時の写真がコレ。」

提示された写真に写る男は
部屋で見つかった男とは似ても似つかない人物だった。

部屋で倒れていた男は所持品を持っておらず
部屋にあった身分証明書などで確認が為されてしまった為に起きた
不運な出来事である。

しかし、その男の正体と本来の住民である男の安否は
未だ明るみになってはいない・・・。
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