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エピローグ2/4:「オシオキのお茶会 被虐と加虐の協奏曲」◇

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 広く取られ、下品にならない程度の程よい優美な作りの屋敷家屋。
 その内を背景舞台に、その各所では淫靡な宴が進行中であった――


「――ぁぅぅ……♡」
「あぁ……♡」
「ぅぁ……こんなぁ……♡」

 家屋内装スペースの多くを取る、リビング・ダイニングに値する屋敷のメイン空間。
 その端の一角には、小規模な音楽など演奏披露を目的とした小さなステージ空間が設けられているのだが。
 現在そこでは、いくつかの透る声色での、しかし反した悩ましい色の含まれた苦悶の喘ぎ声が上がっている。
 そのステージで行われるは、本来の使用目的を離れた。実に背徳的な〝展示〟の様子であった。

「くぅ……♡ぁぁ……♡」

 そこにあったのは、複数名の女――美少女や美幼女、美女の身体。それが残らず一糸纏わぬ姿に剥かれ、そして縄で悩ましく緊縛されて。
 吊られ飾られる姿であった。

 女たちはいずれも。
 片足を吊り上げられ、片足立ちの姿勢でその股間を曝け出される。
 M字開脚の、股をおっ広げる姿勢で吊るされる。
 前屈みで尻を突き出す姿勢で、吊るし支えられつつ立たされる。
 などなど。

 いずれも淫らであられもない恥辱の姿格好で、その身体を晒され飾られていたのだ。

「ゃぁぁ……こんな格好……♡」
「おれぇ……こんなコトされてぇ……♡」
「くぅぅ……ワシが、こんなぁ……♡」

 その状態に女たちは苦悶の声を漏らしつつも。しかし同時に被虐的な悦び快楽をいずれも覚えてしまっているのか、その声色には悦びの色が見えだしている。
 そしてだ。それと同時に零れる一人称やワードが、少し耳を引く。

 明かしてしまえばその緊縛で吊られ飾られ、辱めを受ける魅惑の女たちの正体は――皆、性転換〝させられた〟男性。
 そしてさらに明かせばその身分正体は。防衛隊の敵であった、鋼獣帝国軍の将兵なのであった――


 髄菩等の身を救うべく敢行された救出作戦。
 その戦闘の際に防衛隊各隊の手により屠られた帝国軍将兵は、しかしこの異世界に存在する魔法魔術の力によって、蘇生――生き返る驚愕を体現した。

 ――しかし。その彼等が再び戦線に復帰し、防衛隊に復讐の牙を向けることは無かった。

 戦闘などにより一度死亡した帝国軍将兵は、しかし高位広範囲の蘇生魔法の恩恵を受け。その魂を後方に置かれる魔法聖堂・教会などに転送され、そこで魂と肉体の再生復活を遂げるというのが蘇生魔法の仕組みなのだが。

 防衛隊は、抜かりなくそれに手を回していた。
 防衛隊は救出作戦と同時に。帝国軍の戦線後方に置かれる、その転送蘇生先である聖堂や協会施設に進出降下。
 施設を制圧し。そして先回りする形で、蘇生復活した帝国軍将兵の身柄を、その瞬間と同時に確保拘束したのだ。
 蘇生復活した瞬間の彼等は無防備で抵抗の術を持たぬ状態であるため。結果として入れ食い状態で、面白い程の数の帝国軍将兵が、防衛隊の確保拘束される事となったのであった。


 そしてだ。
 今回の、貸与中の屋敷を借り切っての休養慰安の場が催されるにあたって。
 誰が思いつき。一体そのように手を回し、話を丸め込み誤魔化したのかは知らないが。

 先日の戦闘からの一連の件で、髄菩等に手を出した帝国軍将兵の男たちが特定され、そして〝手配〟され。
 その男たちを軒並み「女へと性転換」させ、彼らを餌食にして楽しむ。背徳的で淫らな「オシオキ」の会が、宴が開催されるに至ったのである。

 倫理的、独特的観点から言えばはっきり言ってアウトだが。
 動乱、戦いの中の休息という状況と。何より餌食にする側もされる側も、正体は性転換した男性だという観点。
 他諸々から、箍はとうにどっかに吹っ飛び。

 その背徳的で淫靡な催しは、なかなかの盛り上がりを見せていた――


 そんな緊縛から吊るされ飾られ。強制性転換からの恥辱のオシオキを受ける、元帝国軍将兵男性である、美少女や美幼女や美女たち。
 この異世界の民は祖先にエルフや獣人の血を持つものなども多く住まうため。その内にはエルフ娘や、獣耳娘の姿となった者も少なからず見える。

「――フフ、いい格好」

 その内の一人の前に立ち、不気味にしかし満足そうな微笑を零す女の姿がある。
 それは他でもない、薩来だ。
 今はまた少し不気味さのある美少女姿で。先までは髄菩等と同じく水遊びに興じていたため、その格好はOD色の競泳水着姿。

「ぅ、ぁぅ……♡」

 その薩来は、緊縛され吊られる帝国軍兵だったエルフ耳の美少女の顎先を。指先でクイと持ち上げ、サディスティックな様相で弄んでいる。
 そして緊縛される美少女から漏れるは、悔しそうながらも同時に甘美な快楽を覚えてしまっている様子の声。

「くすくすっ、どうかなー?自分が縛られてオシオキされちゃう気分は?」
「ひゃぅ……っ!♡お慈悲をぉ……♡」

 その隣近くでは。93AWVの砲手である、ギザ歯がチャーミングな美少女の上道が。艶の含まれる悪戯な笑みで、また別の緊縛され吊られる美女を虐め弄んでいる。
 その背筋を意地悪にツーとなぞられ、美女から漏れるは甘美な声色での慈悲の言葉。

「クス」
「いやー、いい景色だわー」

 そして、その背徳的な緊縛のステージを。
 ステージを囲い置かれる椅子やソファに腰掛けて、飲料を手にくつろぎながら眺める。藩童や静別の、やはり今も美少女での姿がある。
 ちなみに藩童、上道、静別の三人もまた競泳水着姿。

 そして詳細を明かせば。
 今、四人が虐め弄ぶ、緊縛で飾られ辱められている女たちは。
 先日の司令部バンカー地下で、薩来等四人を緊縛して輪姦を楽しんだ帝国軍の士官将校の男たち張本人であった。
 士官将兵の男たちも救出作戦の際に一度は屠られ、その後に教会や聖堂で蘇生復活。しかしそこを回り込んだ防衛隊に捕縛拘束された。

 そして。士官将兵の男たちは、誰かの手企み回しから今回の淫らの宴の〝獲物〟として手配されてしまい。
 そして強制性転換を施された結果、皆一様に麗しくたまらない姿の美少女や美幼女や美女へと変貌を遂げ。
 今にあっては、自分たちが緊縛輪姦して楽しんだ薩来等から。緊縛、辱めのオシオキ調教をされるに至っていたのであった。

「しっかし。あのにっくき輪姦おっさんたちが、総じてこんなに可愛くなるとはね」
「思わず収穫だわねー、これはオシオキし甲斐があるわー」

 そんな経緯を思い返しつつ。
 藩童や静別は、緊縛調教される元帝国軍男性士官将校の女たちを、面白がり嘲笑。

「クスス、だーめ――んちゅ♡」
「まだまだ――始まったばかり――ちゅっ♡」
「んっ……!?♡」
「ふむっ……!?♡」

 そして、上道や薩来にあっては。
 慈悲を求めて来た女たちに、加虐的で意地悪な言葉を返し。次には虐めるそれぞれの女の唇を無遠慮に奪って見せた。

「……ふぁっ♡」
「ぁぅ……♡」

 そして口づけを解かれて、そこに覗き見えた元男性帝国兵の女たちの顔は。すでに赤らみ蕩け始め、メスのスイッチが入り始めていた。

「ふぁぁ……♡」
「ぁぁ……そんな……♡」

 そして緊縛されながらそれを見せつけられた、周りの元帝国兵の女たちからも。それぞれ蕩けた声や吐息が上がる。
 当初は彼女(彼)等にもあった抵抗や意思や屈辱感は。しかしこの場を支配し始めた妖しく淫らな空気に、そして艶やかで背徳的な光景の数々に蕩け解かされ。
 男から変貌した女たちは、すでに揃って被虐の女のスイッチを入れられ、出来上がってしまっていたのであった。

 そして薩来等四人の、競泳水着の性転換女王様等の手によって。
 帝国軍士官将兵たちへの、緊縛恥辱のオシオキの催しが始められたのであった。


「――まったく、皆好き者だな」

 そんな、広いリビング・ダイニングの端の小舞台で始まった緊縛オシオキショーに。
 何か呆れの混じる声が零れ上がる。

 声の主は、90MBW機長である闘藤三佐。
 今にあってもまたその姿は、ショートボブの映える気の強そうな美女に性転換したものであり。格好はまた、少し前まで水遊びに興じていた為の競泳水着。
 そして他には砲手の茶髪美女二曹と、操縦手の黒髪美幼女一士の姿。やはり水着姿。
 三人はテーブルを囲い、優雅な様子で茶と茶菓子を嗜みながら、休息の時を享受する様子を見せながら。同じ屋内空間の向こうに見える、淫らな緊縛のショーを静かな色で見ている。
 その色は、その破廉恥な催しを少し呆れるものだが。

 ――しかし。明かせば闘藤等三人も、人の事をとやかく言える立場ではない。

 それは、三人の足元や尻下を見れば明らかになった。

「ぅぁ……♡」
「ぁ……くぁぁ……♡」

 そこに見えたのは、一様に一糸纏わぬ全裸の身体で、四つん這いの姿勢を取らされる美少女や美女たち。
 その女たちはなんと皆、闘藤等三人のその身体に腰掛けられ、あるいは足を置かれ――椅子や足置き、女体家具とされてしまっていたのだ。

 明かせば、やはり女たちは先日の戦闘から確保拘束された帝国兵。詳細を言えば、その前に帝国軍に一時拘束された闘藤等三人を、徹底的に輪姦した帝国兵の男たち。その性転換で変貌した姿。

 今の状況は、先の緊縛のオシオキステージとまた同じ。

 輪姦の犯人たる帝国兵たちは、女体化を施された後に因縁の相手である闘藤等へとその身を差し出され。
 今は背徳的な女体家具調教のオシオキを受けさせられていたのだ。

「ほら、貴様たち。揺れが大きいぞ、悦んでいないで姿勢を維持しろ」

 闘藤は茶を嗜みながらも。自身が腰かけ、あるいは足置きに使う美少女たちに向けて、敢えての冷たい声色と表情で、嘲笑を混ぜた命令の言葉を降ろす。

「ぁひっ♡ご、ごめんなしゃい……っ!♡」
「しゅ、しゅみません……♡お姉しゃまぁ……!♡」

 それにビクリと身を震わせて、しかし甘い声色で答えるは。人間椅子や足置きの美少女たち。
 実は彼女(彼)たち、闘藤を激しく犯し、罵り嘲笑した帝国兵の男たちであったのだが。
 今にあっては闘藤からのサディスティックで甘美な扱いに、立場逆転してすっかりマゾメスとして堕とされてしまい。
 闘藤をお姉さまと慕い媚び、その甘美なオシオキに悦んでしまうまでになっていた。

「きゃはは♡こっちもビクビクふるえちゃってる♡おっかしい♡」

 その隣では黒髪幼女姿の操縦手が。また自身の尻に敷く褐色ダークエルフの美女に向けて、嘲笑の言葉を降ろしている。

「ぅぁっ、くぅぅ……っ♡」

 その美人ダークエルフからは、悔しそうな様子の言葉が上がるが。しかし同時にその色には同時に、蕩け始めている様子が見える。
 ダークエルフは、元は砲手の一士を輪姦で楽しんだ男性帝国兵の一人。
 そして経緯は同じで、今は一士の小柄に腰かけられてオシオキされる立場とされてしまっていた。

「お兄さん、「お姉さんにされちゃった」上にこんなコトされて嬉しいんだぁ?ヘンタイっ♡」
「ひぁぅっ……!♡」

 そんな美人ダークエルフを、その後ろ首をクリクリとなぞり虐めながら。操縦手の一士はまたナマイキな煽る言葉を降ろす。
 しかし一方のダークエルフは。走った甘い刺激に、抗いの表情を解して嬌声を上げてしまう。

 ダークエルフが元の男性体であれば、まだその立派なチンポを用いて、逆転のチャンスがあったかもしれないが。
 わからせお兄さんから変貌させられ、「わからされお姉さん」にされてしまった今の彼女には、到底敵わぬことであった。
 その彼女(彼)の顔もまた被虐の甘美な刺激に蕩け始めており、篭絡は時間の問題であろう。

「クスス♡ホントにしょうがないマゾメス家具さんたちだねぇー♡……はぁはぁっ♡」

 そして一方、一人。
 ボンキュボンの茶髪美女な砲手の二曹だけは。また美少女を女体椅子として尻に敷き、サディスティックに虐める言葉を口にこそしてはいるが。
 本音の所は彼女にあっては、尻に敷く美少女姿の元男性帝国兵を早く遠慮なく貪り、性転換レズエッチしたくてたまらない心境であった。
 そんな砲手は女王様ムーブとしては格好のつかない、むしろセクハラおやじムーブで。尻に敷く帝国兵の尻をやらしい手付きで揉みしだき、その股間、おマンコにまで手を伸ばしている。

「んぁっ♡ぁぅ……♡(なんかっ……この人だけ言動がおっさんみたい……)」

 そしてそれは尻に敷かれ調教される帝国兵にも感づかれており。その帝国兵に限っては甘美な刺激に嬌声を上げつつも、内心では微妙に困惑を浮かべていたりしたが。

 その例外はともかく。
 この場では背徳的な調教を伴う、優雅と淫らの交わうお茶会が。性転換美女たちによって静かに嗜まれていた。


 そして場所はまた、屋敷内の別へ移る。
 そこはそこそこ広めの空間を取る、贅沢気味で優美な寝室空間。本来は休息と安らぎの場所。

 しかし、今にあってこの場で行われているのは――あまりに破廉恥で背徳的な、淫らの催しであった。

「――フフっ」

 部屋の中心に置かれた、一般的なものの4~5倍の大きさはある。特注品らしき巨大ベッド。
 その中心端に、枕を背もたれに優雅に寝そべる全裸の女の姿がある。
 長身金髪ショートが映える、まるで王子様といった様相の美女。
 その正体は、先日。防衛隊の反抗作戦が開始される依然の日に、髄菩や芹滝とお楽しみの会を共にした、整備隊所属の隊員だ。
 その金髪王子様はその身に、同じく全裸の5人ほどの美少女や美幼女や美女を侍らせており。そして何か妖しい美少女浮かべて、何かを鑑賞する様子を見せている。

「――んひゃぁぁぁぅっ!♡」
「あひぃぃぃ……っ!♡」

 その金髪王子様の回り、ベッド上の各所では。部屋中に響くいくつもの女の甘い悲鳴が上がっている。
 見ればベッドの上では何人もの女が、またいずれも一糸纏わぬ姿で。そして一様に痴態の舞を繰り広げる姿があったのだ。

「あっ♡あっ♡あっ♡」
「あひっ♡あっ♡」
「んひぅぅぅっ♡」

 女たちはいずれも。ひざまづく姿勢や、四つん這いの姿勢、あられもない開脚で座る姿勢などを取り。
  そしてなんと、いずれもそのおマンコに太いバイブを挿入し、自らを攻め犯す卑猥なオナニーを披露しているではないか。
 見れば、女たちの下腹部にはいずれも魔法の淫紋が刻印されている。
 そしてそのオナニーを披露する女たちのいずれもが。金髪王子様にそれを見せつけるような形を取り、そしてその表情、眼は蕩け恋に焦がれたようなそれで金髪王子様を見つめているではないか。

「ホラホラみんな、もっといやらしく恥ずかしく自分を虐めるんだよ。これは、〝オシオキ〟なんだからねっ♡」

 そんな自身を囲いオナニーを披露する女たちに向けて。金髪王子様はサディスティックな微笑で、意地悪な言葉を向ける。

 明かせば金髪王子様一人を除いて、この場にいる女たちは皆全て、身柄を拘束された鋼獣帝国の兵士たち。その強制性転換させられた姿。
 さらに詳細を言えばいずれもが。
先日に髄菩と芹滝を獲物とした淫靡な輪姦のステージで、二人を嘲り、輪姦して楽しんだ帝国軍将兵たちなのであった。

 今行われるは。その女体化した帝国軍将兵たちへの淫らな〝オシオキ〟。
 大事な友人である髄菩や芹滝に手を出された事を知り、金髪王子様は少なからずの怒り覚え。
 恐ろしいまでの手回し手腕で、その下手人たちを特定。
 そしてしかし暴力荒事を好まない彼女(彼は)、こうして帝国軍将兵たちを自らのメスドレイとして篭絡する事を。復讐のそれと定め、そして果たしたのだ。

「はひっ♡はぃぃ……♡」
「ふぁぁ……♡ごひゅじんしゃまぁ……♡」
「つめたいしせん……しゅてきぃ……♡」
 
 そのオシオキを受ける元帝国軍男性将兵であったメスドレイたちは。しかし今はいずれも、まるで恋に焦がれメロメロと言った様子で。
 最早恥も屈辱も無く、誰もが自ら変態オナニーの痴態を晒し、そして金髪王子様に披露している。
 それには、女たちに刻印された淫紋の影響もあったが(女たちの中にいた魔法兵に、金髪王子様が命じ戯れに施させたものである。ちなみにその魔法兵も、今はオナニーショーを披露する女たちの一人とされているが)。
 それ以上に金髪王子様の、また恐ろしいまでの〝女殺し〟としての特性気質、手腕がものを言っていた。

 金髪王子様のその実態は、悪魔の如き魔性の存在。
 女を、メスを。ときめかせ焦がれされ、メロメロの腰砕けにしてしまう恐怖の存在であったのだ。

 そんな金髪王子様の毒牙の前に捧げられてしまった、先日の輪姦劇の下手人たる帝国兵たちは。
 一人残らず、面白いまでに篭絡。
 金髪王子様の虜と、メスドレイと堕ち。皆揃って、悦んで痴態を晒して媚びるまでに堕ちてしまったのであった。

「クスクス、みんなすっかり腰砕けだね」

 そんな女たちに、金髪王子様はまた嘲笑の微笑を向け。女たちの体と心をゾクゾクと震わせ虐める。

「今の皆が終わったら、次は君たちの番だよ。子猫ちゃんたち?」

 そして続けて、現在自分が侍らせて可愛がっている女たちに向けて。意地悪そうに宣告する金髪王子様。

「ぁぅ……♡そんなぁ……♡」
「あんな風に……されちゃうんだ……♡」

 そんな宣告の言葉に、侍らされている女たちは、媚び慈悲を乞うような色の声をそれぞれ漏らす。
 しかしその表情は蕩け。おまけに侍る女たちはいずれも、無意識にそのおマンコをクチュクチュと弄り出しているではないか。
 見せつけられる仲間の痴態に興奮し。そして次には己たちもその痴態を演じさせられてしまうという、待ち受ける淫らで背徳的な罰に。
 だが女たちは皆、期待してしまいおマンコをときめかせてしまっていたのだ。


 ――こうしてこのように、屋敷の各所を舞台として。
 下卑た行いに関与した、帝国軍将兵たちへの罰として。
 背徳的で淫らで艶やかな、強制性転換からのオシオキショーの数々が繰り広げられていたのであった。



「――敵も味方も、好き者だらけだ」

 屋敷の内より流れる、耳を澄ませば微かに聞き留められる、数々の淫靡な宴による甘い悲鳴の数々に。
 髄菩は引き続きのくつろぐ様子で、しかし呆れる言葉を一言零す。

「――お待たせしました……」

 そんな所へ。美麗な透る声で、言葉が遠慮がちに割り入れられたのはその時であった。
 そして髄菩の頭側に人影が差し、視線を上げればそこに両膝を着いてかし着き身を置く人影があった。

 そこに現れたのは――青い肌色の〝悪魔娘〟だ。
 麗しい青色のロング髪の元に、絶世のそれとも形容できる美麗な顔が映える美人。
 身体は乳房、尻に太腿は欲張りなまでに豊かで、反して腰は絶妙な加減でくびれ。全身は仄かに鍛え上げられまた魅力を上乗せする、完璧のそれ。
 そして目を引くは、黒色の白目部分に、輝く金色の瞳。
 耳はエルフのように長く尖り、そしてまた青色。
 さらに頭髪の両側頭部より覗く牡牛のような立派な角に。後ろの腰から生える大きなコウモリの翼と、尻から生える先端の尖った尻尾。

 美少女と美女の間といった風体の、恐ろしいまでに美麗で完璧な悪魔の女。

 しかしだ、そんな悪魔娘の姿は。なんと今は際どい黒色のマイクロビキニを主として、各所をフリルで飾る〝ビキニメイド〟姿だ。
 かしづく彼女の手には盆がもたれ、その上には髄菩と奈織のために用意されてきた、缶コーラとジンジャーエール。
 そしてその給仕の姿を見せるビキニメイド悪魔娘は。その美麗な顔にしかし微かな屈辱・悔しさを、そして多分な気恥ずかしさのそれを露わにしていた。

 暴露しよう。
 その悪魔娘の正体は、性転換させられた――魔族中佐だ。

 経緯は最早想像がつくだろうか。
 あの戦いで髄菩等の手によって撃破、屠られ決着を付けられた後。
 魔族中佐は魔法蘇生により後方の魔法聖堂で蘇生復活したところを、すでに聖堂を制圧していた防衛隊によって確保、身柄を拘束された。
 そして水面下で手を回され、紆余曲折を得て。
 髄菩等を穢した主犯への罰――オシオキとして。
 現在は性転換させられて見目麗しい悪魔娘へと変貌し。そして悪魔娘ビキニメイドとして、髄菩等にご奉仕をさせられていたのであった。

「っと。すみませんね、可愛らしい中佐殿」
「うむっ、ゴクローであるぞ〝ソリュぴ〟っ」

 そんな身の上に現在ある魔族中佐に。
 髄菩は差し出された盆からコーラを取りながら、皮肉気な揶揄う言葉を向け。奈織もまたイジワルな悪戯っぽい笑みで言葉を向けつつ、ジンジャーエールを取る。
 ちなみに〝ソリュぴ〟とは。魔族中佐の本名と判明したソリュエンという名前を、奈織が勝手に弄って呼び始めたものである。

「ふふっ。ご奉仕メイドっぷりが、板について来ましたね中佐?」

 そして芹滝は、また揶揄うイジワルな言葉を魔族中佐改めソリュエンに向ける。
 合わせてその顔と視線は、反則的なまでの悪魔美少女姿となったソリュエンの姿を。隠そうともしない下心丸出しの、いやらしいそれ様相で舐めるように見ていた。

「くぅ……こんな屈辱を……っ」

 そんな貶められた現状と、合わせて髄菩等三名からの好き放題な言葉を受け。悔しさと恥ずかしさを覚えての、恨み節の言葉をボソリと口の中で紡いだソリュエン。

「ひぁっ……!?♡」

 しかし次にはそれは。ソリュエンの豊かな尻肉に走った襲った甘い刺激により、可愛らしい悲鳴へと変わった。
 見れば、奈織の腕がソリュエンの尻へと伸ばされ。マイクロビキニに飾られるその魅惑の青肌尻肉を、遠慮無しに鷲掴みにして揉み始めていた。

「おやぁ?何かナマイキな言葉が聞こえたぞよ~?♡」

 そして、イジワルそうな笑みでそんな台詞をソリュエンに向けて上げる奈織。

「これはこれは、中佐殿にはまだまだ〝調教〟が足りない様子かな?」
「ひぁぅっ……!♡」

 そして続け、芹滝がソリュエンに身体を密着させて、背後より肩を抱き捕まえると。
 ソリュエンの尖る耳元でまたイジワルな言葉を甘く囁きながら、回した手でソリュエンのワガママおっぱいを鷲掴みにして揉みしだき始める。
 小声で漏らした呪詛の言葉は。しかし抜け目のない二人にしっかりと聞き留められてしまっていた。

「ぐふふ♡まだまだローラクのためのオシオキのし甲斐がありそうだのぅ~っ♡」
「ぁぅっ、ひぁ……っ♡」

 さらに奈織はソリュエンの前側より、互いの乳房を押し付け潰して、寄って抱き着いてソリュエンを捕まえ。
 ソリュエンの腰や尻周りをサワサワと撫でる、ダイレクトお触りセクハラで楽しみながら。悪代官ムーブのような口調台詞をソリュエンにまた囁く。

 二人にサンドイッチで捕まえられての、それらのセクハラ攻撃に。ソリュエンの浮かべていた微かな悔しそうな色は、甘い感覚に蕩け始める様相に変わりだしていた。

「ふふ、なんだか気分がノってきたな。髄菩、そろそろ俺らも〝お楽しみ〟と行かないか?」
「ビミなる果実を前に、あーし卿も辛抱たまらんくなって来たしっ♡」

 そして芹滝と奈織の二人は、サンドイッチで捕まえるソリュエンをお触りセクハラで虐め楽しみつつも。寝そべりそれを眺めていた髄菩に向けて、そんな提案の言葉を向けて降ろす。

「はっ、やぁれやれ――」

 それに、呆れる色で零し返しつつも。
 しかしそれに賛同するように、髄菩もその身を起こして動かした――
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