約束の果てに

秋月

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*好きな子.直人side

好きな子#3

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あーぁ、今日もいい天気だな…
空を見上げると眩しくて思わず手をかざした
そしてそこで琉に書いて貰った幽霊が見えるようになる印が消えかけてる
これがないと桜先輩分からないんだよな
まぁ、他の余計なもんまで見えるようになっちゃったけど…意外と平気なもんだな
琉に貰った御札もあるし、なんなら俺は幽霊を寄せ付けない体質らしいから
でもまさか死んだはずの桜先輩とこんな形でも再会できるなんて思っても見なかったな…
再会して会話して…生きていた頃と何も変わってない
もしかしたら過去の気持ちがまた出てくるかと思ったけど、1度ケリがついた気持ちがぶり返すことは無かった
でも桜先輩とまた再会出来て素直に俺も嬉しい
また琉に書いて貰うか…

…これが無くても霊が見えてたら、俺が蓮の事守ってやれたり、もっと理解してやれたのかな
なんて…今更そんな事言ったって仕方ないよな
いつまで俺は蓮の事引きずってるんだろ
前…進まなきゃいけないのにな
学校に着くともう琉と蓮は教室に居た
教室内で2人の姿を目にした瞬間に察した
一緒にいる所は今まで何度も見てきたけど、今までとは何か雰囲気が違う
もしかして…付き合うことになったのか…?
俺と蓮が別れた後に何か…あったのか?
正直動揺したし、少し悔しく思った
でも2人を憎んだり嫉妬したりするような感じでは無かった
それにどこか良かったなと思える所もあった
ボーッとしてると蓮が俺に気付いて少し心配そうな顔してる
ずっと一緒にいたからもうお前の事は分かってるよ

直人「蓮、琉、おはよ」

まだどこか気まずさがあって、以前のようにはすぐにはいかないけど、俺は精一杯笑って自分から声をかけた

蓮「うん…おはよ、なお」

安心したのか、少しはにかんだ笑顔で蓮も挨拶を返してくれた
昨日無理矢理な事したから嫌われたと少し心配したけど…
今日からまた1番の友人としてスタートしていこう

琉「直人、手の印が消えかけてる
ちょっとこっち来いよ」

直人「え、あぁ…」

半ば強引に琉に連れてかれて俺は教室を出た
琉はいつもと変わんないな…

琉「ほら」

人気のない所に来たと思ったら、琉は1枚の御札を手渡してきた

直人「なんだよこれ
もしかして霊避け?それならもう貰ってるだろ?」

琉「それとは別
毎回印を書くのは面倒だ
だから霊が見える護符を作った
これを持ってれば桜の事も見える」

俺の為にわざわざこれ作ったのかよ…
まぁ、琉も毎回書くのも、俺も消えないように気を使うのも大変だったからな
持ってるだけなら楽でいいな
やっぱり憎めない奴だよ、琉は

琉「念のため悪霊避けのまじないもこめてある
見えるようになったらそれなりにリスクも上がるからな
破いたりしない限り使えるから大事にしろよ」

直人「サンキュー琉
てかお前…力上げたのか?」

前までそんな事出来なかったと思ったけど…

琉「…まぁな、一応は一人前とは認められてるが、俺なんてまだまだ未熟だし
俺の目標は父さんみたいな一流の除霊師になることだからな
まだまだ足りないくらいだ」

直人「すごいな琉は…
お前が努力家なのは知ってたけど、本当にそのうち陸人さんを超えそうだな」

琉「守らなきゃいけないもんが増えたからな」

直人「蓮のことか…?」

琉「…蓮はもちろん、桜も父さんと母さん、そしてお前のこともな、直人」

俺の事も気にかけていてくれたのか…
憎めない奴だな…

直人「…琉、お前蓮と付き合ってる…のか?」

琉「…あぁ」

やっぱり俺の勘は当たってたわけか
聞きたかったけど聞きたくなかったな…
まだ複雑な心境だから…

直人「そっか…
まぁ、でもお前等が付き合う前にフラれはしたけど自分の気持ちを伝えられてスッキリしたよ
まさかライバルである琉に背中押されるなんて思わなかったけどな」

琉「…ウジウジしてるお前を見て少し苛ついただけだよ
まぁ…でも、あとで少し後悔したけどな」

直人「後悔?」

琉「お前の方が蓮との付き合いは長いし、蓮にとってもお前の存在は大きいみたいだからな
蓮がお前を選ぶ可能性だって充分あった」

いや…俺からしたらそんな可能性0に近かったと思うけど…もしかして…

直人「もしかしてお前でも焦ることあるのか…?」

嘘だろ?普段から冷静沈着な琉が?

直人「…ははっ」

琉「何笑ってんだよ」

直人「お前も相当蓮の事好きなんだな」

黙り混む琉を見て本当に可笑しく思えた
顔には出てないけど、こんな態度の琉は初めて見たかもしんない

直人「蓮が選んだ相手がお前で良かったよ」

相手が琉だからかスッキリしてるし、諦めがつくのも早そうだ

直人「あ、でも蓮の事泣かせたら許さないからな」

琉「分かってるよ
お前こそフラれたからって変にあいつの事避けんなよ
あいつ傷つくぞ」

直人「分かってるよ…
俺はこれからも蓮の1番の友人で居るつもりだからさ」

琉「…俺の事も避けんなよ
お前は大事な奴なんだからな」

琉の言葉に正直驚いた
大事な奴なんて、そんな風に思われてたのかよ
それに蓮と同じ事言うんだな
本当に…憎めない奴だな

直人「当たり前だろ
俺だってお前の事は好きだからな」

琉「まぁ…それはそれとして俺もお前に聞きたい事がある」

直人「聞きたいこと?」

琉「お前、蓮にキスしただろ」

琉の質問に思わず動揺した

直人「え、は?待て待て…もしかして蓮に聞いたのか…?」

琉「いいや?あいつは何も言わなかった」

え、蓮から聞いた訳じゃないのになんで知って…

直人「あ、まさか霊視か…!?」

もしかして全部筒抜けだったり…!?
つーか狡くないかそれっ

琉「動揺していたせいだろうな
意図して視た訳じゃない」

直人「もしかして…怒ってんのか?」

琉「…いや、付き合う前に起きたことに怒るなんて筋違いだし、俺が焚き付けたわけだしな
俺が文句を言えることじゃない」

あー…まぁ確かに筋違いだな…
けど、冷静に見えて気にしてるというか…

直人「もしかして妬いてたりするのか?」

琉「妬いてない
ただ少し気に食わないだけだ」

直人「ははっ、気にしてんじゃん
お前も変わったな」

恋愛に興味無さそうだったのに、焦ったり嫉妬したり…

琉「変わったとしたら蓮のせいだろうな」

直人「だな
これからはお前等の事応援してるよ」

琉「そうかよ」

こうゆう奴だからな…琉は…
琉とも気まずい関係にならなくてホッとした
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