169 / 415
160 新たな宰相
しおりを挟むゲイルの吊るされた部屋の前に立つ。
ユーリ»「覚悟は決まったかな?」
ロザリカ»「はい。」
扉を開け中へ。
ゲイル»「姉うぇ~ッ!? ロザリカッ!?なんで連れて来るんですかぁ~!? こんな格好で恥ずかしいじゃないですかッ」
ロザリカ»「ゲイル様、私は貴方の妻にはなれません。」
全員でギョッとなった。
イキナリなに言ってんの?そんな事を言いに来たの?みたいな感じ。
ゲイル»「嫌だ。」
子供かッ!!
ロザリカ»「私は暗部を辞めません、私には暗部で任務を遂行する事でしか自分の価値は無いのです。ご理解下さい。」
ゲイル»「そんな事はない、俺はどんなロザリカでもいい、俺の隣りに居てくれればそれでいい。」
ロザリカ»「私が任務より帰還しなくても陛下や他の方を責めたりしないのですか?」
ゲイル»「……しない…と思う。」
ロザリカ»「ハッキリしないとは言わないのですね、では、私は暗殺者です、そんな汚れた者を傍に置くのですか?」
普通に自分で暗殺者とかバラしてるけど、信用できる者しか居ないと判断しての事だろう、さすがに凄い話だな。
ゲイル»「ロザリカは汚れてなんかない。」
ロザリカ»「私は陛下の影としてロズグランデ国に居ると決めております、それを理解して頂きたいのです。」
ゲイル»「影を辞めなければいいのか?影を続けられるのなら俺の傍に居てくれるのか?」
ロザリカ»「暗殺者の妻とか嫌ではないのですか?」
ゲイル»「俺はロザリカだから傍に居て欲しいんだ、暗殺者とかどうでもいい。」
ロザリカ»「ゲイル様が宰相職を引き受け、陛下のご期待に応えられて立派に務められるとお認めになれば、私をゲイル様への褒美にと仰っておられます。」
ゲイル»「ッ!?」
ロザリカ»「私を宰相夫人にするのですか?」
ゲイル»「する。必ずする。」
ロザリカ»「だそうです。」
ユーリ»「宰相になってもないのに既に手の平でコロコロされてるね?しかもミノムシでカッコ悪ッ!! 」
ゲイル»「うわぁ~ッ 忘れてたぁ~ッ 姉上ぇ~ッ たすけてぇ~ッ 」
シルフ»「ガイツ、宰相やるらしいから降ろしてあげて?」
ガイツ»「はい奥様。愛してます。」
シルフ»「余計な事は言わなくてもいいッッ」
ロザリカ»「あ、ゲイル様」
ゲイル»「絶対に妻にするからな?」
ロザリカ»「暗殺者を妻に持つと、側室は迎えられないのはご存知ですか?」
ユーリ»「そんな決まりあるの?」
ロザリカ»「暗殺者を妻に持つと、正室や側室、外の愛人は嫉妬で必ず暗殺しますのでご注意くださいね?」
怖ッ!! 必ずって言ったよ?ロザリカって、おっとりした雰囲気だけど怖ッッ
シルフ»「私は正面から斬り裂きます。」
ユーリ»「あんた達…他の女は厳禁ですって普通に言いなよ…。」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
33
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる