約束の果てに

秋月

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*安藤琉

安藤琉#2

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蓮「…え!安藤君が?」

学校から出て、学校の人が来なそうな公園に入ってベンチに座りながら私は桜の話を聞いた

桜「うん、確かに私に向かって"消えろ"って」

昼休みに姿が見えないと思ったらそんな事があったんだ…
桜の勘違いとか嘘とかではなさそうだし…

蓮「安藤君にも見えてるって事だよね?
でもそんな話聞いたことないけど…」

そんな話は聞いたことない
それに見えているならどうして何も言わないんだろう…
桜に消えろって言うくらいだからもしかして関わりたくないから?

桜「まだ分からないけど…
でもあんまり関わらない方がいいかも…
一応、お寺の息子なんでしょ?」

除霊って事か…

蓮「そうらしいけど…でもだからってそんな力があるかも分からないのに
まぁでも頭には入れておくね」

桜「うん…私も少し大袈裟に捉えてたかもしれない
蓮以外で初めて見られてあんな事言われたから…
やっぱり少し不気味さがあって怖いけど…」

蓮「分かった!
でも大丈夫だよ
もし安藤くんが何かしてこようとするなら私が桜を守るから!」

桜「蓮…」

もう二度と桜を失うなんて、あんな思いするなんて絶対にいや
だから今度は私が桜を守るの

蓮「それにしても桜はなんで安藤くん達に付いていったの?」

桜「え!?えっとそれは~内緒かな♪」

何か誤魔化したように笑う桜
なんか怪しいけど…ま、いっか
取り合えず安藤くんは要注意っと
話が一段落して私達は公園を出て、電車に乗り、最寄り駅で降りて家までの道を歩いて帰っていた
そして私達は大きな桜の木の所で足を止めた

蓮「蕾膨らんできたね」

桜「そうだね、今年も一緒に見ようね」

蓮「うん!約束だからね!」

2人で桜の木を眺めているとグスグスとすすり泣くような声が聞こえた

『ママ…ママに会いたいよ…』

蓮「桜…声が聞こえる」

桜「うん、あの桜の木の影だよ」

か細い女の子の泣き声
声の持ち主は桜の木の根本にしゃがみこんで泣いている幼い女の子の幽霊
うーん6歳くらいかな?
幽霊とはいえこんな小さな子がうずくまって泣いているのを見たら頬っておけない

蓮「こんにちは
あなた名前は?何で泣いてるの?」

『―ぐす…お姉ちゃん…美羽みうの事見えるの?』

蓮「うん、見えるよ」

美羽『あー、そっちのお姉ちゃんも美羽とおんなじおばけだ』

桜「そうよ、こんにちは美羽ちゃん
美羽ちゃんと同じお化けの桜よ?」

美羽『美羽の事見えて声かけてくれる人初めてだぁ…お姉ちゃん達、美羽のお願い聞いて?』

桜「お願い?
さっきママに会いたいって言ってた事と関係あるのかな?何があったの?」

蓮「私達が美羽の助けになってあげるよ」

美羽『美羽ママに会いたいの
美羽がおばけになっちゃったのママのせいだってママが泣いてるの
美羽ママ泣いてるの悲しい』

桜「…そっか、そうだったんだね
美羽ちゃんはママの事大好きなんだね」

少し詳しく聞いてみると美羽は2ヶ月くらい前に前にお母さんとこの道を帰ってる途中で事故に巻き込まれたみたい
そういえば少し前にそんな話を聞いたかも
事故があったって事は聞いてたけど、死人が出ていたなんて知らなかった…

途中で抱っこをねだって、だだをこねた美羽を置いてお母さんは先に歩いて行き、仕方なく追いかけようとした美羽の所に車が突っ込んで来た

美羽『ママ、美羽が死んだの自分のせいだって泣いてるの
ママのせいじゃないのに…
美羽がわがまま言ったから…』

また大きな瞳から涙が流れ始める美羽
2ヶ月ずっとここで1人で泣いていたかと思うと心が締め付けられる
もっと早く気づいてあげられたら良かった

蓮「…分かった。お姉ちゃん達に任せて
美羽のお母さん探して美羽の気持ち伝えてあげる!」

美羽『本当!?お姉ちゃん!』

蓮「もちろん!」

桜「私も手伝うよ美羽ちゃん」

美羽『わーい!―…?』

喜んで居たかと思ったらふいっと美羽は何かに気を取られるように何処かを見つめていた

蓮「美羽?どうしたの?」

美羽『…ママの声が聞こえる』

え…?

桜「誰か来たっ、隠れて!」

私達3人は急いで桜の木の影に隠れると、私達がさっきまで居た場所に女の人がやって来た

蓮「…誰だろう?」

桜「分からない」

美羽『ママだ…ママだよ』

あの人が美羽のお母さん?
優しそうな雰囲気の人…
それに美羽はお母さん似みたい

蓮「花束持ってる…」

桜「美羽ちゃんのお参りに来たのかも」

美羽のお母さんはそっと花束を置いて手を合わせた
その手は小刻みに震えていた
そして聞こえた小さな声

「ごめん…ごめんね…美羽…」

静かに涙を流しながら微かに震える声で必死で美羽に謝っていた

美羽『ママー…』

そんなお母さんを見て、美羽も悲しそうに涙を流し、必死にお母さんを呼ぶ
私には見えて聞こえるのにお母さんには届かない
そんな2人を見ていると私も泣きそうだった
でも今私は泣いている場合じゃない
美羽の気持ちを言葉をあの人に届けなきゃ
だってそれは私にしか出来ないことなんだから

蓮「桜と美羽はここに居て?」

私は立ち上がり美羽のお母さんの所に向かった
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