約束の果てに

秋月

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*姉妹の絆

姉妹の絆#5

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-琉side-

蓮は横になってすぐにスースーと寝息を立てながら眠りについた
余程睡眠が足りなかったみたいだ
蓮が眠りについたことを知り、俺は手を離して、静かに部屋を出て蓮の家を後にした
蓮の奴、かなり精神的に思い詰めてるな
下らない感情で蓮の事を追い詰めた連中は後で凝らしめるとして…
問題は桜の方だな
蓮が追い詰められてる原因は桜の方が大きいだろう
俺は今までずっと蓮と桜を見てきた
だからあいつ等がどんなにお互いを大事にしてるか、あいつ等の絆がどんなに強いか分かる
そんな中でも蓮は多少なり桜に対して罪悪感を持ってきただろう
それを本人から直接言われるのは、絆が強い分俺には想像もできない辛さなんだろう
あいつが酷い状態なのは一目瞭然だった
顔色も悪く泣き腫らした目に眠れずに出来た微かなくま
いつも馬鹿みたいに桜とはしゃいでいた姿とはまるで正反対で自暴自棄になっている状態
あんな姿は似合わない
それに蓮のあの状態が長く続くのは問題が多い
本人の精神面も当然そうだが、心が弱っている時程、悪霊に取り憑かれやすく影響を与えられやすい
あんな精神状態で取り憑かれでもしたら、真っ先に自殺に導かれそうだ
念の為、強い護符も置いてきたし、少しでもあいつの負担を拭えていたらいいんだが…俺だけの力じゃ解決には至らないだろうな
取り合えず蓮の事は俺が補ってやればいい
悪霊から守り、精神面も出来る限り支えてやればあいつが落ちる事はないし、そんな事はさせない
厄介なのは桜だな…
護符を持っていた蓮から離れてるからな…
ずっと護符の側についていたから多少護符の守護の影響が残ってるだろうから、すぐに何か起こる事は無いと思うが…あまり時間はないだろうな
既に厄介な事になってるみたいだしな…
さっき蓮の部屋に飾ってあった桜との写真
試しに霊視してみたら間違いなく桜に霊が取り憑いてる
恐らく今回の事はその霊が少なからず関わってる筈だ
とにかく桜を探さないといけないな
俺が取り出したのはさっき蓮から借りた桜の写真
さて、霊視でどこまで見えるか…
俺は意識を写真に集中させた
…あっちか
霊視の記憶を頼りに桜を探して辿り着いた所は小さな丘の上だった
見晴らしがよく海が見える
ここも桜と蓮の思い出の1つなのか
そこにはボーっと海を眺めてる桜が居た

琉「桜」

俺が声をかけると桜は少し驚いたように振り返った

桜「―…琉…?なんで琉がここに…」

俺の事が分かるみたいだしまだ桜自身の意識は
残ってるみたいだ
見渡す限り桜以外の霊体は見えない
けど、微かに気配はある

琉「戻るぞ。蓮が心配してる」

桜「蓮が…?」

蓮の名前を出すとしっかりと反応した桜
その表情は蓮の事を心配しているように見えた

『騙されちゃ駄目よ』

だが、次の瞬間には俺に対しても感情的に声を荒げた

桜「ー…嘘よ!蓮が私の心配なんかする訳ないじゃない!
蓮はずっと私の事を妬んできたのよ!?
蓮の所には帰らない!
蓮が居たから私がこんな惨めな姿になってるの!
私は私をこんな風にした蓮が憎いの!
あんたも蓮の味方をするなら帰ってよ!!」

『クスクス…そう誰も信じちゃいけないよ…』

霊の気配が微かに強くなった
霊が居るのは確かだがやっぱり姿が見えない
しかも思ったより桜の状態も良くないな
蓮を恨み憎む様な発言まで出てきている
恨み辛みにこのまま惑わされればあっという間に自我を失った悪霊になる
悪霊になった桜は恐らく蓮を殺そうとするだろう
最悪の結末は防がなきゃならない

琉「桜落ち着け
それはお前の言葉でも思いでもない
お前が持つ蓮への本当の気持ちを履き違えるな
憎しみに捕らわれて自分を見失うな」

桜「うるさいうるさいうるさい!」

ちっ、桜に取り憑いている奴が邪魔してやがる
桜自身も懸命に逆らってる部分も見えるが、悪霊の方が力が強いらしい
今の桜の精神じゃ長く持たないだろう
桜から一端悪霊を引き離そうと思っていたが面倒だ
強引で桜にも僅かに影響を与えかねないが無理矢理追い出してみるか…?

『どうして躊躇うの?
あいつもあの子も貴方の邪魔をする子達ぜーんぶ殺しましょ?』

桜「…っ!」

次の瞬間には桜はそのまま姿を消し、同時に霊の気配も消えた

琉「……」
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