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子供達は、元いた場所に戻って来て不安がっているようだ。


ユーリ»「売らないから心配そうな顔しないの、従魔を見に来たんだよ?」

アルザ»「私がお金を使いすぎてしまって高いのは買えないのですが、みんなに従魔をと思います、連絡用等に鳥類魔獣が流行るのではないでしょうか?」


と、アルザが言うと皆が鳥を見だした、そこで1人だけフェンリルを見ている子が…やはりアイゼである。


ユーリ»「その子がいいの?」

アイゼ»「でも鳥類って。」

ユーリ»「じゃアイゼはその子にしな。」

アイゼ»「いいの?」

ユーリ»「予想通りだよ、アイゼはリルビと居るからフェンリル欲しいんじゃないかって。」


檻から出してもらったフェンリルをアイゼが嬉しそうにダッコしている。

支払いに少し足りなかったがゲイルに払ってもらって済ませてもらった。

アイゼのフェンリルが珍しい色合いだとかで高かった、明るい場所で見ると紺色ではなく青色だった、ロアと並べても明らかに色が違う、フェンリルの色が違うのって、けっこう居るんじゃないのか?などと思ってしまうが、青フェンリルも可愛いので許す。

ロウもオスで白い。オスのフェンリルは色違い多いのかな?アイゼのフェンリルもオスなのだ。


リルビ»「私のギアも可愛いんだからッ」

ユーリ»「その子ギアって言うんだ、可愛いよ?フェンリル4匹になったね、子供とか産まれたりして?」

リーゼ»「( ゚д゚)ハッ!  子供が産まれたら欲しいです。」

ユーリ»「それまで待ってる?産まれるか解らないけど。」

リーゼ»「待ってる…かも知れません。」

ラナ»「すぐ欲しいのね。」

リーゼ»「いますぐやれ。」

ユーリ»「こら~ッ  子供の前で何言ってんのアンタッ 」


ワイワイ言いながらお買い物は終了。

みんなの従魔を見ていたらアカガネが気になって様子を伺いに行こうと思い、アルザにアカガネの巣へ行くと告げて向かった。

黙って行くと、アルザがキレそうな予感がしたのだ。


アカガネ»「どうした主よ?」

ユーリ»「ちょっとアカガネが気になってね。」

アカガネ»「我なら心配いらぬ、主やアルザの気配を感じているゆえ、問題ないぞ。」

ユーリ»「そうなの?寂しくないなら良いんだけど…。あ、この子はリゼル、私とリーゼの護衛かな。」

アカガネ»「主の所有物なのであろう?我の嫁に連れて来たのではないのか?」

ユーリ»「え…大きさが違いすぎない?」

リゼル»「ドラゴンを初めて見ただけでなく、ドラゴンの妻とか私は情事に及ぶと普通に死にますが…。」

アカガネ»「人の姿になれば良いのか?」

全員»「「え…?」」

アカガネ»「我が人の姿なら良いのではないのか?」

ユーリ»「え…え~と?なれるの?」

アカガネ»「人化魔術はあるが?」

ユーリ»「なんで最初にやらなかったのよ?」

アカガネ»「必要だったのか?」

ユーリ»「人の大きさなら巣を作らなくても城に居られたでしょ?」

アカガネ»「アルザはこの姿が好きそうだったしな、それに人の生活に慣れておらぬ。」

ユーリ»「あ、人の生活か…その姿のまま小さくなる事は?」

アカガネ»「不可能ではないが、弱くなる故あまり小さくはなりたくないの。」

ユーリ»「小型化も可能なのか…どんだけ高性能なのよ…。」

アカガネ»「小型化と言うより姿だけは若返りのような感じかの?」

ユーリ»「今できる?」

アカガネ»「うむ。」


アカガネが光って小さくなっていく、と言うより…ゲームに出てきそうなミニドラっぽい?ずんぐり体型になった。


ユーリ»「なによそれ…すごい可愛いじゃないの…アルザが見たら抱き着いて絞め殺されるわよ?」

アカガネ»「そうなのか?アルザが喜ぶなら良いかも知れぬな。」

ユーリ»「どんだけアルザ好きなのよ、声まで可愛いじゃないのよ、人の姿になれる?」

アカガネ»「これか?」


またアカガネが光って人の姿になった。


ユーリ»「ちょッ  なんで裸なのよッ  」

アカガネ»「何を言っておるのだ?我はずっとこのままぞ?」

ユーリ»「あ…そうかゴメンね、なんかイケメンじゃない?」

ラナ»「いけめん?」

ユーリ»「カッコイイって事よ。」

リゼル»「確かにカッコイイ気がします…が…裸ってのが…。」

ユーリ»「ちっちゃいドラゴンになってくれないかな?」

アカガネ»「うむ。」

ユーリ»「その姿で城に住む?」

アカガネ»「この姿は弱いぞ?」

ユーリ»「すぐ大きくなれるんでしょ?」

アカガネ»「可能であるぞ?」

ユーリ»「ならその姿でアルザの傍に居なよ、何かあれば元の姿になれば良いよ、城の外でね。」

アカガネ»「この姿でも良いのなら城に行く。」

ユーリ»「ところで、あんた歳いくつ?」

アカガネ»「263歳だ。」

ユーリ»「はい?何年ぐらい生きられるの?」

アカガネ»「だいたい1000年近くだな。」

ユーリ»「あと700年ぐらいは生きるって事だね。」

アカガネ»「うむ。」


アカガネを連れて帰る事にした。








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