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呪物
手紙と敵意 1
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この話は、数年前
とある中年女性によって持ち込まれた話である。
「宛先不明の手紙を受け取って以降、体調が優れない。」
私に送られてきたメールのタイトルが、その一言だった。
詳しく話を聞く為、返信を試みた。
しかし、その女性から返信が来る事は無く、一か月が過ぎた。
ふと、忘れた頃
「何か、変わった話は来ていないか?」とメールボックスに目を通した時
女性から返信が来ていた事に気付く。
「宛先不明の手紙が続いています。」
またしてもこのようなタイトルのメール。
しかし、本文には詳細が綴られていた。
女性の名は「望月さん(仮名)」
50代後半の女性だ。
普段は、自宅近くのスーパーでパートをしているという。
最初のメールが送られる2ヶ月ほど前
宛先人不明の手紙が届いた。
内容を見る限り、望月さん宛てである事は確かな要だったという。
しかし、内容は支離滅裂でとても、読解できるようなものではなかったという。
その手紙を筆頭に
次々と、意味の分からない手紙が届くようになった。
この時、望月さん自身は「イタズラ」程度に考えており
真剣に悩むのも馬鹿馬鹿しい。と思っていた程だという。
そんなある日・・・。
何時もの様に手紙が届く。が、ポストに手を伸ばせないのだという。
まるで、金縛りにでも合ったかのように。
体の硬直は、ほんの一瞬だった。
この事すら、彼女は気にしていなかった。
だが、彼女のメールを見て
この事実を知った時、私は「明確な敵意のようなもの」を感じたのだ。
次第にそういった「小さな異変」が積み重なる・・・。
そして、彼女は「睡眠障害」になった・・・。
その理由は
これまで、支離滅裂だった手紙の内容が
思い付きの単語を並べたレベルで、とても文章にはなっていないものの
明らかな暴言・侮蔑の内容に変わったという。
そこで初めて、望月さんは「怖い」と感じ始めたようだった。
当然の事ながら、然るべき機関に届け出は済んでいた。
だが、直ぐに犯人は捕まらず・・・。
眠れず、正常な判断力を失った彼女は、知人や友人に手当たり次第に連絡を取るようになった。
当時の事を彼女は後にこう説明した。
「今、自分が独りである事を自覚したくなかった。
独りだと自覚してしまえば、どこか目に見えない死角から何かが寄って来そうな気がして。」
「瞬きする事すら恐怖を感じる一瞬がある。
次に景色を捉えた時、何か違う物が映っていて、何処かに攫われるんじゃないかって。」
私が、此処まで話を聞き出す頃には、望月さんの行動は「異常そのもの」だった。
彼女は、当時
自宅内でも、目隠しをしながら生活を送っていたそうだ。
それだけではない。
自宅の中だというのに、クマよけの鈴を常備し
自分が動く際は、必ずと言っていい程、その鈴を鳴らしながら行動をしていたそうだ。
・・・しかし、彼女が此処まで狂ってしまった事には「理由があった」のだ・・・。
とある中年女性によって持ち込まれた話である。
「宛先不明の手紙を受け取って以降、体調が優れない。」
私に送られてきたメールのタイトルが、その一言だった。
詳しく話を聞く為、返信を試みた。
しかし、その女性から返信が来る事は無く、一か月が過ぎた。
ふと、忘れた頃
「何か、変わった話は来ていないか?」とメールボックスに目を通した時
女性から返信が来ていた事に気付く。
「宛先不明の手紙が続いています。」
またしてもこのようなタイトルのメール。
しかし、本文には詳細が綴られていた。
女性の名は「望月さん(仮名)」
50代後半の女性だ。
普段は、自宅近くのスーパーでパートをしているという。
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しかし、内容は支離滅裂でとても、読解できるようなものではなかったという。
その手紙を筆頭に
次々と、意味の分からない手紙が届くようになった。
この時、望月さん自身は「イタズラ」程度に考えており
真剣に悩むのも馬鹿馬鹿しい。と思っていた程だという。
そんなある日・・・。
何時もの様に手紙が届く。が、ポストに手を伸ばせないのだという。
まるで、金縛りにでも合ったかのように。
体の硬直は、ほんの一瞬だった。
この事すら、彼女は気にしていなかった。
だが、彼女のメールを見て
この事実を知った時、私は「明確な敵意のようなもの」を感じたのだ。
次第にそういった「小さな異変」が積み重なる・・・。
そして、彼女は「睡眠障害」になった・・・。
その理由は
これまで、支離滅裂だった手紙の内容が
思い付きの単語を並べたレベルで、とても文章にはなっていないものの
明らかな暴言・侮蔑の内容に変わったという。
そこで初めて、望月さんは「怖い」と感じ始めたようだった。
当然の事ながら、然るべき機関に届け出は済んでいた。
だが、直ぐに犯人は捕まらず・・・。
眠れず、正常な判断力を失った彼女は、知人や友人に手当たり次第に連絡を取るようになった。
当時の事を彼女は後にこう説明した。
「今、自分が独りである事を自覚したくなかった。
独りだと自覚してしまえば、どこか目に見えない死角から何かが寄って来そうな気がして。」
「瞬きする事すら恐怖を感じる一瞬がある。
次に景色を捉えた時、何か違う物が映っていて、何処かに攫われるんじゃないかって。」
私が、此処まで話を聞き出す頃には、望月さんの行動は「異常そのもの」だった。
彼女は、当時
自宅内でも、目隠しをしながら生活を送っていたそうだ。
それだけではない。
自宅の中だというのに、クマよけの鈴を常備し
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