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四章 平和を願って【ミシュリーヌ】
第1話 出発
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パーティから七日後の早朝、ミシュリーヌは旅支度を済ませて王宮内の厩舎に来ていた。馬を使ってフリルネロ公爵領に向かうためだ。
ミシュリーヌとしては、もう少し早くマリエルたちのもとへ向かいたかった。しかし、前回のように失踪するわけにはいかない。聖女として向かうならば、護衛は必須だった。
そのため、新たに国王となったノルベルトの身辺が落ち着き、オーギュストの手が空くのを待っていたのだ。
「ミシュリーヌ、一番薄手のローブで寒くないか?」
先に厩舎で準備をしていたオーギュストが、ミシュリーヌを見つけて駆け寄ってくる。服装を隅々まで確認されて居心地が悪い。ボンヌに手伝ってもらって、きちんと準備したことは知っているはずなのに、オーギュストは心配らしい。
「暖かい季節なので大丈夫ですよ」
ミシュリーヌが主張しても、オーギュストはミシュリーヌの首元を凝視している。
「この時間から馬で移動するんだよ。首元がそんなに開いていると冷えるじゃないか。風邪をひいたらどうするんだ」
「このくらい平気ですわ。そんなにしつこく言われると、子供扱いされていると疑ってしまいます」
ミシュリーヌはローブの前を手で閉じてムスッとする。端ないので指摘しないが、オーギュストの首元の方が開いていて色気を醸していると思う。
「可愛い妻を心配するのは当たり前だと思うよ」
オーギュストの手が優しくミシュリーヌの頬を撫でる。甘い囁きに、ミシュリーヌは頬を膨らませたまま顔を赤くした。
ヘクターとの対決のときにも似たようなやり取りがあったが、オーギュストは一向にミシュリーヌの言うことを理解してくれない。それどころか、ミシュリーヌのほうが間違っているかのように言うのだ。
オーギュスト様がわたくしだけを見て下さっているなら、このままでも良いのかしら?
熱っぽい瞳で見つめられて、ミシュリーヌも雰囲気にのまれそうになってくる。気にかけてくれるのは嬉しいので、不満を持ち続ける方が難しい。
「私のためだと思って、これを使ってくれ」
オーギュストが懇願するようにスカーフを差し出してくるので、ミシュリーヌは思わず受け取った。市井の女性がよく使う一般的なデザインで、これを付けていれば街に馴染めそうだ。手触りも柔らかで心地よい。
「どこで購入されたのですか?」
「どこだったかな? 上質な絹だから安心して良いよ」
オーギュストは何もかも知っていると言いたげに微笑んだ。
実はミシュリーヌも似たようなスカーフを前回の失踪の旅で購入していた。とても素敵だったのだが肌に合わず、今はお気に入りのぬいぐるみの首元を彩っている。オーギュストには言っていないが、それを見て、ミシュリーヌでも使えそうなものを探してくれたのだろう。
「試しにつけてみてくれないか?」
オーギュストが鏡を出してくれたので、ミシュリーヌは渋々スカーフを首元に巻く。こんなことまでされたら断りにくい。
ミシュリーヌは鏡の中の嬉しそうな自分を見て、慌てて表情を引き締めた。
「オーギュスト様、皆さんをお待たせしたら申し訳ないわ」
ミシュリーヌはスカーフを巻き終えると、わざと護衛の魔導師たちに視線を向けた。四人の魔導師たちは、隊列の組み方などについて話し合っており忙しそうだ。
「そうだね」
ミシュリーヌは素っ気なく言ったのに、オーギュストは機嫌が良い。ミシュリーヌは拗ねている方が子供っぽいことに気づいて、オーギュストに小さくお礼を言った。
「この前より長時間の乗馬になるから、そのつもりでいるんだよ」
この前とはヘクターとの対決のときのことだろう。あのときはゆっくりと追跡したが、今回はかなり急ぐと聞いている。
「横乗りでもよろしいですか?」
「どちらでも構わないよ」
ミシュリーヌはオーギュストに手伝ってもらって馬に乗る。今回もオーギュストの愛馬に二人乗りだ。どうせなら、オーギュストの顔が見えたほうが安心する。
ミシュリーヌがオーギュストの腰に腕を伸ばすと、オーギュストが片手でミシュリーヌを抱きしめる。思ったより近すぎて恥ずかしい。ミシュリーヌは座り直そうか迷ったが、オーギュストはすぐに馬を走らせてしまった。
「オーギュスト様、どんな魔法を使っているのですか?」
王宮から秘密の門を出た馬は、驚く速度で王都を離れていく。時々出現する魔獣は、進路を妨害するもののみ瞬殺され、マジックバッグに収納されていた。
「今回は少人数の移動だから、使える魔法はすべて使っているよ。重さを軽くする魔法や、空気の抵抗を減らすための魔法とかもね」
オーギュストは平然とした顔で、いくつもの魔法陣を操っている。並走する魔導師たちの表情は真剣そのもので、額に汗が浮かんでいる者もいた。
「大丈夫でしょうか?」
「ついてこれないようなら置いていくだけだから大丈夫だよ。ミシュリーヌの護衛は私一人で十分だ」
オーギュストの言葉を聞いて、魔導師たちに緊張が走る。詳しく聞いていくと、どうやらオーギュストは二人で行くつもりだったらしい。それを知って、ヌーヴェル伯爵が『護衛』の魔導師をつけたようだ。伯爵は次世代を育てる機会と考えている。
「浄化の旅も終わったし、私の魔法を間近で見せる機会がないからね。単純に人員が不足しているのもある」
フリルネロ公爵領に先行している魔導師も多いし、社交シーズンが終わったとはいえ、国王の守りもきちんとしたい。いつもオーギュストのそばにいるジョエルも留守番だ。
「皆さん、何年目なのかしら?」
「ミシュリーヌに軽く自己紹介しろ」
「ブノワと申します。配属二年目です」
オーギュストの横を走る男性が答える。すぐ後ろを走る二人を振り返るが、口を開くのは難しそうだ。ミシュリーヌは殿を務める女性に視線を向ける。
「四人のリーダーを務めるジュリーと申します。三年目でチームを率いるのは初めてです。至らぬところもあるかと思いますが、よろしくお願いします」
「よろしくね」
ジュリーは残りの二人に追いついて、小さくため息をつく。
「こちらの二人は配属されたばかりの新人で、右から女性がアニェス、男性がポールです。彼らについても何かございましたら、私にお申し付け下さい」
「新人さんなのね」
ポールはこちらに頷いて見せたが、アニェスは馬を操るので精一杯といった様子だ。
ミシュリーヌはオーギュストを見つめるが小さく首を振る。新人だとしても速度を緩めるつもりはないようだ。
「これでも、魔法で補助をしているんだよ。ついてこれないなら、研修からやり直しだね」
ジュリーとブノワは賛同するように頷き、新人の二人は青くなる。ミシュリーヌは余計な事を言ったと分かって口をつぐんだ。
ミシュリーヌとしては、もう少し早くマリエルたちのもとへ向かいたかった。しかし、前回のように失踪するわけにはいかない。聖女として向かうならば、護衛は必須だった。
そのため、新たに国王となったノルベルトの身辺が落ち着き、オーギュストの手が空くのを待っていたのだ。
「ミシュリーヌ、一番薄手のローブで寒くないか?」
先に厩舎で準備をしていたオーギュストが、ミシュリーヌを見つけて駆け寄ってくる。服装を隅々まで確認されて居心地が悪い。ボンヌに手伝ってもらって、きちんと準備したことは知っているはずなのに、オーギュストは心配らしい。
「暖かい季節なので大丈夫ですよ」
ミシュリーヌが主張しても、オーギュストはミシュリーヌの首元を凝視している。
「この時間から馬で移動するんだよ。首元がそんなに開いていると冷えるじゃないか。風邪をひいたらどうするんだ」
「このくらい平気ですわ。そんなにしつこく言われると、子供扱いされていると疑ってしまいます」
ミシュリーヌはローブの前を手で閉じてムスッとする。端ないので指摘しないが、オーギュストの首元の方が開いていて色気を醸していると思う。
「可愛い妻を心配するのは当たり前だと思うよ」
オーギュストの手が優しくミシュリーヌの頬を撫でる。甘い囁きに、ミシュリーヌは頬を膨らませたまま顔を赤くした。
ヘクターとの対決のときにも似たようなやり取りがあったが、オーギュストは一向にミシュリーヌの言うことを理解してくれない。それどころか、ミシュリーヌのほうが間違っているかのように言うのだ。
オーギュスト様がわたくしだけを見て下さっているなら、このままでも良いのかしら?
熱っぽい瞳で見つめられて、ミシュリーヌも雰囲気にのまれそうになってくる。気にかけてくれるのは嬉しいので、不満を持ち続ける方が難しい。
「私のためだと思って、これを使ってくれ」
オーギュストが懇願するようにスカーフを差し出してくるので、ミシュリーヌは思わず受け取った。市井の女性がよく使う一般的なデザインで、これを付けていれば街に馴染めそうだ。手触りも柔らかで心地よい。
「どこで購入されたのですか?」
「どこだったかな? 上質な絹だから安心して良いよ」
オーギュストは何もかも知っていると言いたげに微笑んだ。
実はミシュリーヌも似たようなスカーフを前回の失踪の旅で購入していた。とても素敵だったのだが肌に合わず、今はお気に入りのぬいぐるみの首元を彩っている。オーギュストには言っていないが、それを見て、ミシュリーヌでも使えそうなものを探してくれたのだろう。
「試しにつけてみてくれないか?」
オーギュストが鏡を出してくれたので、ミシュリーヌは渋々スカーフを首元に巻く。こんなことまでされたら断りにくい。
ミシュリーヌは鏡の中の嬉しそうな自分を見て、慌てて表情を引き締めた。
「オーギュスト様、皆さんをお待たせしたら申し訳ないわ」
ミシュリーヌはスカーフを巻き終えると、わざと護衛の魔導師たちに視線を向けた。四人の魔導師たちは、隊列の組み方などについて話し合っており忙しそうだ。
「そうだね」
ミシュリーヌは素っ気なく言ったのに、オーギュストは機嫌が良い。ミシュリーヌは拗ねている方が子供っぽいことに気づいて、オーギュストに小さくお礼を言った。
「この前より長時間の乗馬になるから、そのつもりでいるんだよ」
この前とはヘクターとの対決のときのことだろう。あのときはゆっくりと追跡したが、今回はかなり急ぐと聞いている。
「横乗りでもよろしいですか?」
「どちらでも構わないよ」
ミシュリーヌはオーギュストに手伝ってもらって馬に乗る。今回もオーギュストの愛馬に二人乗りだ。どうせなら、オーギュストの顔が見えたほうが安心する。
ミシュリーヌがオーギュストの腰に腕を伸ばすと、オーギュストが片手でミシュリーヌを抱きしめる。思ったより近すぎて恥ずかしい。ミシュリーヌは座り直そうか迷ったが、オーギュストはすぐに馬を走らせてしまった。
「オーギュスト様、どんな魔法を使っているのですか?」
王宮から秘密の門を出た馬は、驚く速度で王都を離れていく。時々出現する魔獣は、進路を妨害するもののみ瞬殺され、マジックバッグに収納されていた。
「今回は少人数の移動だから、使える魔法はすべて使っているよ。重さを軽くする魔法や、空気の抵抗を減らすための魔法とかもね」
オーギュストは平然とした顔で、いくつもの魔法陣を操っている。並走する魔導師たちの表情は真剣そのもので、額に汗が浮かんでいる者もいた。
「大丈夫でしょうか?」
「ついてこれないようなら置いていくだけだから大丈夫だよ。ミシュリーヌの護衛は私一人で十分だ」
オーギュストの言葉を聞いて、魔導師たちに緊張が走る。詳しく聞いていくと、どうやらオーギュストは二人で行くつもりだったらしい。それを知って、ヌーヴェル伯爵が『護衛』の魔導師をつけたようだ。伯爵は次世代を育てる機会と考えている。
「浄化の旅も終わったし、私の魔法を間近で見せる機会がないからね。単純に人員が不足しているのもある」
フリルネロ公爵領に先行している魔導師も多いし、社交シーズンが終わったとはいえ、国王の守りもきちんとしたい。いつもオーギュストのそばにいるジョエルも留守番だ。
「皆さん、何年目なのかしら?」
「ミシュリーヌに軽く自己紹介しろ」
「ブノワと申します。配属二年目です」
オーギュストの横を走る男性が答える。すぐ後ろを走る二人を振り返るが、口を開くのは難しそうだ。ミシュリーヌは殿を務める女性に視線を向ける。
「四人のリーダーを務めるジュリーと申します。三年目でチームを率いるのは初めてです。至らぬところもあるかと思いますが、よろしくお願いします」
「よろしくね」
ジュリーは残りの二人に追いついて、小さくため息をつく。
「こちらの二人は配属されたばかりの新人で、右から女性がアニェス、男性がポールです。彼らについても何かございましたら、私にお申し付け下さい」
「新人さんなのね」
ポールはこちらに頷いて見せたが、アニェスは馬を操るので精一杯といった様子だ。
ミシュリーヌはオーギュストを見つめるが小さく首を振る。新人だとしても速度を緩めるつもりはないようだ。
「これでも、魔法で補助をしているんだよ。ついてこれないなら、研修からやり直しだね」
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