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しおりを挟むシルフが板切れを束で持ってきてくれた。
そこそこデカい板だな、オセロ出来そう……
オセロッ!! リバーシって言い方もしたな、確か同じ物で別々の国で開発者が違った…? どーでもいい。
オセロって……8×8だったっけ?
ユーリ»「シルフ、この板をこの線に沿って切れる?この部分が欲しいの。」
シルフ»「ゼルに切ってもらえば可能かと。」
ユーリ»「ゼルて誰やねん?」
シルフ»「……庭師のゼルです……」
ユーリ»「あ…知ってたょ~。ちょっとシルフ試しただけじゃん♪」
シルフ»「さすがに誤魔化しが雑すぎて無理です。切ってもらってきますね。」
ユーリ»「…すんません…」
後はボードの線を引いて駒の片方を黒に塗れば完成。でいいの?簡単すぎねッ!? パクってるだけで考案じゃないから簡単なのか。シルフが戻るまで絵でも書きますか。
ユーリ»「ラナ、板を黒く塗れる物って何かある?」
ラナ»「板を黒くぬる?ですか? 申し訳ございません、存じません。」
ユーリ»「え?」
ラナ»「え?」
ユーリ»「板にペンキとか塗らない?」
ラナ»「ペンキ…とは何でしょう?」
ユーリ»「ぐはッ!! 馬車とか色ついてるじゃん?あれ塗ってんじゃないの?」
ラナ»「馬車は…え?」
ユーリ»「うっそぉ~ん。」
シルフ»「戻りました、こんなバラバラになりましたが、良かっ…どうしたんです?」
ユーリ»「シルフ、塗るって解る?」
シルフ»「はい?ぬる?」
ユーリ»「アウェイ感ハンパねぇ~ッ!! ちきしょーッ!!」
シルフ»「あの、ユーリ様、どうされました?」
ユーリ»「この壁なんで白いのよ?白に塗ってんじゃないの?」
ラナ»「この壁は、乾くと白になる材料を混ぜ合わせて作ってあるのです。」
ユーリ»「え~…塗装とか無いんだぁ~。まぢかよぉ~。」
シルフ»「申し訳ございません。」
ユーリ»「いやいや、とりあえず駒を塗ろう…」
板の上にインクを垂れ流して駒を置くと、インクが着いて黒くなるはず。
ユーリ»「インク勿体無いけど、とりあえず出来たわ。乾くまで放置。」
ラナ»「これがぬるですか?」
ユーリ»「いやこれ…浸す?塗るじゃないな、付着かな?」
乾くまで待つ間にクマさんの絵を簡単に描いてみた。
ユーリ»「これどうかな?」
シルフ»「これは何の魔獣でしょう?」
ユーリ»「魔獣て…そうかクマ居ないんだぁ…ならウサギ書く。」
シルフ»「クマなら居ますよ?」
ユーリ»「えッ!? クマって、こんなじゃない?」
シルフ»「少しお待ち下さい。この本に挿絵があったはずです、これですね。」
ユーリ»「クマじゃん、これじゃん、ディフォルメじゃん。」
シルフ»「あ、これがでぃほるめと言う物ですか?かなり違って書かれてますので、解りませんでした。」
ユーリ»「可愛く書いた絵だから、かなり実物とは違うけど、耳とか丸くて特長あるでしょ?」
シルフ»「確かに特長は捉えてますね、これをヌイグルミにするのですか?」
ユーリ»「シルフの反応を見てたら、なんか失敗する予感する…」
シルフ»「ッ!? クマはともかく見慣れてないだけで私は可愛いと思いますッ」
めっちゃ早口……
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