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しおりを挟む声のする方へ行ってみると、荷馬車2台に山盛りの戦利品らしき物が乗っている。
ユーリ»「みんなおかえり、怪我は無い?大丈夫?」
兵長»「ただいま戻りました陛下、盗賊はなかなか貯め込んでましたね、頭目以下10人を残して来ましたが、良かったでしょうか?」
ユーリ»「うん、ありがとう、また盗賊討伐お願いすると思うんで、その時はよろしくね?」
兵長»「ハッ いつでもお声かけ下さい。それでですね、盗賊に捕まっていた者達を解放したのですが、13名の内5名は親を盗賊に殺され帰る場所が無いとの事で連れ帰ったのですが…。」
ユーリ»「そう、彼等が?」
兵長»「はい、この5名が連れ帰った者達です。」
1人は大人っぽいけど、後みんな子供だ…。
不安そうな顔してる。
ここに孤児院なんて無いし、子供だけで生活は出来ないだろう。
ユーリ»「みんな男の子?」
兵長»「…女は売られたかも知れませんね…。」
ユーリ»「兵士見習いにでもする?」
兵長»「出来るでしょうか?」
ユーリ»「貴方達は兵士になる気は無いかな?」
急に兵士とか言われても不安は有るだろう、だが連れて帰ってきて終わりってワケには行かない。
ユーリ»「貴方達がここで強くなったら、これから先に悪い人に苦しめられてる人を貴方達が助けてあげられるかも知れない、悪い人を退治できるぐらい強くなれば、ずっと兵士でなくても何か出来る事が有るかも知れない、訓練は辛いかもだけど、ある程度は自分を守れるぐらい強くなりなさい。」
戦利品をステリアラのロズ邸へ運んでもらおうと思い、ゲートを開いてロズ邸の倉庫へと運んでもらった。
売り飛ばすにしてもロズ王都では買い取ってくれる店が無いのだ。
子供達を兵長に任せて執務室へ戻った所でラナが紙を持ってきた、密偵さんかな?
読んでみると、ラバレサをロズの街まで連れてきて工房へ紹介したと書いてある。
メリビルとサーグの主であるリーゼに紙を渡しておいた。
あとビーゼス男爵?なんだこれ?
と思ってたらリゼルの父親だった。
2人は屋根裏に居るだろうからラバレサがロズに来た事は聞いているだろう。
ラナ»「ユーリ様、少しラバレサに会ってきても宜しいでしょうか?」
ユーリ»「うん、行っといで。」
ラナ»「有難うございます、行って参ります。」
ラナの師匠と友人だったらしいラバレサと話しがしたいのだろう。
メリビルとサーグをロズに送った意図を探る気なのかもだが、ゆっくり会わせてあげたいと思う。
リーゼ»「お姉様、今ラナが不在ですので私が代わりを務めます。」
リーゼに渡された紙を見てみた、メイが相談したい事があるらしい。
ユーリ»「メイの相談って何だろ?コロモリ欲しいとかかな?」
リーゼ»「メイの相談事ですと、思い当たるのはメイの軍の相談あたりでしょうか?」
え?軍?
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