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しおりを挟む奴隷さん達が、どう出るのか見てみようかな?と思ってたら、最初に話した奴隷さんと違う奴隷さんが声を上げた。
奴隷»「あの、りッ 領主様、我々は持ち主から逃げてきた奴隷です、戻れませんし戻りたくありません、逃げ続けても野垂れ死ぬだけです、それならば領主様に使って頂きたいと思ったのです。」
奴隷さんが話てる間にシルフとラナに念話を送る。奴隷さんの話を聞いてないワケじゃないよ?
ユーリ▶[2人共、逃亡奴隷を無断で使用した場合どうなるの?]
シルフ▶[大抵は所有者との損害等の金銭的な交渉になります]
ユーリ▶[罪とかにはならないのね?]
シルフ▶[高額な奴隷なら無い話ではないですが、労働奴隷は金銭で解決が常です。]
ユーリ▶[ありがとう。]
奴隷が簡単に逃げられるのは、奴隷の保有数が多いか管理が持参なんだろう。
ユーリ»「貴方達は戦闘経験は無いのですか?」
奴隷»「まったく無いわけでは有りませんが、領主様のご希望に添えるチカラは無いと思います。」
ユーリ»「わかりました、皆さん得意な事や好きな事はありますか?」
奴隷»「我々は奴隷です、得意な事や好きな事はありません。」
肩を落とした奴隷さん達、自分達には価値が無いと思われたとか感じたのだろう。
ユーリ»「そうですか、まぁ奴隷生活で自由な時間は無かったのでしょうね。ならばここで見つけなさい。」
と言ったら奴隷さん達が〖え?〗て顔で私を見ている、ちょっと面白い。
奴隷»「俺達を使って下さるのですか?」
ユーリ»「使う。のではなく、自分の意思で動きなさい。私は強制や強要はしません。多分。」
シルフとラナが最後の多分はいらない。みたいな顔だが、絶対とは言えない。
奴隷»「ありがとうございます、領主様のお役に立てる様に頑張りますッ!!」
ユーリ»「ラナ、首輪の解除を。」
ラナ»「承知しました。」
執務室へ戻り、奴隷さん達に何が出来るのか考えたが、何も思い浮かばなかった。
シルフは私が奴隷さん達を受け入れるのが分かっていたらしく何も言わない。
暫くしてラナが戻ってきた、なんか機嫌いいな。
ユーリ»「ラナなんか楽しい事でもあったん?」
ラナ»「奴隷達と首輪を外す間に少し話をしてました。」
ユーリ»「機嫌良さそだけど楽しかったの?」
ラナ»「はい、ユーリ様の素晴らしさを語り合っておりました。」
ユーリ»「……何してんだ黒猫、またバカにした様な事とか言って笑ってたんでしょッ 」
ラナ»「いえいえ、彼等のユーリ様に対する熱い信仰を聞いていたのですよ。」
ユーリ»「おい、今 信仰って言った?」
ラナ»「はい、神の如く崇めておりましたよ?」
私は椅子から飛び上がる勢いで立上り、座った。
ユーリ»「なんでそんな事になってんのよ?」
するとシルフが答えた。
シルフ»「なりますよ、たまたまこの廃墟の街に逃げ着いて隠れている逃亡奴隷に、何も言わず毎日3食の食事を与え、頼ってきたら受け入れ、自由な環境を与え、首輪まで外すんですよ?彼等からしたら神じゃないですか。」
ユーリ»「…そうなの?」
ラナを見たら頷いている…。
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m(*_ _)m
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