66 / 415
62 密偵再び
しおりを挟む私室で1人になり、少し明かりを暗めにし、居るかも知れない人物を呼んでみた。
ユーリ»「リーゼ、居る?」
リーゼ»「ハッ お呼びでしょうか?」
すぐ出てくるとか何処に居たッ!?
ユーリ»「呼び出してごめんなさい、少し気になる事があって聞きたかったの。」
リーゼ»「伺います。」
ユーリ»「リーゼ達、密偵さんの皆は、しっかり食べてますか?」
リーゼ»「食事はしております。」
ユーリ»「じゃなくて、十分な量を食べられてるのか?って事。まぁ座って?」
リーゼ»「ハッ 失礼致します。」
座っただけで無言…。
ユーリ»「……で?十分な量は食べれてる?」
リーゼ»「十分な量と聞かれましても、我々の職務柄、時間を掛けて食す物はあまりクチにしません。」
ユーリ»「屋敷の中でも?」
リーゼ»「はい、手早く済む物を選んでおります。」
もう生活がそうなってるんだ、ムリに変えさせるのも体調を崩したりしそうだから出来ないかも…。
ユーリ»「そう、皆がそれでいいなら何も言いません、ですが、改善してほしい事があれば言ってね?」
リーゼ»「ハッ お心遣いありがとうございます。」
ユーリ»「それと、お給金はどれくらいなの?」
リーゼ»「給金ですか?必要な物は手配して頂けるので、給金の支給はございません。」
ユーリ»「んなッ!? それダメでしょッ!! 」
リーゼ»「しかし我々、特に私は給金を賜ったとしても使う事はございません。」
なんて事ッ!? タダ働きであの動き?じゃなくて、給料がないって思わなかった、なのに私についてるって、他の人だともっと酷い扱いなのかな…。
ユーリ»「私は改善したいと思ってる、皆は現状のままでいいの?」
リーゼ»「改善…とは?」
ユーリ»「密偵は4人なんでしょ? 多分、影と言われてる5人は屋敷の警備や侍女らしいから、給金は出てるはず、貴女達に要望や希望はないの?」
リーゼ»「我々の…希望…ですか?」
リーゼが考え込んでしまった。ないの?
ユーリ»「では、皆で話し合ってみて下さい。」
リーゼ»「皆で…ですか?」
ユーリ»「皆でです、4人で話し合ってみて下さい、全員集合する機会はあると思いますので、私にして欲しい事を話し合ってみて下さい。」
リーゼ»「…はい…承知しました。」
ユーリ»「返答が無ければリーゼを抱き枕の刑に処す。」
リーゼ»「ッ!? (⊙⊙)!!。」
ユーリ»「抱き枕だな。ぐへへへ。」
リーゼ»「たッ 直ちに話し合って参ります。」
逃げられた…今4人揃ってんのかな?
しっかしリーゼ可愛かったぁ~♪あの小柄なトコも絶妙なバランスでイィ感じだわぁ~。
あれ?リーゼって、もしかして年上だったりして?ラナが23だから、それぐらいなのかな?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
33
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる