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―レイラ―side―

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私はレイラ。かつて王妃直属の暗部部隊に所属していた。

かつての仲間の一部は、なにやら異世界とやらから召喚されたらしい者のもとに身を寄せていると聞く、私は縛られるのが苦手だし、人に頼るのも嫌だったので行かなかった。暗部を引いてから自堕落な暮らしを送っている。

ある日、いつも使っている宿の部屋のベッドの上に、一通の手紙が置かれてあった、罠が無いか慎重に開封をしてみると、罠など無く、昔の仲間だったラナからの手紙だった、召喚者に従ってる奴の中に密偵も居るのか、と密偵が届けたと思われる手紙を見ながら少し寂しくなった。

別れて久しいラナからの手紙を読んでみた所、内容は  主の守護するルナールの女の子の護衛をレイラに頼みたい。と書いてあった、他にも挨拶文や現状の事が書かれていたが、要はルナールのガキを護衛をしろって事だ。


「ルナールか…そんなに珍しいのかね…。」


などと独り言を呟きながら旅支度を始めた。
昔馴染みのラナからの手紙だったので、とりあえずルナールのガキを見てから引き受けるか判断する事にした。どうせ私と同じで少しルナールが入ってるだけの子供だろ?と悪態をつきながらラナの居る場所まで向かった。

場所は旧ベルストック領で今は廃墟みたいな場所だったはずだ、あんな所に住むって変わった召喚者だなと思いながら急いでいる自分に苦笑いだ。

王都で馬を盗んで走り潰すまで進み、次の町でも馬を盗んだ、なんとなくだが、旧ベルストック領で悪い事をするとヤバい気がしたので止めておいた、密偵の気配は無い様だが、見られてないからってバレないとは限らない。

急いだ甲斐があって4日で着いたが空が暗くなってしまった。さすがに今から屋敷に突撃するのもと思い、屋敷に近い廃屋を借りて寝る事にした。

次に目が覚めたら、早朝でもなく昼でもない丁度いい時間だったので屋敷に行く事にした。

屋敷に到着して、執事と話したらラナが出てきた、本人か確認したって所か、当然だな。

ラナ»「久しぶりねレイラ、元気そうで安心したわ。」

レイラ»「なんで侍女の格好してんだよ?おまえ何させられてんだ?」

ラナ»「あぁ、これは好きで着てるのよ、可愛いでしょ?」

レイラ»「変わったな、主人が違ったら、こんなに変わるもんなのか?」

ラナ»「ここに居ればレイラにも解るわよ?」

レイラ»「私もそれ着るのか?嫌だぞ?着ないからなッ! 」

ラナ»「無理に着る必要はないわよ?ここの使用人達も毎日 違う私服を選んで着るのが面倒だから好んで着てるだけよ?」

レイラ»「そんな考え方もあるのか…。」

ラナ»「とりあえず案内するわ。」

レイラ»「あぁ。」

案内された部屋は、応接室だろう、飾り気はないんだな。
部屋に入ってソファーに座る人物を見た、コイツが召喚者か。

レイラ»「レイラだ、護衛を頼みたいってのは………報酬はいくらだ?」

召喚者の横に座る小さい子供に気がついて、すぐに希少なルナールだと解った、おそらく純血統の超希少なルナール、王族の末裔だろう、以前にも他国で純血ルナールを見た事は有る、こんな小さい子供、守らなきゃ連れ去られて酷い扱いを受ける未来しかない、見た所この子に首輪や怪我はない、むしろ大切に扱われてる様だ、毛並みが以前に見たルナールとまったく違う綺麗な髪、報酬にもよるが護衛をしてやろう。

だが報酬が月10万セル?護衛に払う額じゃねぇぞ、どんだけ貧乏なんだ?だから雇える護衛が居ないんで私を呼んだのか、くっそラナの奴、後でシメてやる。だが飯と寝床がタダだし、あんま出歩かないみたいだし、ちょっと安い程度かも?その安い分、食って帳尻を合わすッ!!






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