約束の果てに

秋月

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*琉の過去

琉の過去#12

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琉「あんた…ずっとこの街に居たわけ?」

私達は静かに2人を見守った

真衣「…いいえ、少し前にここには引っ越してきたの
貴方に…偶然会った日は引っ越しの翌日だったわね」

引っ越して来た…?
だから部屋の中が閑散として段ボールが色々置いてあったんだ
だけどあれから何日か立ってる筈なのに未だに段ボールのまま置いてあったり、生活感があんまり無いように感じるのは気のせいかな…

真衣「…まさかあんな出会い方するなんて思ってなかった」

琉「俺も同じだよ
あんたになんか2度と会いたくなかった
あんたと再会したせいで思い出したくもない事を思い出して苦痛だった」

真衣「……」

琉「ここに来たのは自分の過去にケリをつけるためだ
俺はずっとあんたを恨んできた
だけどケリをつける為にも今は聞きたい
なんで俺を捨てたんだよ」

真衣「やっぱりその事…
いつかこんな日が来るんじゃないかって思ってたけど本当に来るとはね…
…そこの2人は貴方の友達なの?」

真衣さんは私達を見てそう訪ねてきた

直人「俺達は琉の事が心配で一緒に来ました
貴方の事は華さんから話を聞いて大体の事情は知ってます」

真衣「華から…?そう…」

真衣さんは虚ろな表情を見せながら小さく呟いた

桜「…ねぇ蓮、少し様子が変じゃない?
前はこんな表情しなかったのに…」

私もそう思う
なんだか今の真衣さんはどこか悲しそうて苦しそうにも見える
以前は鋭く睨み付けて罵倒してきたのに…以前と態度が違いすぎる

蓮「私も話は聞きました
高校の時、同じクラスだった佐久間圭人さんとの子が琉なんですよね…?」

琉が聞きにくいだろう事を私は真衣さんに訪ねた

真衣「…やっぱり華はそう思ってたの
確かに当時は圭人とは付き合ってた
だけど琉は…私と圭人との子ではないわ」

―えっ…?
真衣さんはずっと隠し続けてきたことの様に、少し間を開けてそう話した

桜「どうゆう事…!?
この人何を言ってるわけ!?」

蓮「佐久間さんとの子じゃないって…」

待って…頭が混乱する
華さんが嘘を言ってたとは思えない
じゃぁ、華さんが真実を知らなかったって事?
真衣さんの虚言の可能性も少なからずあるけど、でも今目の前に居る真衣さんの表情を伺う限り嘘を言ってるようには見えない
仮に真衣さんの言ってることが事実なら…なら、琉は本当は誰との子どもなの…?
私達が混乱していると突然バンっと大きな音がしてびっくりした
琉が机を叩いた音だった
琉の表情に怒りが見えた

琉「ふざけんなよ!
そいつとの子じゃないって言うなら本当は誰との子なんだよ!俺はっ
はっきり答えろ!」

直人「琉、落ち着け」

琉が感情的になるのも分かる
自分が捨てられた問題の他に父親の存在が違っていたなんて…
そんなのいきなり受け止められない
なおに促されて琉は少し冷静さを取り戻した
琉がああ言うのも無理ないよ…
1番辛いのは琉なんだから…
でもそんな事実を聞いてしまった以上、本当の父親が誰なのかハッキリさせたい

真衣「…今さら隠しても意味ないものね
貴方がケリをつけに来たと言うなら私も…全てを話す
琉、貴方は圭人との子じゃない
本当は元彼との子が琉なの」

蓮「元彼…?」

話が理解できない
確か華さんが真衣さんは男遊びしてるような人だって言ってたっけ
もしかして意図せず出来ちゃった子とか…?
だとしたら琉を捨てた理由にも少なからずなる…けど、そんな話だったら琉には聞いてほしくない…
でもそれは私の我が儘だよね

琉「どうゆう事だよ
全部説明しろよ」 

琉…真実を知るのは怖いはずなのに…それ以上に聞く覚悟があるんだ
琉は強いね…
琉が決めたのなら私も動揺しちゃ駄目
琉を支えるためにここにいるんだから
しっかりしなきゃ…っ

直人「元彼って…誰なんですか?」

琉「あんたの口振りだと知らないって訳じゃないんだろ」

真衣「私が一番好きだった人…名前は宮嶋みやじま竜哉たつや
その人が貴方の本当の父親」

宮嶋竜哉さん…
真衣さんが一番好きだった人…?
華さんの話には一切出てこなかった人の名前…

直人「その人は今何処にいるんですか?」

もしかしたらこの間、一緒にいた男性が?
でも次の瞬間、私達は真衣さんの言葉に驚きを隠せなかった

真衣「…等の昔に亡くなってる
高校の時にね」

蓮「亡くなった…?」

どうゆうこと…
全然話と違って混乱する
でも私が思っていた以上に複雑だったのかもしれない
そして真衣さんは重苦しそうな雰囲気で話を続けた

真衣「私と竜哉が出逢ったのは高校入学した頃で、何かと偶然が重なって、仲良くなるのに時間はかからなかった
一緒にいるうちにお互いに好きになって付き合い始めた
馬鹿みたいに真面目ででもおっちょこちょいな所があって、優しいけど、ちゃんと怒ってくれる人
子どもの恋愛だったかもしれないけどとても幸せだった…
私には竜哉が全てだった
だけど2年になった頃、竜哉にいきなり別れを告げられて…
信じられなかったし、信じたくなかった
どんなに聞いても理由を教えてくれなくてただごめんって言うだけで…
訳も分からないまま一方的に別れを告げられて、竜哉は学校にも来なくなって連絡も取れなくなって、どうしたらいいか分からなくなって…
ただただ悲しくて辛かった
だけどそれから1ヶ月後に学校の教師がホームルームの時間に竜哉が亡くなったって話をしたの」
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