君が嫌いで…好きでした。

秋月

文字の大きさ
18 / 83

君が嫌いで…好きでした。

しおりを挟む

心がいつもより軽い気がする
今日は今までとは違う1日が始まる…そんな予感がした

だけど学校に入ると突き刺さるような視線を感じた
そして私を見てはこそこそと話し出す人達…

いつもと同じ…別に気にすることない
だけどふと聞こえてしまった


「なんで平気で学校来れんの?
神経可笑しくない?」


「あいつのせいであんな事になったのに…
マジ、ふざけんなよ」


いつもより冷たく突き刺さってくる視線と言葉
ううん…そんなの気にしない
だけどあんな事って何…?

教室につくまですれ違う人達は私を見てはすごい恨みのこもったような表情で口々に何かを話していた

そして教室に入っても皆は私を見て、怒りのこもったような表情で見ていた

なに…なんなの?

そして教室を見渡すと教室の一角で人だかりが出来ていた
そこで初めて皆の視線の意味が分かった


「奏叶大丈夫なの?」


「うわっ痛そう…」



千菜「…うそ……」


言葉を失った
そして自分の中で血の気が引いていくのが分かった
人だかりの中心には右腕にアームホルダーをして腕を固定している七瀬奏叶の姿があった

頭が真っ白になって言葉も出てこなかった

だって…この状況はなに?
誰か私に教えて…

力が入らなくなって私の腕から鞄がドサッと落ちた
その音に数人が私の存在に気付いた
そして七瀬奏叶とよく一緒に居る男の子が私に向かって歩いてきた


奏叶「千菜…っ、湊何する気だよ…!」


湊「お前のせいだ…
お前何考えてんだよ…かなに何してんだよ!
お前がかなに近付かなきゃかなはこんな怪我しなくて済んだんだ!」


その人の言葉がぐっと突き刺さってくる
何…これ…胸が苦しい…


湊「一歩間違えばかなは死んでたかもしんねぇんだぞ!この人殺し!」


人殺し…


"―…ねぇ知ってる?
東 千菜と関わると絶対に死んじゃうんだって…"


それが私の噂…
人殺しと言われるまで広まってしまった私の噂


奏叶「湊やめろよ!!
千菜のせいじゃない!千菜は何も関係ない!」


あぁ…罰が当たったんだ
やっぱり私の考えが甘かった
私は…もう2度と誰とも関わっちゃいけなかった


千菜「…ら…ぃで……」


奏叶「千菜…?」


千菜「もう私に関わらないで!!」



私は七瀬奏叶にそう言い放って教室を飛び出した


奏叶「千菜…!!」



千菜は涙を流しながら教室を飛び出していった
俺はすぐに千菜を追いかけようとした
だけどそれを湊と周りに居た奴等が止めた


湊「かなっ、なんで追いかけるんだよ!
あんな奴ほっとけよ!
あいつのせいでそんな大ケガしたんだろ!?
あいつはかなを殺そうとした奴だぞ!」


「そうだよ奏叶!」


「やっぱり噂は本当だったんだ…っ
奏叶!もう関わらない方がいいって!」


そこに居た奴等は口々に千菜の事を悪く言って…俺は頭にきた


奏叶「皆が千菜の何を知ってるんだよ!
下らない噂に惑わされて偉そうに言えることじゃないだろ!
噂を誰よりも怖がってずっと苦しんできたのが千菜だ!
千菜の気持ちをなにも知らない癖に勝手な事言うなよ!」



俺はそれだけを言い残してすぐに千菜の後を追いかけた
千菜…泣いてた…っ

俺のせいだ
昨日こんな怪我しなきゃ…っ

千菜…!!


ーー…苦しい…っ


さっきの七瀬奏叶の姿が…
そしてあの時の映像が走馬灯のように思い出された

どうして皆居なくなっちゃうの…!?
それにこのままじゃ七瀬奏叶まで…っ
今回は大丈夫でも私と関わっていれば次は本当に…っ
これ以上七瀬奏叶とは関わっちゃいけない…!!


伊藤「おー東
どうした、走ったりして…」


伊藤先生の言葉も無視して私は走り続けた
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

優しい雨が降る夜は

葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン 無自覚にモテる地味子に 余裕もなく翻弄されるイケメン 二人の恋は一筋縄ではいかなくて…… 雨降る夜に心に届いた 優しい恋の物語 ⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡ 風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格 雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン

里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります> 政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない

くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、 軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。 言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。 ――そして初めて、夫は気づく。 自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。 一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、 「必要とされる存在」として歩き始めていた。 去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。 これは、失ってから愛に気づいた男と、 二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。 ――今さら、遅いのです。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました

由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。 尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。 けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。 そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。 再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。 一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。 “尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。 静かに離婚しただけなのに、 なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。

すべてはあなたの為だった~狂愛~

矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。 愛しているのは君だけ…。 大切なのも君だけ…。 『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』 ※設定はゆるいです。 ※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。

15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~

深冬 芽以
恋愛
 交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。  2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。  愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。 「その時計、気に入ってるのね」 「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」 『お揃いで』ね?  夫は知らない。  私が知っていることを。  結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?  私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?  今も私を好きですか?  後悔していませんか?  私は今もあなたが好きです。  だから、ずっと、後悔しているの……。  妻になり、強くなった。  母になり、逞しくなった。  だけど、傷つかないわけじゃない。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

処理中です...