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三章 犯人を追って【オーギュスト】
第19話 終結
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魔導師団員の報告は、ナチュレの騎士を武装解除し、二ヶ所に分けて待機させているというものだった。時間がそれなりにかかっただろう。オーギュストはその間ぼんやりしていたことになる。そんな自分を情けなく思いながら、気を引き締めなおした。
「この場で尋問を終えたいところだが、ナチュレの騎士の人数が多すぎるな」
「妃殿下の近衛隊が、もうすぐ到着する予定です。尋問に協力して頂きましょう」
「近くまで来ているのか?」
オーギュストたちが建物の中で過ごしているうちに、団員が連絡を取り合っていたらしい。表向きはミシュリーヌを救助するために結成された極秘部隊だ。人数は多くないだろうが、優秀な者を揃えているだろう。
「こちらが夜中に届いた手紙です。報告が遅れて申し訳ありません」
「いや、私も扉を開ける機会を得られなかった。危険を侵す理由もなかったのだから、それで良い」
オーギュストは言いながら手紙を受け取る。
【遠方よりナチュレ騎士団を確認 合図があれば合流可能】
魔獣草を焚いていたので、それを確認したのだろう。比較的明るい夜で良かった。
……
団員は優秀でヘクターを拘束した時点ですぐに伝書鳩を飛ばしていたようだ。そのおかげで、オーギュストが様々な確認をしているうちに、近衛隊が到着する。
「オーギュスト殿下、お待たせしました」
「いや、早すぎるくらいだ。この状況だから助かった」
オーギュストはナチュレの騎士が集まる大きなテントの中を近衛隊長に見せる。中には防具を外して軽装になった騎士たちが、直立不動で並んでいた。それを魔導師団員が数人で監視している。
「ナチュレ公爵に根回しが必要ですね」
「ああ。ノルベルト兄上にお願いする事になると思う」
「それがよろしいでしょうね。では、ここはお任せ下さい。なるべく急いで終わらせます」
ノルベルトに伝えたら、穏便に終わらせるようにと言うだろう。ヘクターがイレーヌを蔑ろにしていた事実もある。王家としては、ナチュレ公爵に誠意を見せなくてはならない。
ナチュレ公爵家からヘクターの代わりの指揮官が派遣されたら、騎士たちを引き渡すことになる。そうなれば、騎士に尋問する機会はもうない。
ナチュレ公爵のことも疑う必要はあるが、ヘクターの発言から考えるとおそらく白だ。今回の証拠では、そうでなかった場合でも表立って動けない。
「では、この場は任せる。ヘクター兄上と護送車の四名は先に連れて帰る。【アダンに媚薬を飲ませようとした軍医と】拘束時に暴れたり怪しい動きをしたナチュレの騎士だ」
魔法で【アダンに媚薬を飲ませようとした軍医と】という部分だけ、隣りにいるミシュリーヌから隠して伝える。近衛隊長は護送車を軽蔑するように一瞥した。
「魔導師団員も半分残すから、使ってやってくれ」
「助かります」
すでに団員と協議をして、護送車を護衛する者と近衛隊の手伝いをする者とに分けてある。
オーギュストはそのまま馬車に乗り込んで王都へと戻った。ヘクターが何か仕掛けてくる可能性も考えたが、何事もなく王宮の貴賓牢に入れることができた。
「この場で尋問を終えたいところだが、ナチュレの騎士の人数が多すぎるな」
「妃殿下の近衛隊が、もうすぐ到着する予定です。尋問に協力して頂きましょう」
「近くまで来ているのか?」
オーギュストたちが建物の中で過ごしているうちに、団員が連絡を取り合っていたらしい。表向きはミシュリーヌを救助するために結成された極秘部隊だ。人数は多くないだろうが、優秀な者を揃えているだろう。
「こちらが夜中に届いた手紙です。報告が遅れて申し訳ありません」
「いや、私も扉を開ける機会を得られなかった。危険を侵す理由もなかったのだから、それで良い」
オーギュストは言いながら手紙を受け取る。
【遠方よりナチュレ騎士団を確認 合図があれば合流可能】
魔獣草を焚いていたので、それを確認したのだろう。比較的明るい夜で良かった。
……
団員は優秀でヘクターを拘束した時点ですぐに伝書鳩を飛ばしていたようだ。そのおかげで、オーギュストが様々な確認をしているうちに、近衛隊が到着する。
「オーギュスト殿下、お待たせしました」
「いや、早すぎるくらいだ。この状況だから助かった」
オーギュストはナチュレの騎士が集まる大きなテントの中を近衛隊長に見せる。中には防具を外して軽装になった騎士たちが、直立不動で並んでいた。それを魔導師団員が数人で監視している。
「ナチュレ公爵に根回しが必要ですね」
「ああ。ノルベルト兄上にお願いする事になると思う」
「それがよろしいでしょうね。では、ここはお任せ下さい。なるべく急いで終わらせます」
ノルベルトに伝えたら、穏便に終わらせるようにと言うだろう。ヘクターがイレーヌを蔑ろにしていた事実もある。王家としては、ナチュレ公爵に誠意を見せなくてはならない。
ナチュレ公爵家からヘクターの代わりの指揮官が派遣されたら、騎士たちを引き渡すことになる。そうなれば、騎士に尋問する機会はもうない。
ナチュレ公爵のことも疑う必要はあるが、ヘクターの発言から考えるとおそらく白だ。今回の証拠では、そうでなかった場合でも表立って動けない。
「では、この場は任せる。ヘクター兄上と護送車の四名は先に連れて帰る。【アダンに媚薬を飲ませようとした軍医と】拘束時に暴れたり怪しい動きをしたナチュレの騎士だ」
魔法で【アダンに媚薬を飲ませようとした軍医と】という部分だけ、隣りにいるミシュリーヌから隠して伝える。近衛隊長は護送車を軽蔑するように一瞥した。
「魔導師団員も半分残すから、使ってやってくれ」
「助かります」
すでに団員と協議をして、護送車を護衛する者と近衛隊の手伝いをする者とに分けてある。
オーギュストはそのまま馬車に乗り込んで王都へと戻った。ヘクターが何か仕掛けてくる可能性も考えたが、何事もなく王宮の貴賓牢に入れることができた。
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