終焉の支配者〖another,story〗

真條 沙織

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姉妹の再会②

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従魔に対しての懸念は私にも有りました、ですがコロモリは可愛いのですッ!!


セリスティア»「この子達は魔物の類らしいですが、そう言った話しは今迄に御座いません。コロモリは温厚な種族なのか、誰かに攻撃したと聞いた事は御座いませんよ?」


お姉様が少し不安がっているようですが、主人が指示しない限り従魔は誰かに攻撃する事はありません。
マイズトーレで育ったので従魔を良く理解していないのでしょう、私も最初は同じでした。

まぁ従魔の事は良いでしょう。
今夜はお姉様と旧街へ行ってみましょうか。

お姉様に家の中を案内し、壁絵の自慢をしておきました♪
ついでに外へ出て世界初の外壁に色が付いている事も自慢しておきました♪

お姉様は、魔領にこんな技術が?と驚いていましたが、それは違います。


セリスティア»「本来この家は見学用に造られた物らしく、壁に色が付いている家はここだけで他には無いのだそうです。世界で初めて色付きの家に最初に住んだのは私達なのですよ♪」

ヒルラウロ»「世界初の色付き家にセリスティア達が最初に住んだですって?」

セリスティア»「そうですよ、全てロズグランデ国王陛下が手配して下さいました。」


あぁ、ドヤった顔が戻りません。


グランツ»「ヒルラウロ様!?」

ヒルラウロ»「グランツ、お久しぶりですね、セリスティアを守ってくれて有難うございます。」

グランツ»「いえ、セリスティア様をお守りしたのはロズグランデ国王であり私では御座いません。」

ヒルラウロ»「貴方も魔族領に執心しているのですね…。」

グランツ»「執心…かは分かりませんが、魔族領は我々の人から伝え聞いた話しとは違うのだと知りました。」

ヒルラウロ»「ここを見る限りでは私も同意ですが、邪神がロズグランデに向けて動けば事態は一変すると思います。」

セリスティア»「それはどの国も同じ事、ですがお姉様は邪神様とココにいらしたではないですか。」

ヒルラウロ»「?????( °_° )?????」

セリスティア»「お姉様の仰る邪神とはロズグランデ国王陛下の事ですよ?」

ヒルラウロ»「(꒪⌓꒪ ).......エッ??」

セリスティア»「陛下はご自身から邪神とは名乗らないのでお気付きにならなかったのでしょう、全く飾り気の無いごく普通の人間の姿ですからね。」

ヒルラウロ»「…あれが…邪神…?」


あ、お姉様が固まってしまいました、普通は邪神と聞いて想像するのは世にも恐ろしい姿でしょう、私もそうでした。
ですが実際の邪神は慈悲に溢れ、自国の民を大切にする人間の女性なのです。


グランツ»「ヒルラウロ様、ロズグランデ王は策略や攻撃を受けない限り他国へ侵攻する事は御座いません、危険な事には変わりませんが、自ら他国へ侵攻する事は無いかと。」

ヒルラウロ»「貴方達、そこまでロズグランデ国王を信じているのですね、私は城を破壊され街を焼かれたのを目の当たりにしました、とても恐ろしい出来事だったのです、運良く民は無事でしたが、騎士達は亡くなった者も居ます。」

セリスティア»「それは陛下が民を傷つけず、国の貴族や騎士のみを狙ったのでは?」


お姉様がハッとした顔をなさいました、おそらく陛下は家屋等には人が居ない場所を狙ったのでしょう。


ヒルラウロ»「いえ、あの炎の雨で…そんな事が可能なのでしょうか…?それが真実であれば、恐ろしいまでの魔法制御技術…。」

グランツ»「ロズグランデ王は傷付いた者を癒すチカラを持っていると聞きます、傷を治す魔法が使えるのだとか。そんな事が出来るのですから魔法制御の技術は我々の想像を遥かに超えております。」

セリスティア»「移動魔法や飛行魔法も使えますしね。」

ヒルラウロ»「移動魔法は体験しましたが、ひこう魔法?」

セリスティア»「はい、飛んでるの見ましたよ?」

ヒルラウロ»「(⁠´⁠⊙⁠ω⁠⊙⁠`⁠)⁠飛んでるッ!?人間が飛ぶのですか?」

セリスティア»「最近は飛んでる所を見ませんが、たしかに鳥のように飛んでました。」


あ、また固まってしまいました、陛下はお姉様が思っているほどの普通の思考では対応不可ですよ?

お姉様は疲れを癒しにロズグランデへ来たはずですが、来た当初より疲れたお顔になってしまいました。

お姉様を休ませ、少し元気が戻ったようなので、夜になるのを待ち、お姉様を連れて旧街へ行きます。

旧街の夜では、魔族の皆さんが騒いでいるのでお姉様がガクガク震えています、失礼ですが可愛いです♪


セリスティア»「大丈夫ですよお姉様、皆さんお優しい方ばかりですので怯えた顔はオシマイにして下さいな。」

ヒルラウロ»「こッ ここここれから何をするのですか?ままままさか私を生贄にするのですか?」

セリスティア»「(ーωー)何を仰っているのか解りませんが、落ち着いて下さい、私の歌を聞いて頂きに来たのですよ?」


これはダメですね、先入観が強すぎて怯えきっています。
馬車から降り、皆さんにご挨拶します。


セリスティア»「皆様こんばんは、今宵は私の姉、ヒルラウロお姉様をお連れして来たのですが、魔領が初めてで子供の頃から魔族は危険と教え込まれて参りましたので、かなり怯えております、危険は無いと伝えてはおりますが、なかなか信じていただけませんね。仕方がないので放置して始めても宜しいでしょうか?」

領民達»「よろしく~♪」


お姉様を気にしつつも領民達の前で歌い、皆様に楽しんで頂く、今の自分をお姉様に見て頂きたい。

凝り固まった考えを柔軟にしてほしいと願いながら歌い続けていると、アンヌとミアがお姉様を馬車から引っ張り出しております、やりますね2人とも。

お姉様が直立して微動だにせず、顔が引きつっているのを見て笑いそうになりましたが、なんとか我慢する事が出来、予定の3曲を歌い終わりました。

アンヌとミアに空いている席へ案内され、お姉様の前に山盛りのお肉が置かれていますが、そんなに食べられませんよ?
ロズグランデに住む皆さんは、お優しい方ばかりですのでお姉様も少しずつ警戒心が薄れてきたのかお肉を食べはじめました。











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