約束の果てに

秋月

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*秋の彼岸祭り

秋の彼岸祭り#14

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どうしようか困惑してたみたいだし、もう少し俺が声をかけるのが遅かったら、蓮の事だから頷いていたかもしれない
自分の気持ちにやましい事とかが無いから簡単にそう言えるんだろうけど…
何かと無防備過ぎるんだよ

蓮「えっと、頼られて悪い気はしないかな
私ってどちらかというと頼ってばかりだし、あんな風に頼られた経験なんて無いから、私で役に立てるなら立ちたいなって」

そう純粋な笑みを浮かべて話す蓮
こうゆう奴だよな…
人の気も知らないで

琉「俺が居なかったらもしかして榊を部屋に入れてた?」

少し嫌みっぽい言い方になったかも知れないけど、ほんの僅かだけど苛つく

蓮「ううん、榊くんには悪いけど断ろうかなって思ってた所
なんて断ったら傷つけずに断れるかなぁって言葉考えてた所だったの」

琉「役に立ちたいとか言ってた癖に断る気だったわけ?」

矛盾してるだろ

蓮「だって琉、嫌でしょ?
逆の立場だったら私は例えただの相談だったとしても、琉が他の女の子と部屋で2人きりなんて…ってごめん…私、心が狭いのかも…」

淡々と話していたかと思ったら気付いたように顔を反らす
俺の気持ちも一応分かってたのか
ベッドに座ったり、潜り込んでくるくらいだから自覚無いのかと思ってたけど
しかも勝手に想像して嫉妬?
やっぱりそうゆうのは気にするのか…

琉「…お前がそれで心が狭いって言うなら俺も狭いんだろうな」

蓮「え?」

琉「別に友達として関わることにいちいち文句も言わないし干渉もしないけど、あんまり隙見せんなよ
特に榊には」

蓮「え?うん…?けど、なんで榊くん?」

ほんとに気付いてないのか
これは話しておいた方が良さそうだな

琉「榊、お前に気があるようだったから」

ハッキリそう伝えると蓮はきょとんとした顔を見せる

蓮「え?榊くんが?
うーん、それは無いんじゃない?」

とことん自分に向けられる好意には鈍いな
まぁ、3年近く想い続けてきた直人の気持ちにも気付かないくらいだし…

蓮「それに私は琉の彼女だしね♪」

そう言って得意気に笑う蓮に安心感というか俺も連れて軽く笑みが溢れた

琉「それが分かってるならいい」

蓮「ふふっ…ふぁ…」

笑ったかと思えば小さく欠伸を漏らす蓮

琉「そろそろ寝ないと明日に影響するぞ」

蓮「うん…」

眠そうな表情を見せる蓮にスッと顔を近づけて唇を重ねた

蓮「ん…っ」

不意の事で驚いたように少し声を漏らす
触れるだけの軽いキスだけど、少し長く重ねた

琉「…おやすみ」

顔を離すと恥ずかしそうに顔を赤らめる蓮

蓮「あ…うん…おやすみなさい…」

そのまま部屋に戻ると小さく溜め息が出た
はぁ…キスなんかするつもりなかったのに…
蓮と一緒に居るとつい気が緩んで自制心が弱くなる
改めて気を引き締めないとな…
ー…そして翌朝、目が覚めた瞬間から、家中が忙しい雰囲気に包まれていた

華「朝ご飯はそこに置いておいたから、来た人から好きに食べて各自仕事始めてね」

朝起きて来た奴から順番にテーブルに用意されたサンドイッチを手にとって食べた
いつもは全員揃っての食事だったが、今日はそんな時間も惜しい
皆が食事を取ってる横で忙しなく母さんと動き回る蓮

琉「ごちそうさま、行ってくる」

華「よろしくね琉っ」

琉「あぁ」

出ていこうとした時、蓮が駆け寄ってきた

蓮「琉っ、遅くなったけどおはよ
今日はお互い頑張ろうねっ」

ろくに挨拶も出来ないかと思ったけど、わざわざ言いに来てくれたのか…

琉「あぁ、蓮も
忙しいと思うけどリラックスしろよ」

蓮「うん、ミスしないように頑張るね」

琉「ん」

-蓮side-

琉を見送って、その後に来た人達も順番に送り出して一段落してふう…と息が漏れる

華「蓮ちゃん、私、お客さん迎え入れに行ってくるからお茶の準備お願いね」

蓮「はいっ」

客室で準備を整えて待っていると、8時近くからお客さんが入れ替わり立ち替わり休む暇もなくやって来た
私も挨拶して、お茶と茶菓子を用意して、カップや茶器を洗ってまたもてなしての繰り返し
凄いと思ったのは華さんの記憶力

華「蓮ちゃん珈琲にミルク2つと砂糖1つ、それと温かい緑茶ね」

蓮「はい」

こんな風に全員のお客さんの好みを把握してるみたいで指示を出してくれる
だからスムーズにおもてなし出来るんだけど…
ミルクや砂糖の数まで記憶してるなんて凄すぎる
華さんの事を尊敬しながらも間違えない様に気を付けながら丁寧に迅速に差し出していった
時折、足腰の弱いおばあちゃんを支えたり、お客さんも私に対してとても気さくに声をかけてくれて、忙しいし、少し緊張していたけど、すぐに緊張もほどけて、私も会話を楽しむくらいの余裕が出来た
お客さんを送り出す時にチラッと外の様子が見えたけど、もう凄い人で賑わっていた
そして美味しそうな屋台の匂いが漂ってきて、夕方が一層楽しみになった
そして忙しさに追われてあっという間に時間が過ぎて11時近くになると、華さんに声をかけられた

華「蓮ちゃん、ここはいいから皆のご飯用意してくれる?
そろそろ順番に休憩入る筈だから」

蓮「はい」

華「蓮ちゃんもまともに休めないだろうけど様子見てご飯食べてね」

蓮「はい、ありがとうございます」

私はお客さんの飲み終わったカップや食器などをついでに持ってキッチンに向かった
ふぅ…早くあっためて準備しないと…
私が温めていると、最初に来たのは森さんと杉山さんだった

美緒「良い匂い~♪」

朱莉「まだ半日なのに少し疲れた」

蓮「2人共お疲れ様です
ちょうど温め終わった所なのでどうぞ」

朱莉「ありがとう」

蓮「忙しかったですか?」

美緒「まぁまぁね
屋台もあるからそこまでじゃないけど、やっぱり初日だし買っていく人多いね」

朱莉「これからは徐々に落ち着いていくだろうね」

蓮「お疲れ様です
2人はこれから舞いの準備ですよね
楽しみにしてますね」

そんな会話をしていると次に来たのは天沢さんだった
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