成り上がったモブ主人公の最強自由ライフ

トド

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最悪の展開

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「龍一はずるいよなぁ•••••一色さんの班で•••••2日も暇が出来たんだろ?」

「貴志よ•••そんなにいいものでは無いぞ?暇すぎてやることなくなったくらいだ。」

「龍一はゲームとかしなかったのか?」

「松雄よ•••俺はゲームは苦手だということを忘れたのか?」

「そう言えばそうだったね。」

松雄君実は戦神君の班だったのだ。

結果、松雄も早く終わることになった。

戦神がいながら1日もかかったということは周りがアレだったんだろうご愁傷様•••••

近々また新たなイベントが起こる、学園祭である。

きたで面倒いやつ。

そもそも階級があるのに学園祭できるの?って質問が来そうだが問題ない。

前から話してないことだらけだが、実はうちの学校、入学人数総数にして約千人を超えるんだ。

第五にいる人間だけでも二百人いて7クラスが出来上がっている。

ちなみに第四から第二まではクラスが多い。


予想はつくだろうが第一は一クラスしかない。

加えて人数は四十人程しかいないため、出し物をした際は何でもかんでもゴージャスになってしまう。

このことから、第五は一般の高校のように普通の出し物をし、クラスが上がるごとに色がついていく。

勿論、全階級全クラスが出し物をする為、町一つの祭りと同等になるのだが•••••

まあ、俺はストーリーには関係ないから素直に学園祭を楽しませてもらうけど。

ちなみに第五の人間が第一の学ぶ階層、教室に行ける唯一の機会でもある。

が、俺は絶対に行かん。

行った方がモブらしいとは思うが、行かなければそもそも主人公のイベントに巻き込まれることはない。

そして何より雲の上のような存在だからこんな底辺の奴らの出し物に来るはずがない。

好奇心系主人公もしくはヒロインだったことも考えていつでも離脱できるよう構えておく。

第一から下がっていくパターンか第五から上がっていくパターンかのどちらかだから、うまい具合に入れ違いになろうと思っている。

個人的には第五から上がっていくパターンになると思っている。

当たり前の事だがな•••••

あとはお決まりのステージだが、俺は行かん。

どうせ素晴らしいステージになることは決まってるし、行って下手なことに巻き込まれたら面倒い。

てなことで第五から第四の出し物を回るのが無難である。

と言うわけでこの話はこれで終わり。

次はどのように立ち位置が縛られないポジションに立つかだ。

まずステージだが出た時点でアウト。

出店、屋台に関しては作る側、裏方が無難。

宣伝役はアウトだ。

出会う確率が高いし、縛られてしまう。

もしなってしまったら他のフロアに逃げよう。

だが看板を持っている時点で色々と目立ってしまう。

看板でうまく顔を隠すなど手は無くはないが••••

貴志と松雄と行動することも今回はしないでおこう。

こいつらは必ず主人公たちの元へ行くだろうし、第一のフロアに行き、ステージも観にいくだろう。

完全な地雷であるため、上手く理由を付けて離れるとしよう。

この学校の敷地は馬鹿みたいに広いからそうそう出会うことはないが、常に最悪を想定して行動するに越したことはないだろう。

二週間と言ったウザったらしい期間だが、自分たちの出し物が終わればやることはなくなるから後は寮に閉じこもることができる。

事実気を張るのは3日だ。

ステージの場合、1日だけだがリスクが大きすぎる。

裏方となれればいいが、なれなかったときは詰む。

向こうから俺を探して来ることは無いだろうが、班で行動なんて言い出したもんなら全力で仮病つかうわ。








結局うちの出し物はレストランになった。

そしてなんとか俺は料理などを作る役職を勝ち取ることができた。

実は俺、結構料理とか得意なんだわ。

両親とは中学二年の時から離れて一人暮らししていたため、料理を作れるようになった。

でもなんで両親と離れて生活したんだっけ。

忘れたから大した理由じゃないな、うん。

さて、とうとう明日から学園祭が始まる。

気を引き締めて行くとするか。









俺にとって勝負の三日間が始まった。

と言っても、料理作るだけだけど。

とにかく注文された料理を迅速かつ丁寧に、完璧に作り上げていく。

レストランと言えば俺の父は結構大きなレストランの料理長をやっていたな。

小さい頃から叩き込まれたっけ•••••

その甲斐あってか並の料理の水準を遥かに超えた料理になっていた。

「龍一君ってなんであんなに料理上手なんだろう•••••」

厨房にいた1人の生徒がそう言葉を漏らした。

それは親父に教えてもらったからと言うつもりだったが、違和感を覚えた。

俺っていつ親父に料理教えてもらったっけ•••••

最近昔のことを思い出すことが多い。

断片的だが小さい頃、正確には小学生の頃。

料理を教えられたことも今さっき思い出したことだ。

•••••もっと早く思い出したかったわ、正確にはこの学校入る前に。

そもそも小学生に職人の料理叩き込むとかどんな父親だよ•••••

そう文句を心の中で言うが、今はそれに助けられているから感謝もある。

おかげさまでかなりの客の数だ。

第三の人まで来ているとクラスの連中が喋っていたのが聞こえた。

こりゃ第二の人間も来るかもしんな•••••まて。

このままだと主人公たち来るのでは?

俺は少し不安になったが大丈夫だと思い返す。

俺がいるのは厨房の中だ••••出会うことはない•••••はず•••••

•••••なんか嫌な予感してきた!

やばい、この予感は当たる気がする•••早くこの場から脱せねば•••••!

「あとは飾り付けするだけだからよろしく。俺は少し休憩してくる。」

「あ、うん!ありがとう!でもすぐに戻ってきてもらうかもしれないからそんなに長くは休憩出来ないと思うよ。」

厨房にいる人に声かけてをして休憩を取った。

前日の準備で味付けや飾り付けは教えてあるし、焼いたり切ったりはしてあるから皿に乗せて持ってくだけ。

「10分くらいは休憩できるかな•••••」

これでさっきの予感を回避できればいいのだが••••••

実に俺の予感はかなり当たっていた。

俺が休憩に入るタイミングで店に主人公たちが入ってきていた。







「••••••!なんて綺麗な料理だ!まるで本物のレストランじゃないか!」

「とっても美味しいです!こんなに美味しい料理を食べたのは初めてかも•••••」

「ええ•••••この味どこかで•••••まさか•••••!」

佐藤悠真は一色弥生と四宮比奈と行動を共にしていた。

一色と四宮は班決めの一件からかなり仲が良くなっており度々会ったりしている。

そんな二人の会話を微笑ましく見ていた悠真だったがやけに長い行列を発見した。

第五士官候補生のどこかのクラスが作り上げたものだった。

先頭まで歩いてみるとレストランを開いているようで、食べ終わった人に話を聞いてみると学生の作った料理の質を遥かに超えていてまるで本物のレストランで料理を食べているみたいだと教えてくれた。

しかし列があまりにも長いため待つか待たないか三人で話し合っていると並んでいた生徒たちが皆、先頭を譲ってくれた。

「一色さんも驚いたんだね。明らかに一流のレストランと同等の質たよ。」

「•••?一色さん、どうしたんですか?」

運ばれてきた料理を一口食べると驚愕の顔で、石のように固まってしまっていた。

一色さんは巨大財閥の一つ、一色財閥の令嬢で常に質の高い料理を食べているため、それと同等の料理を第五士官候補生の出したものであることに驚いていると思ったが違ったらしい。

一色さんは急に思い出した様に立ち上がり、ウェイトレスを呼んだ。

「この料理••••••作ったのは誰ですか!?」

まるで誰が作ったのか知っている様な口調だった。

「一色さんの知り合いが作ったんですか?」

と、四宮さんが声を掛けるが聞こえていなかった。

それほど必死になっていた。

「い、いえ•••企業秘密ですので•••いくら一色様でもお答えは•••」

「そこをどうかお願いできませんか!」

「本人に口止めされてるんです!」

「お願いします!どうか•••!どうか•••!」

「「「!?」」」

会話を見ていた全員が目を疑った。

あの一色弥生が第五士官候補生のウェイトレスの生徒に頭を下げたのだから。

ウェイトレスは一般学生、いわば平民。

対して一色弥生は令嬢、いわば貴族である。

貴族が平民対して頭を下げるなどまさしく異常事態である。

ウェイトレスの顔は青ざめ、呼吸すら忘れてしまっている。

佐藤も四宮も完全に驚いて固まっている。

周りもその異常に気づきあたりは鎮まり返っている。

その静寂を破り響いた声は、一つの男のものだった。

「どうした?なんかあったのか?」










休憩が終わって帰ってきたらなんかやばいことになっていた。

「ど、どうしましょう龍一さん!なんとかできないんですか!?」

駆けつけてきたうちの生徒が真っ先にそう言った。

「俺になんとかしろと言われてもな•••••」

はぁ•••さてはクレーマーだな?

料理が不味いって言って散らかしたんだろ。

そう言う奴ってよくいるよな。

「どうした?なんかあったのか?」

「龍一さん!!」

まるで水を得た魚の様な笑顔で振り返るウェイトレスの生徒。

その後ろには•••••

「「••••••!!」」

一色弥生がいた。







「龍一さん!!」

振り返ったウェイトレスの先には私の予想した通りの人がいた。

「龍一•••••くん!•••やっぱり•••貴方は本物の•••••!」

「龍一さんだったんですか!?」

横で四宮さんが驚きの声を上げるが今の私には聞こえていなかった。

「龍一くん!やっと貴方に•••!」

「いや人違いだ!」

「•••••え?」

「貴女は誰かと勘違いしている。」

「勘違いなわけありませんよ!私は貴方の顔をちゃんと覚えているんですから!」

「いや人違いだ!俺は貴女にあったことがない!貴女の言うその人も俺と顔が似てるだけだ!」

「ではこの料理はなんです!?•••••間違いなく貴方の•••!高牙(こうが)さんのものでしょう!?」

「なんで親父の名を!?あ••••••」

「やっぱり龍一くんじゃないんですか!なんで嘘をつくんですか!?」

「いや、それは同姓同名の誰かであってうちの親父ではない!」

「もうそんな嘘は通じませんよ!」

「うぐっ•••!」

「やっと•••やっと会えたのになんで私を避けるんですか!?私•••何か嫌われることしましたか?••••••」

「いやほんとに知らんて!あっそうだ仕事に戻らなくちゃ!」

「まっ•••••!」

そう言って龍一くんは走って行ってしまった。

手を伸ばすが届かない。

彼は私を忘れてしまている。

でもそれはあり得ないこと。

彼がなにかを忘れてしまうと言うことは決してないのだから。















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