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15話
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(うぉー頭痛い、もう酒なんか飲まない)
二日酔いに襲われながら商品を並べていく、ふと目に止まったのがポーション
(リリムからは絆創膏みたいなものって聞いたけど頭痛の時に額に乗せたら鎮痛効果あるかな)
どうせ原価銅貨5枚だと実験することにしてみた、額に乗せるとすーっと痛みが消え、寝不足も疲労も緩和された。
(これかなり優秀じゃね?)
異世界のポーションに可能性を感じた、ポーションの原料はヒルダを通じて仕入れている、その為ポーションの数はヒルダに把握されている為、無闇に消費することはできない。
薬草は薬師、魔力水は魔導師ギルドからって聞いたな、一回自分でも訪問してきてもいいかも知れんな、お店を早めに閉めて行ってみよう
普段通りの営業、普段通りの売上、1つだけ違うのは6時までの営業時間を3時に切り上げた、片付けて閉店準備の為売上金を集計してみると、来店者が
「すみませーん、今日はもう閉店ですー」
ドアの方を見ずに声を掛けた、強盗でもない限りこれで帰るだろう
「滅多に営業してないのにこんなに早く閉めて、やる気あるんですか?」
いきなりの説教、聞き慣れた声、来店者はヒルダさんだ
「身体の調子が悪くて、もう休もうと思っていたんですよ」
「それは大変、大丈夫ですか?1人でやってるからナオト君の不調の時は閉店するしかないですね」
あれっ今日はなんかいつもと違う、なんか気遣いが見える、こんな性格の女じゃないはずなのに
「そこでいい話を持ってきたんです、そろそろ人を雇いませんか?そしたら毎日営業できると思うのですが」
「それは良いのですが、1日の売り上げが多い時は金貨1枚ちょっとあります、持ち逃げされたらと」
かなり信用のおける人でないと任せることなんてできない
「その点はご心配無用です、私が従業員として提案するのは奴隷です、絶対に裏切りませんから」
奴隷?首輪して足かせして鞭打って働かせるの?そんな非人道的なこと無理だよ、怯えた顔をしていると
「奴隷ってどういったものかご存知ですか?この町では一般的な存在で多くの商店でも複数名働いてますよ」
需要があれば供給がある、求められる人のために人を動物扱いするなんてひどい世界だ
なんて思っていましたが、職業?として成立していた、借金返済の為に奴隷になる者は借金さえ返せば解放される、ただ犯罪奴隷は死ぬまで鉱山労働者、戦争奴隷は戦争の際に盾とされるらしい
ヒルダさんが勧めるのは借金奴隷のようだ
「一度見に行ってみましょう、私が懇意にしている奴隷店がありますから」
何度かこの町を見て回ったことがあるが奴隷店なる存在、見たことがない。
一緒に行ってたどり着いた奴隷店は貴族街がある北区、この町は南に門があり、奥に行くほど身分が高い人が住んでいる、魔物がいる世界では安全な場所ほど門から離れている。
貴族街は流石に行ったことがない、下手に歩いていて捕まったらまずいからな、ヒルダが立ち止まった前に真っ白な建物があり、ここが奴隷店のようだ。
「ブキャナンは居るか?」
入り口の受付していた若い男性にヒルダが声をかける、その男が奥へと手で指し示す。
立ち止まることなくどんどんと奥へ進んでいく
「ヒルダ様ようこそ」
40代の黄色いスーツを着た細い男性が挨拶をし、ヒルダと握手をする
「今日は客を連れてきたぞ」
見に来ただけでまだ買うとは言ってない、客じゃないぞ
「先日ヒルダ様よりお話をお伺いしておりました、ナオト様ですね、本日は宜しくお願いします」
と握手の為に手を出してきたので、右手を握る、かなりゴツゴツしていて、荒ごとに慣れている感じがした
口調は丁寧だけど表の住人ではなさそうだ、それより俺の預かり知らぬ処で俺の話をしているなんて、個人情報の取り扱いには注意して欲しい
「見に来ただけだ、買うかどうかは見てから決める」
「それは当然でございますな、お店の従業員で使う予定と聞いております、3人ほど候補をお見せします」
ブキャナンが連れてきたのは高校生ぐらいの年齢の女の子3人、貫頭衣を被っており体型はわからない、金髪と猫耳黒髪、銀髪だ。
金髪と猫耳は最初に俺を見るとすぐに下を向いた
おそらく買ってもらいたくないのだろう、舐めやがって、銀髪の少女だけは俺の目をじっと見る
「この銀髪の子の名前は?」
「テレサです、お目が高いですね、かなり優秀な人材ですよ、本来でしたら金貨4枚ですが、このご縁を大事にして3枚半で如何でしょう」
早い早い、もっとじっくりと話を聞かせてくれよ
「簡単な計算と接客ができて、裏切らないことが条件だ」
「はい 両方とも可能です、しっかりと仕込んでおりますから」
見た目しっかりしてそうで、とても奴隷に落ちるような風には見えない、事情は後で聞こう
「よし、テレサを購入しよう」
「ありがとうございます、それでは所有権の譲渡を致します、両手を出してください。」
両手を出すとブキャナンが握り、淡い青で光る
「これで移譲できました、細かい契約はそれぞれでしてください、いかがわしいことを無理矢理にさせると捕まりますからご注意を」
そんなことしないよ、娼婦を買ったつもりはないからな
帰り道 横のヒルダさんを見るとニコニコしている、理由を聞いてみると
「紹介手数料で銀貨50枚もらえたんですよ、私はそんなつもりはないのにいつもくれるんですよね」
そんなつもりあるだろ、多分俺を連れてきたのはそれが狙いだろう、紹介するだけでそれだけもらえるなら何人でも紹介するんだろうな
ヒルダさんに付き合ってもらい貫頭衣だった為テレサの着替えのワンピースを買って帰った。
二日酔いに襲われながら商品を並べていく、ふと目に止まったのがポーション
(リリムからは絆創膏みたいなものって聞いたけど頭痛の時に額に乗せたら鎮痛効果あるかな)
どうせ原価銅貨5枚だと実験することにしてみた、額に乗せるとすーっと痛みが消え、寝不足も疲労も緩和された。
(これかなり優秀じゃね?)
異世界のポーションに可能性を感じた、ポーションの原料はヒルダを通じて仕入れている、その為ポーションの数はヒルダに把握されている為、無闇に消費することはできない。
薬草は薬師、魔力水は魔導師ギルドからって聞いたな、一回自分でも訪問してきてもいいかも知れんな、お店を早めに閉めて行ってみよう
普段通りの営業、普段通りの売上、1つだけ違うのは6時までの営業時間を3時に切り上げた、片付けて閉店準備の為売上金を集計してみると、来店者が
「すみませーん、今日はもう閉店ですー」
ドアの方を見ずに声を掛けた、強盗でもない限りこれで帰るだろう
「滅多に営業してないのにこんなに早く閉めて、やる気あるんですか?」
いきなりの説教、聞き慣れた声、来店者はヒルダさんだ
「身体の調子が悪くて、もう休もうと思っていたんですよ」
「それは大変、大丈夫ですか?1人でやってるからナオト君の不調の時は閉店するしかないですね」
あれっ今日はなんかいつもと違う、なんか気遣いが見える、こんな性格の女じゃないはずなのに
「そこでいい話を持ってきたんです、そろそろ人を雇いませんか?そしたら毎日営業できると思うのですが」
「それは良いのですが、1日の売り上げが多い時は金貨1枚ちょっとあります、持ち逃げされたらと」
かなり信用のおける人でないと任せることなんてできない
「その点はご心配無用です、私が従業員として提案するのは奴隷です、絶対に裏切りませんから」
奴隷?首輪して足かせして鞭打って働かせるの?そんな非人道的なこと無理だよ、怯えた顔をしていると
「奴隷ってどういったものかご存知ですか?この町では一般的な存在で多くの商店でも複数名働いてますよ」
需要があれば供給がある、求められる人のために人を動物扱いするなんてひどい世界だ
なんて思っていましたが、職業?として成立していた、借金返済の為に奴隷になる者は借金さえ返せば解放される、ただ犯罪奴隷は死ぬまで鉱山労働者、戦争奴隷は戦争の際に盾とされるらしい
ヒルダさんが勧めるのは借金奴隷のようだ
「一度見に行ってみましょう、私が懇意にしている奴隷店がありますから」
何度かこの町を見て回ったことがあるが奴隷店なる存在、見たことがない。
一緒に行ってたどり着いた奴隷店は貴族街がある北区、この町は南に門があり、奥に行くほど身分が高い人が住んでいる、魔物がいる世界では安全な場所ほど門から離れている。
貴族街は流石に行ったことがない、下手に歩いていて捕まったらまずいからな、ヒルダが立ち止まった前に真っ白な建物があり、ここが奴隷店のようだ。
「ブキャナンは居るか?」
入り口の受付していた若い男性にヒルダが声をかける、その男が奥へと手で指し示す。
立ち止まることなくどんどんと奥へ進んでいく
「ヒルダ様ようこそ」
40代の黄色いスーツを着た細い男性が挨拶をし、ヒルダと握手をする
「今日は客を連れてきたぞ」
見に来ただけでまだ買うとは言ってない、客じゃないぞ
「先日ヒルダ様よりお話をお伺いしておりました、ナオト様ですね、本日は宜しくお願いします」
と握手の為に手を出してきたので、右手を握る、かなりゴツゴツしていて、荒ごとに慣れている感じがした
口調は丁寧だけど表の住人ではなさそうだ、それより俺の預かり知らぬ処で俺の話をしているなんて、個人情報の取り扱いには注意して欲しい
「見に来ただけだ、買うかどうかは見てから決める」
「それは当然でございますな、お店の従業員で使う予定と聞いております、3人ほど候補をお見せします」
ブキャナンが連れてきたのは高校生ぐらいの年齢の女の子3人、貫頭衣を被っており体型はわからない、金髪と猫耳黒髪、銀髪だ。
金髪と猫耳は最初に俺を見るとすぐに下を向いた
おそらく買ってもらいたくないのだろう、舐めやがって、銀髪の少女だけは俺の目をじっと見る
「この銀髪の子の名前は?」
「テレサです、お目が高いですね、かなり優秀な人材ですよ、本来でしたら金貨4枚ですが、このご縁を大事にして3枚半で如何でしょう」
早い早い、もっとじっくりと話を聞かせてくれよ
「簡単な計算と接客ができて、裏切らないことが条件だ」
「はい 両方とも可能です、しっかりと仕込んでおりますから」
見た目しっかりしてそうで、とても奴隷に落ちるような風には見えない、事情は後で聞こう
「よし、テレサを購入しよう」
「ありがとうございます、それでは所有権の譲渡を致します、両手を出してください。」
両手を出すとブキャナンが握り、淡い青で光る
「これで移譲できました、細かい契約はそれぞれでしてください、いかがわしいことを無理矢理にさせると捕まりますからご注意を」
そんなことしないよ、娼婦を買ったつもりはないからな
帰り道 横のヒルダさんを見るとニコニコしている、理由を聞いてみると
「紹介手数料で銀貨50枚もらえたんですよ、私はそんなつもりはないのにいつもくれるんですよね」
そんなつもりあるだろ、多分俺を連れてきたのはそれが狙いだろう、紹介するだけでそれだけもらえるなら何人でも紹介するんだろうな
ヒルダさんに付き合ってもらい貫頭衣だった為テレサの着替えのワンピースを買って帰った。
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