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しおりを挟む翌日、ロズグランデ領都(廃墟級)にドワーフ集団が到着したとの報告があった。
ユーリ»「外に出て出迎えましょうか。」
シルフ»「ユーリ様が出向く必要などございません。」
シルフが止めるが、これは譲れない。
ユーリ»「シルフ、最初の印象は大切だと思う、屋敷の奥の椅子に座って待ってるのと、自ら出向いて挨拶するの、どっちが良い印象を与える?」
シルフ»「しかし、危険が無いとは申せません、承服しかねます。」
ユーリ»「皆に気分良く仕事をしてもらうには必要な事です。」
シルフ»「ですが大勢の前だとユーリ様をお守りしき / ユーリ»「今夜はシルフの抱き枕かぁ、楽しみだなぁ(チラッ)」
シルフ»「ッ!!? 」
ユーリ»「じゃ行こうか。」
ラナが笑いを堪えている。そのうち貴様も抱き枕。
屋敷を出て建築技師達ドワーフ集団の前まで到着。
ユーリ»「ようこそロズグランデ領へ、遠い所を来て頂き、ありがとうございます。私が現在の領主を与るユーリ・ストレガ・ロズグランデと申します。」
シルフとラナの目がデカくなってる、急に違う名前を名乗ったからパニックなんだろう。ざまぁ~♪
ユーリ»「この辺りの建物は、使われていない物が殆どです、建設予定地は街の外になりますので、皆様、滞在中は辺りの家屋を使って下さい、こちらの都合で移動して頂く場合が御座いますが、今の所は計画しておりません。ご自由にお使い下さい。代表の方と打ち合わせさせて頂きたいのですが、代表の方は?」
ゼン»「頭領をしておりますゼンです、ワシが行きます。」
ユーリ»「よろしくお願いします。」
ゼン»「こちらこそ、ご丁寧な挨拶ありがとうございます。」
ゼンと名乗ったドワーフのオジサン?を連れて屋敷に入り、街の構図や建物の図面を開き説明する。
ゼン»「領主様、これは時間かかりますぜ?ワシ達は50人しか居ないんで、何年かかるやら…。」
ユーリ»「まず欲しいのはこの建物です、大きめの工房なのですが、時間がかかっても構いません。代用する建物は旧街の中でも不可能ではないので、確実にしっかりとした作りの物にして欲しいです。」
ゼン»「ほぉ、まず工房から中心に街を作ってく感じか、面白いかもしれねぇ、解りました、何時から始めましょう?」
ユーリ»「ムリの無い様に、皆様の体調が整い次第お願いします。」
ゼン»「解りました。どんな領主様か不安だったが、話が通じそうな人で良かった。」
ユーリ»「他領は酷いんですか?」
ゼン»「あぁ、仕事中にウロウロ邪魔したり、平気で納期を大幅に縮めてきたり、注文通り出来上がった後で文句言ってきたりな。」
ユーリ»「そんな人は暗殺ですね。」
ゼン»「ひでぇな、そんな気にはなるが、ワシ達は何も言えねぇからな。」
ユーリ»「私には言って下さいね、でないと良い物は作れませんから。」
ゼン»「解りました、遠慮なく言わせてもらいます。」
ユーリ»「よろしくお願いしますね。」
ゼン»「こちらこそ、よろしくお願いします。」
それから打ち合わせを続け、空が暗くなりかけた頃に終了した。
そして今、私はピンチ……。
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