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閑話 3
お茶会
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今日の旦那様はお帰りは遅い。
ならばと、昨日の興奮が冷めぬ内にとペンのを取った所で、ジェイシーからの手紙が届いた。今日のお茶会の誘い、しかも直ぐにでも起こし下さい。ロリーナもお誘いしてると書き記されてる。
気持ちは同じとわかり嬉しく、直ぐに出かける準備を整え馬車を出してもらった。
ジェイシーの邸に着くと、ロリーナは既に到着してて既にお茶の準備が整ってます。すぐにでもお茶会が出来るようになってます。
「本日はお招き頂きありがとうございます」
どんな時でも礼儀は怠ってはいけません。
人払いをすると気心知れた幼馴染に戻り多少の礼儀は省きます。
「ホントに私達だけでないと話せませからね。昨日の茶器 覚えてます?」
今日のお話なんて決まってます。
どの話題も 事欠きません。まずは、ジェイシーからと茶器に触れてきました。
「忘れろと言われても忘れることなんて到底無理な話ですわ」
いつもはおっとりしてるロリーナが興奮しております。
「ええ、見たこともないですわ。あの美しい色を纏った茶器。従者のユキナさんが扱ってたポット見てまして?」
「勿論ですわ!細部まで拘ってらした花柄のポット、お茶を注いでるだけなのに香り高くいい匂いが部屋に満たす様な素晴らしいポットですわ」
うっとりと語るロリーナは目を閉じて茶器を思い出してる様子です。
「茶器に添えられてるスプーンも、鎖の先に可愛いらしい花が付いてましたものね。旦那様のスプーンは四つ葉が持ち手の先に付いてましたものね。おもてなしされた中で最高の出だしでしたわ」
私の言葉で頷く2人に笑が隠せません。話はここからです。
プリン・ブリュレ・ミルクセーキ 次から次と称賛に値する物ばかり。
そして、続くのはケーキスタンド。
大皿に美しく並べるのが貴族達のお茶会の常識ですが、あの様な器を見た事もない、3段になった器。
ガラスの細部に彫刻が施された上に 惜しげも無く盛られてる。しかも、花や葉っぱを使わずに 薄いカミの縁を細かなカットがレースのようになっている物の上に綺麗に盛られてるのに下品にならず ただただ 食欲をそそる盛り付け。
出来るなら そのカミを手に取り、細部まで見たかった。
「ですか、あげパンを齧れと言われた時は流石に 驚きで 固まってしまいましたが、一緒にと仰て下さった時には覚悟が出来ましたわ」
ジェイシーの言葉にロリーナも頷く。
「ミホさんが途中で私達を段落させる訳ないと信じてましたもの」
胸の前で手を組み 甘いため息を吐くロリーナ。
「ええ、驚きはしたものの、信じて正解でしたわ!あんなに美味しい食べ物が・・・でも、カレーパンには衝撃を受けましまが 私個人の意見としては、ツインドーナツとシフォンケーキが・・・夢の中でプリンと共に頂きました」
「ロリーナの言う通りですわ、因みに私はマドレーヌとブリュレを。最高でしたわ、まさしく夢の食べ物ですわね。この世界でミホさん以上に甘いお菓子を作れる方はいませんもの」
「お弟子さんのお店は新装開店の為に今はお店を休んでいらっしゃるとか。いつオープンされるか聞いてまして?」
「ええ、お店の内装は約3週間と聞いておりますがオープン迄はわかりませんわ。旦那様の話では修行が終わり次第になるので、いつオープンになるかはわからないと言われてました」
「是非 お弟子さんに頑張って頂きたいものです」
「テッシーに今回の話を頂いた時は、ここだけの話で漏れ聞こえるミホさんだったのに、実際にお会いしたら可憐な娘さんなのに芯がシッカリとしてて 驚きましまわ」
「聞きまして、ミホさんは冒険者でもありますのよ」
「ロリーナ、ソレは本当なの?」
「確かな情報ですわ。ミホさんの身分証提示が冒険者だったと門番からの証言ですわ」
「はァ~、素敵ですは。ミホさんは 才、徳、美 どれを取っても最高ですわね。私は益々ミホさん贔屓になりそうですわ」
「ジェイシー それは私もですわ。はァ~きっと旦那様は、今日もミホさんの料理を食してるのでしょうね。出来ればお供したかったわ」
「本当。家の旦那様は何を考えて、初めは顔から火が出そうでしたわ」
「でも、流石はミホさんでしたわよね。最後は綺麗に丸めて 後日に話し合いに持って行きましたものね」
「ええ、旦那様は朝から未だかつて無い程の気合が漲ってましたが、私としてはミホさんを怒らせてしまわないか?そこが心配ですわ」
「分かります。旦那様もそうでしたは。漲るというよりは、思案してる風でしたわ。ミホさんに嫌われてしまわれないか心配ですわ」
ジェイシーの旦那様は大人しく文学に優れてるお方です。ですから昨日のご様子は想像できませんでした。ロリーナの旦那様は策士でいらっしゃるとの噂です。
「心配ですわね。朝は少し気落ちしたまま出勤していきましたし」
どんな話し合いを持つのか心配になりながらも、もしもの時は旦那様に代わり私達が頭を下げてお怒りを鎮めて頂くことで話は纏まりお開きになりました。
今日の旦那様達の話し合いがどんな物か 想像がついていますが、女性の私達にはできない話し合いなのもよくわかってます。
表が男性、その裏をシッカリと支える事こそ女性の才、徳、美と されてきましが、時代は移り代わり、きっとミホさんの様に表でご活躍される 時代に突入したのだと思います。どんな形であれ、私はミホさんに少しばかり関わりお手伝い出来れば幸いと思っております。
ならばと、昨日の興奮が冷めぬ内にとペンのを取った所で、ジェイシーからの手紙が届いた。今日のお茶会の誘い、しかも直ぐにでも起こし下さい。ロリーナもお誘いしてると書き記されてる。
気持ちは同じとわかり嬉しく、直ぐに出かける準備を整え馬車を出してもらった。
ジェイシーの邸に着くと、ロリーナは既に到着してて既にお茶の準備が整ってます。すぐにでもお茶会が出来るようになってます。
「本日はお招き頂きありがとうございます」
どんな時でも礼儀は怠ってはいけません。
人払いをすると気心知れた幼馴染に戻り多少の礼儀は省きます。
「ホントに私達だけでないと話せませからね。昨日の茶器 覚えてます?」
今日のお話なんて決まってます。
どの話題も 事欠きません。まずは、ジェイシーからと茶器に触れてきました。
「忘れろと言われても忘れることなんて到底無理な話ですわ」
いつもはおっとりしてるロリーナが興奮しております。
「ええ、見たこともないですわ。あの美しい色を纏った茶器。従者のユキナさんが扱ってたポット見てまして?」
「勿論ですわ!細部まで拘ってらした花柄のポット、お茶を注いでるだけなのに香り高くいい匂いが部屋に満たす様な素晴らしいポットですわ」
うっとりと語るロリーナは目を閉じて茶器を思い出してる様子です。
「茶器に添えられてるスプーンも、鎖の先に可愛いらしい花が付いてましたものね。旦那様のスプーンは四つ葉が持ち手の先に付いてましたものね。おもてなしされた中で最高の出だしでしたわ」
私の言葉で頷く2人に笑が隠せません。話はここからです。
プリン・ブリュレ・ミルクセーキ 次から次と称賛に値する物ばかり。
そして、続くのはケーキスタンド。
大皿に美しく並べるのが貴族達のお茶会の常識ですが、あの様な器を見た事もない、3段になった器。
ガラスの細部に彫刻が施された上に 惜しげも無く盛られてる。しかも、花や葉っぱを使わずに 薄いカミの縁を細かなカットがレースのようになっている物の上に綺麗に盛られてるのに下品にならず ただただ 食欲をそそる盛り付け。
出来るなら そのカミを手に取り、細部まで見たかった。
「ですか、あげパンを齧れと言われた時は流石に 驚きで 固まってしまいましたが、一緒にと仰て下さった時には覚悟が出来ましたわ」
ジェイシーの言葉にロリーナも頷く。
「ミホさんが途中で私達を段落させる訳ないと信じてましたもの」
胸の前で手を組み 甘いため息を吐くロリーナ。
「ええ、驚きはしたものの、信じて正解でしたわ!あんなに美味しい食べ物が・・・でも、カレーパンには衝撃を受けましまが 私個人の意見としては、ツインドーナツとシフォンケーキが・・・夢の中でプリンと共に頂きました」
「ロリーナの言う通りですわ、因みに私はマドレーヌとブリュレを。最高でしたわ、まさしく夢の食べ物ですわね。この世界でミホさん以上に甘いお菓子を作れる方はいませんもの」
「お弟子さんのお店は新装開店の為に今はお店を休んでいらっしゃるとか。いつオープンされるか聞いてまして?」
「ええ、お店の内装は約3週間と聞いておりますがオープン迄はわかりませんわ。旦那様の話では修行が終わり次第になるので、いつオープンになるかはわからないと言われてました」
「是非 お弟子さんに頑張って頂きたいものです」
「テッシーに今回の話を頂いた時は、ここだけの話で漏れ聞こえるミホさんだったのに、実際にお会いしたら可憐な娘さんなのに芯がシッカリとしてて 驚きましまわ」
「聞きまして、ミホさんは冒険者でもありますのよ」
「ロリーナ、ソレは本当なの?」
「確かな情報ですわ。ミホさんの身分証提示が冒険者だったと門番からの証言ですわ」
「はァ~、素敵ですは。ミホさんは 才、徳、美 どれを取っても最高ですわね。私は益々ミホさん贔屓になりそうですわ」
「ジェイシー それは私もですわ。はァ~きっと旦那様は、今日もミホさんの料理を食してるのでしょうね。出来ればお供したかったわ」
「本当。家の旦那様は何を考えて、初めは顔から火が出そうでしたわ」
「でも、流石はミホさんでしたわよね。最後は綺麗に丸めて 後日に話し合いに持って行きましたものね」
「ええ、旦那様は朝から未だかつて無い程の気合が漲ってましたが、私としてはミホさんを怒らせてしまわないか?そこが心配ですわ」
「分かります。旦那様もそうでしたは。漲るというよりは、思案してる風でしたわ。ミホさんに嫌われてしまわれないか心配ですわ」
ジェイシーの旦那様は大人しく文学に優れてるお方です。ですから昨日のご様子は想像できませんでした。ロリーナの旦那様は策士でいらっしゃるとの噂です。
「心配ですわね。朝は少し気落ちしたまま出勤していきましたし」
どんな話し合いを持つのか心配になりながらも、もしもの時は旦那様に代わり私達が頭を下げてお怒りを鎮めて頂くことで話は纏まりお開きになりました。
今日の旦那様達の話し合いがどんな物か 想像がついていますが、女性の私達にはできない話し合いなのもよくわかってます。
表が男性、その裏をシッカリと支える事こそ女性の才、徳、美と されてきましが、時代は移り代わり、きっとミホさんの様に表でご活躍される 時代に突入したのだと思います。どんな形であれ、私はミホさんに少しばかり関わりお手伝い出来れば幸いと思っております。
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