約束の果てに

秋月

文字の大きさ
71 / 180
*好きな子.直人side

好きな子#4

しおりを挟む
琉と蓮とも話せたお陰か思ったより気が楽だな…
あとは琴美のお陰でもあるのか
案の定あいつも筋肉痛で痛がってたな
そして休み時間になるとふと桜先輩が俺に話かけてきた
とっさに蓮に教えて貰った裏技、携帯を出してから喋った

桜「なお、蓮達の事聞いた…?」

気を使いながら話しかけてくる様子の先輩
あー…心配してくれてる
何だろうな…傷心中だからか皆の優しさが嬉しいというか…

直人「さっき琉から聞きましたよ」

桜「大丈夫なの?」

直人「フラれた直後はまぁ、落ち込みましたけど、今は意外と大丈夫ですよ
そんな心配することないですって」

桜「そっか、まぁ、朝からなおの様子も見てたから何となくそうなのかなって思ってたけど…
でもなおは我慢ばっかりするんだから無理しないようにね
何かあったら私に相談してくれていいんだからね?
昔みたいに…今じゃ聞いてあげることしか出来ないけどね」

昔か…
高校ん時はしょっちゅう桜先輩に相談乗って貰ってたからな

直人「聞いてもらえるだけで嬉しいですよ
それじゃ今後は遠慮なく相談させてもらいます」

桜「うん、私もなおとこんな風にまた話せて嬉しいから」

…限られた相手としか話せないのもしんどいだろうな

直人「桜先輩は大丈夫なんすか?」

桜「私の事はいいのっ」

人の事は真剣なのに自分の事は後回しにする
桜先輩のそうゆう所前と変わってないな
先輩だから、年上だからって少し気負ってる気もするけど…

そして昼休みー…

琴美「なーおと♪」

油断してると、どーんと後ろから琴美が飛び乗る勢いでやって来た

直人「勢い強すぎて痛いし
なんでそんなハイテンションなんだよ…」

琴美「別に?それより今日も遊ぶ?
いい遊び場見つけたんだけど…」

はぁ…隠してるつもりだろうけど心配して気使ってるのバレバレ
てか皆、心配してくれんだな
いい奴等ばっかだな…

直人「悪いけど今日はバイトだからまた今度な
ボーリングのリベンジも期待しとくから、今日は秘密の特訓とやらでもしてくれば~?
ま、次も俺が勝つけど
じゃぁな」

そして1人で階段を下りて出入口に向かったわけだけど…学校の中なのに幽霊多過ぎだよな…
今の時期は増えるんだっけ
琉と蓮はいつもこんなの見えてたのか
今なら琉の苦労する気持ちが分かるわ…
琉に貰った護符があるけど、俺も油断しないように気を付けないとな…

そしてその日の夜、俺の知らない所で交通事故があった
この時の俺は何も知らなかったけどこれが全ての始まりだった
次の日の朝ー…
テレビでは昨夜の交通事故ニュースが流れていた
だけど基本的にニュースにそこまで関心が無いし、事故なんて日常茶飯事でどこかで起きてるから、だからそんなの全く気にしてなかった
今日もいつも通り学校に向かった

直人「……」

ん?気のせいか…?
誰かに見られてる気がしたような…
何か今日はそんな気配を感じる
振り向いても特にそんな人物いないけど…
気のせいだと思い、俺は足を進めた

『――…』

直人「おはよ、蓮」

教室にいた蓮と桜先輩にも軽く会釈をした
昨日に比べたらすんなり挨拶できた
琉は…姿が見えないけどどっか行ってんのか?
けど挨拶したのに蓮の反応がない
蓮だけじゃない
蓮も桜先輩も少し驚いたような顔してじっと俺を見ていた

直人「どうしたんだよ?」

桜「なお…気付いてないの?」

直人「なにがですか?」

もしかして何か顔についてるとか?
すると蓮が小声で

蓮「なおの後ろに女の子の霊が居るよ」

……は?
思わずばっと後ろを振り返った
そしてそこには紛れもない身体が透けている女の子が居た

『あ…見つかっちゃった…』

本当に居たしっ
全然気が付かなかった…
え…てかこいつって…

直人「千尋ちひろっ!?」

思わず声に出てしまった
教室に居た皆が唖然と俺に目を向けた
やばい、思いっきり声に出てた…!
いきなり誰も居ない所見て、クラスメイトでもない人の名前を呼んだんだからそうゆう視線を送られてもしょうがない
けど、この変な空気どうすんだよ…っ

蓮「…ど、どうしたのなお
急に変なこと言い出して頭大丈夫?
熱でもあるの?あるよね?よし、保健室行こう!」

俺は蓮に無理矢理手を引っ張られてそのまま教室から出た

桜「あなたも一緒にきて」

そして千尋も一緒に
てか蓮が助け舟出してくれたのは正直助かったし、蓮も動揺していたんだろうけど…
それでもいきなり頭大丈夫?は普通ないだろ…
俺達が向かったのは屋上

蓮「よしっ誰も居ないみたい」

蓮と桜先輩は人が居ない事を確認すると本題に入った

桜「さて、あなたは誰?
見た所、なおに取り憑いてるみたいだけど…」

『あ…あの私っ…三上みかみ千尋ちひろって言います!えと…』

直人「俺の元カノですよ…」

桜・蓮「えっ!?」

声を揃えて驚く2人
あー…何となく言いたくなかったな…

桜「元カノって…え、霊体なんだけど…」

直人「中学の時、付き合ってた…
てか霊体なのは俺も驚いてんだけど…
全部説明しろよ千尋」

俺の記憶に残る千尋は中学の頃のまま幼さがあったけど、今の千尋は少し大人びた姿に変わっていた
それでもあの頃と変わらないおっとりとした感じは残ったままだ
つーか、なにがどうなってんだよ
なんで別れた筈の千尋が俺の前に現れんだよ
しかも霊体でなんて…

千尋「あの…それよりも皆さん私の事見えてるんですか…?
それに私と同じ幽霊の人も居ますし…」

蓮「うん、見えてるよ
私は白雪蓮
こっちの霊体の方は姉の桜
よろしくね千尋ちゃん」

よろしく…?
なんで蓮はそんなフレンドリーなんだよ…
だから悪霊にも取り憑かれやすいんだよ馬鹿…
これじゃあ琉は苦労してんな…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

結婚したくない腐女子が結婚しました

折原さゆみ
恋愛
倉敷紗々(30歳)、独身。両親に結婚をせがまれて、嫌気がさしていた。 仕方なく、結婚相談所で登録を行うことにした。 本当は、結婚なんてしたくない、子供なんてもってのほか、どうしたものかと考えた彼女が出した結論とは? ※BL(ボーイズラブ)という表現が出てきますが、BL好きには物足りないかもしれません。  主人公の独断と偏見がかなり多いです。そこのところを考慮に入れてお読みください。 ※番外編に入り、百合についても語り始めました。  こちらも独断と偏見が多々あるかもしれないのでご注意ください。 ※この作品はフィクションです。実際の人物、団体などとは関係ありません。 ※番外編を随時更新中。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...