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313 治療魔法②
しおりを挟む大気中に水分が有るとか言っても分からないよね多分…。
ユーリ»「ん~。この何も無い所から水は出せるのは知ってるよね?」
ミース»「はい、水の魔法が使える人に見せて貰いました。」
ユーリ»「その人から水の魔法は教わらなかったの?」
ミース»「教えてもらったんですけど…出来なくて…。」
ユーリ»「じゃ、私が簡単に教えてあげよう。」
拳台の水の玉を出し、それを見えるように火で熱して蒸発させた。
ユーリ»「さっきの水が煙になって消えたね?あの煙は蒸気と言って元は水、この辺に水いっぱい有るから集めてみな?」
手を広げてハイどうぞ?してみた。
ミースは真剣な顔で水を集めようとしてる、治療魔法には関係ないんだけど、自分の知識が魔法に役立つのを理解してほしいのだ。
しばらく黙って見ていたら、少し水の玉が出来始めた、まさかの手汗じゃないだろうな?と思いながら見ていると蒸発させた量の半分ぐらいは集められた感じで汗ではないみたい。
ユーリ»「なんとか集められたみたいだね。」
ミース»「はい、ですが全部は…。」
ユーリ»「それでいぃんだよ、それはさっきの水じゃない、ミースが集めた新たな水だよ、水魔法が出来たね、おめでとう。」
ミース»「え?え?」
ユーリ»「水は目に見えるモノだけじゃない、この世界のいたる所に水は存在する。空気中にも水分はある、今ミースが頑張って集めた水がそうだね、これは難しいだろうから例えば雑草、雑草を干して水分を抜き乾燥させ握ったらバリバリに砕ける、私達の身体の中にも水分はある。ほとんど水分と言ってもいぃかも?
話を戻して、ミースが集めた水、あれは私が蒸発させた水ではなく、最初から存在していた水分であって、ミースは周囲に私が蒸発させた水が舞っていると思って集めたはず、私が作った水と思い込んで集めていた水は元から有ったモノ。今ミースは水は目に見えなくても存在する事を知った。って事で、魔法には思考と想像に加えて知識が関係するってのを伝えたかったんだ。
やりたい事に対して、自分が何をしたいのかを思い浮かべる、これが想像。
何をしたいのか想像できたら、魔法をどのように使用したいのか、どのように操作したいのかを考える。
やりたい事が見えたら練習を開始、自分の想像した魔法に上手く近付けられるように色々と試して魔法を調整して練習を繰り返す。こうかな?いやこうしてみたらどうだろう?これが思考。
魔法は思考と想像だと言われているらしいけども、私は知識と想像と思考だと思ってる。
今の水魔法も練習すれば自在に使えるようになる。医療の知識を持ってるミースなら、病気を治す魔法が使えるようになるかも知れない。患者を見ただけで何の病気なのか解る魔法が使えるようになるかも知れない。魔法は個々によって属性適性があるかも知れないけど、無限の可能性があると私は思ってる、ほとんど何も書いてないけど大丈夫かな?」
ミース»「うわッッ」
忘れない内に急いで何か書いてる。
ユーリ»「頑張ってね。」
夢中で何かを書いてるので邪魔せずゲートで娼館へ向かった。
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