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出会いは突然2
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我が家は父α、母Ω、兄は母似のΩ、俺は父似のαの男ばかりの4人家族である。
生まれた時からと言った方が正しいのかもしれない。
物心つく前の写真を見ても着ぐるみや着物やその当時流行ってたキャラ物を着せられたものばかり。
一度は大きく反抗した時もあったが幼かったのと2つ上の兄と母を溺愛しすぎている父の激怒で説得を諦めた。母の唯一の趣味であるコスプレに大人しくハイハイと言うことを聞いていれば母はいつもより二割増しご機嫌になり父も上機嫌になる構図はなんともわかりやすい家族である。家では母の言いなりのふりはしていても裏では何もかも取り仕切っているのは父であると分かれば、コスプレから逃れる為に小学生の時に海外留学したいと相談すれば全ての手はずを整えて母の説得にも尽力してくれた。あまり帰国しなくてもなにかに付け込んではしきりに海外まで会いに来てはコスプレをさせられたのは正直うんざりした。コスプレさえ無ければと思うものの大人になるにつれて、母の唯一の趣味に付き合うのも悪くないと思い始めた。
興味がある物は全てやっていいと言われてたのでその通りに心が赴くまま好き勝手にやり放題やってたが20歳前には興味も薄れて来始めた頃、流石にそろそろ帰って来いとお達しが来たので大学院を卒業して帰ってきて2日後にはパーティーだとバロック様式のドレスを渡され何のパーティーかと聞けば俺の帰国パーティーで同年齢くらいの子を集めたお友達作りましょう!パーティーだそうだ。
母は何を勘違いしているのかよく分かる。父も分かっていながら母の案に乗っかってるのだ。
俺は心を許せる親友と呼べる者は多くない。国内国外合わせても片手で足りる程だが、上辺だけの友達は多い方だと思う。
そんな細かい事は父にとってどうでも良い。全ては母の気持ちが大事なのだ。入場出来る者は父の審査を通った者だけなので安心できるので素直に兄のエスコートで入場して久しぶりに会う友達や親友達とも楽しく談笑してた時に小さなボリュームで「藤代朝陽様、田中都様ご到着」のアナウンスが入った。到着時間まではこの演出が続くことになる。
知らない名前でもアナウンスがあれば誰でも扉に注目してしまうが、俺は知らない名前ならチラリとも見もしなかったが友達の1人が「へ~綺麗な子だな」と、呟いたので扉の方に目を向けた瞬間、湧き上がる感情を抑えることができず、無意識に周りに威嚇してしまった。アレは俺のだ、俺の運命の番だ。
苦しそうに倒れ込んでしまった俺の番を抱き上げシェルターに連れてきたが防御マスクをつけたスタッフに止められた。
「わかってる。この子をベッドに寝かせたら俺は退出する」
スタッフを横目にシェルターに番を寝かせ布団をかけてやるが行かないでと俺のドレスを握る。
番の言う通りにしてやりたいがここでは二人で入った時からの記録が録画されることになる。
離れたくないが、離れないといけない。この空間はヒートを起こしたΩの守る空間であるため、法的に認められた番夫婦やΩだけに持たされてる恋人カードがあるなら残っても問題にはされない空間となってる。俺はどちらも持ち合わせてないので、大きな問題となる。
ベッド横のチェストからΩのヒート抑制剤を取り出し飲ませた。
「ごめんね。今回は我慢して。外で待ってるから」
自分用にラット抑制剤を飲み、外で見張ってたスタッフといつ来たのか父に、「お待たせ致しました」とだけ伝えた。
「藤代朝陽君18歳 聖和泉大学の1年生でコスプレ同好会の先輩で、田中都のパートナーとして出席」
淡々と今わかるだけの情報を教えてくれる父から情報が書かれた紙を受け取りながら遠慮なく睨んでしまうのはラットのせいだから仕方ないと溜め息をつく父に申し訳ないが悪態をついてしまう。
「隣にいたあの女はどう見てもβなのに、なぜ朝陽からベッタリαの匂いが染み付いてるんだ」
「へぇー、αが付いてるの。ガードネックは着いてるだろ、アレだけ匂いが漏れるんだから。カードは確認した?」
今のこの状態で恋人カードなんて確認したら自分自身のコントロールが効かなくなるのは目に見えてわかる。
生まれた時からと言った方が正しいのかもしれない。
物心つく前の写真を見ても着ぐるみや着物やその当時流行ってたキャラ物を着せられたものばかり。
一度は大きく反抗した時もあったが幼かったのと2つ上の兄と母を溺愛しすぎている父の激怒で説得を諦めた。母の唯一の趣味であるコスプレに大人しくハイハイと言うことを聞いていれば母はいつもより二割増しご機嫌になり父も上機嫌になる構図はなんともわかりやすい家族である。家では母の言いなりのふりはしていても裏では何もかも取り仕切っているのは父であると分かれば、コスプレから逃れる為に小学生の時に海外留学したいと相談すれば全ての手はずを整えて母の説得にも尽力してくれた。あまり帰国しなくてもなにかに付け込んではしきりに海外まで会いに来てはコスプレをさせられたのは正直うんざりした。コスプレさえ無ければと思うものの大人になるにつれて、母の唯一の趣味に付き合うのも悪くないと思い始めた。
興味がある物は全てやっていいと言われてたのでその通りに心が赴くまま好き勝手にやり放題やってたが20歳前には興味も薄れて来始めた頃、流石にそろそろ帰って来いとお達しが来たので大学院を卒業して帰ってきて2日後にはパーティーだとバロック様式のドレスを渡され何のパーティーかと聞けば俺の帰国パーティーで同年齢くらいの子を集めたお友達作りましょう!パーティーだそうだ。
母は何を勘違いしているのかよく分かる。父も分かっていながら母の案に乗っかってるのだ。
俺は心を許せる親友と呼べる者は多くない。国内国外合わせても片手で足りる程だが、上辺だけの友達は多い方だと思う。
そんな細かい事は父にとってどうでも良い。全ては母の気持ちが大事なのだ。入場出来る者は父の審査を通った者だけなので安心できるので素直に兄のエスコートで入場して久しぶりに会う友達や親友達とも楽しく談笑してた時に小さなボリュームで「藤代朝陽様、田中都様ご到着」のアナウンスが入った。到着時間まではこの演出が続くことになる。
知らない名前でもアナウンスがあれば誰でも扉に注目してしまうが、俺は知らない名前ならチラリとも見もしなかったが友達の1人が「へ~綺麗な子だな」と、呟いたので扉の方に目を向けた瞬間、湧き上がる感情を抑えることができず、無意識に周りに威嚇してしまった。アレは俺のだ、俺の運命の番だ。
苦しそうに倒れ込んでしまった俺の番を抱き上げシェルターに連れてきたが防御マスクをつけたスタッフに止められた。
「わかってる。この子をベッドに寝かせたら俺は退出する」
スタッフを横目にシェルターに番を寝かせ布団をかけてやるが行かないでと俺のドレスを握る。
番の言う通りにしてやりたいがここでは二人で入った時からの記録が録画されることになる。
離れたくないが、離れないといけない。この空間はヒートを起こしたΩの守る空間であるため、法的に認められた番夫婦やΩだけに持たされてる恋人カードがあるなら残っても問題にはされない空間となってる。俺はどちらも持ち合わせてないので、大きな問題となる。
ベッド横のチェストからΩのヒート抑制剤を取り出し飲ませた。
「ごめんね。今回は我慢して。外で待ってるから」
自分用にラット抑制剤を飲み、外で見張ってたスタッフといつ来たのか父に、「お待たせ致しました」とだけ伝えた。
「藤代朝陽君18歳 聖和泉大学の1年生でコスプレ同好会の先輩で、田中都のパートナーとして出席」
淡々と今わかるだけの情報を教えてくれる父から情報が書かれた紙を受け取りながら遠慮なく睨んでしまうのはラットのせいだから仕方ないと溜め息をつく父に申し訳ないが悪態をついてしまう。
「隣にいたあの女はどう見てもβなのに、なぜ朝陽からベッタリαの匂いが染み付いてるんだ」
「へぇー、αが付いてるの。ガードネックは着いてるだろ、アレだけ匂いが漏れるんだから。カードは確認した?」
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