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59話

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「親方ー」

「待っておったぞ、お前の言われた物みんなに声を掛けて集めてきておるぞ」

さすが親方やることはやる男だ

「こっちも親方の大好きなお酒樽ごと持ってきたぞ、今日はうちの故郷自慢の日本酒だ」

「これだけか?今回俺が用意したのに比べたら足りんぞ」

どんだけダイヤ用意してくれたんだよ、でも酒はたくさん用意してある、日本酒だけで10樽、ウイスキーも10樽だ、余り甘い酒は好みじゃないようなのでワインは止めておいた、前回は美味しいと言ってくれたがウイスキーが1番らしい

「硬い鉱石何個ある?それによってこっちも追加で渡すぞ」

「前回の5倍用意してあるぞ、俺の知り合いの工房だけでも10軒はあるからな、みんな酒と交換と言ったら喜んで差し出してくれたわ」

じゃあこっちも残らず出すか

「ならあるだけ全部出すが、全部アステルの分じゃないから適当に分けてくれよ」

「分かっとるわ」

そして俺は20樽渡した、かなり満足してくれたようで何より、俺も1つ500万円で売れるダイヤが1500個あればかなり大満足だ、これで残りはダイヤ1770個になった、全部一気に売ることが出来れば約90億円だ

次にこんびに行き今回の中東行きの秘密兵器を取りに行った、その秘密兵器とは祖母の形見の麻の服、マジッグバッグだと他人からは中身を取り出すことができないが、底がないから検査されると怪しさ満点、でも服のポケットならそこまで検査されないからな

麻の服のポケットにダイヤをどんどん入れていった、これで空港の税関対策も万事OKだ、脱税なんてしたくはないが仕入れ商品の証明は無理だからな、絶品空間はポーションというチートアイテム使っているがサービス料だけもらってるから税金対策は問題ない。

異世界で不当に得た利益は異世界の為の買い物に使ってるのでそれも問題ないってことにしとこう、原価数値千円が売価500万円なんて利益率99%だろう、誰も信じないよ

後はサダムさんの所に行くのみだ、ホントはサダムさんのところで秘密に仕入れたい商品もあるのだが、余り気が進まない、だがないと困るのでしょうがない



無事出国手続きをして、飛行機の中ではゆったりと過ごすことが出来た、生まれて初めてのファーストクラスだがすごいの一言、一度乗ってしまうとエコノミーは乗れなくなるぐらいの居心地の良さだ、機内食もその場で調理、おかわりもできるようだが元々食が細い方のため、おかわりは遠慮しておいた

サダムさんの国に入るとビザを申請して空港を出るとサダムさんの使いの者が迎えに来てくれた、時間がないので早々に商談に入りたいことを伝えるとその足でオフィスに連れて行ってくれた

「お久しぶりです、お元気でしたか?」

「急に祖国に帰ってしまって申し訳ない、貴方との買い取りも中途半端になってしまって、今日はまたダイヤの持ち込みですか?日本とは違ってこちらでは上限なしで買取できますよ、その代わりドルで決済になりますが宜しいですか?」

世界通貨のドルなら全く問題ない、流通のない貨幣では両替するのも大変だ、何しろ億単位だし

「はい、ドルで結構です、本日は1770個お持ちしましたが、全部買取して頂けるのですか?」

「はい、数千個あろうとも大丈夫です、鑑定させて頂きますね、それが終わり次第電子送金します。流石に数が数の為お時間を頂きますのでお食事でも観光でもなさってきてください、車はこちらで用意しますのでどこへなりとも運転手に言ってください」

「ありがとうございます、2,3時間したら戻ってきます」

運転手にレストランに行くように伝えた、この国ではヒツジの詰物料理が有名なのでそこへ行くようにしてもらった、どうせこの国でも2日しか居ないのだ、食べるものだけ食べておこう

異世界と違って美味しかった、塩とハーブのバランスが最適だ、ちょっとしょっぱいけどコーラで誤魔化した、この国ではアルコールはご法度だ、勿論外国人ですあれば問題はないのだが、周りの目もあるし遠慮しておいた、遠慮しなくても外見で日本人とはばれるが

その後はカフェでスマホを見ながら時間を潰した、食事だけで2、3時間も潰せるほどエレガントにはいかない、

「杉山さん、終わりましたよ」

「ありがとうございます、すぐに戻りますね」

戻ると査定が出てる紙をもらった、その金額で良ければサインして契約成立だ、紙に表示されている金額は90億円だ

今までの人生で1番の大金だ、驚いてはいたが、麻痺もしていてすぐにサインした、その後物騒な相談をした

「実は今度治安の悪い国に行くのですが、武器を仕入れることは可能ですが?」

「それは日本に密輸すると言うことですが?貴方が捕まれば私も関与したと見なされて政府に目をつけられることになるそんな危険なことはやめなさい」

「いえ、この足でその国に行く予定です、日本に行く前にはもちろん処分するので日本に密輸には該当しません」

「その言葉を信じることができればいいのですが、、、」

「わかりました、私のとっておきの商品を貴方にお売りします、それの対価としてライフルとマシンガンも弾を譲ってください、世界に2つとない商品です」

そこで俺が見せたのはマジッグバッグ、今回は麻の服のポケットにマジッグバッグを入れて持ち込んだ

「その普通のバッグと交換ですか?かなりこちらが損をすることになると思うのですが、貴方とは誠実に対応させていただいたと思っていたのですが残念です」

「そう判断するのはまだ早いですよ、実演してみます」

オフィスにあった椅子をバッグにしまった、次々に何脚もしまっていくとサダムさんは引いていた

「どんなトリックですか?」

「そうゆう性質なのです、如何ですか?これは私のですがサダムさんも持ち主登録すればサダムさんしか使えなくなります、これならなんでもいくらでも入りますよ」

「わかりました、ライフルと交換致します」

これで銃を手に入れることができた、これから何度もフォーセリアと帝国を往復するに当たっての不安材料が少し緩和することができた。
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