29 / 83
君が嫌いで…好きでした。
しおりを挟む
――保健室
ガラッ
千菜「伊藤先生、タオル借ります」
伊藤「おー東…って…七瀬に野々村!?
お前らそんなびしょ濡れでどうしたんだ!
水遊びはまだ早すぎるぞ」
先生は少し慌てた様子でタオルを渡した
湊「水遊びなんかするわけねぇだろ
ちょっと色々あったんだよ」
伊藤「色々ねー…
何があったか知らないけど風邪引くなよ」
奏叶「あれ…伊藤、千菜は?」
伊藤「お前は相変わらず呼び捨てか
東ならすぐ戻ってくるはずだよ」
ガラッ
千菜「…っ湊、奏叶
ごめんなさい、勝手にロッカーから持ってきた
これに着替えて」
奏叶「体操着…わざわざ持ってきてくれたの?」
千菜「あとこれも…体温めて…」
奏叶と湊に体操着と温かい飲み物を渡した
湊「へぇー、意外と東って気が利くんだな」
奏叶「ありがとう千菜」
千菜「お礼を言うのは私の方だよ
湊…奏叶…ごめんなさい…
私のせいでこんなことになって…」
私を庇ってこんなことに…
私がもっとしっかりしていたらこんなことにならなくてすんだのに…
湊「…なーに謝ってんだよ
それにこうゆう時はごめんって言われるよりありがとうって言われる方が嬉しいもんなんだよ
な、かな」
奏叶「そうだね
千菜のせいでもないしね」
伊藤「なんだなんだ
いつの間に野々村まで東と仲良くなったんだ
先生は嬉しいぞ」
湊「うるせーな。何だっていいだろ」
少し顔を赤らめて言い返す湊
私は最初、湊は怖くて酷いこと言う人だと思った
だけど今はね
友達想いのとても優しい人だと知った
それにあの時の言葉…
"友達は助けるもんだろ"
あの時の言葉…私にはすごく嬉しかった
この繋がりは奏叶が居なかったら出来なかった大切な繋がり…
千菜「湊…奏叶…ありがとう…」
たった一言に私は精一杯の気持ちを込めた
奏叶「どういたしまして」
湊も奏叶も私に笑いかけてくれた
伊藤「良かったな東。友達も増えて」
千菜「先生のおかげだよ…」
――――…くらっ…
あ…れ…なんだろ…視界が揺れる…
伊藤「東?どうした?」
――――…ドサッ
奏叶「千菜!?どうしたんだよ…っ」
気…失ってる?
湊「なんだよ急に…」
伊藤「またか…」
奏叶「伊藤っ、千菜どうしたんだよ!」
伊藤「そう大声出さなくても大丈夫だ
ただ気を失ってるだけだから
お前が受け止めてくれて助かった
……前から何度かあるんだ
今みたいに急に倒れる事が」
湊「前から?それって病気とかじゃねえのかよ」
伊藤「…栄養失調なんだ
東の食事は見たことあるか?」
奏叶「見た…野菜ジュースとおにぎりだけだった」
湊「は?たったそんだけ?」
伊藤「そうなんだ
東の食事はいつもそんな感じ
食べない事も珍しくない
そのせいで栄養が不足し、今みたいに急に倒れる事がある
俺からも東にしっかり食べるようには言ってるんだが…
家族を失い今じゃ一人暮らし
大変なのは分かってるがこのままでいいわけがない…
悪い七瀬。東をベットに運んでくれ
大丈夫、そのうち目を覚ますから」
千菜…
今まで1人でどんな思いで過ごしてきたんだろう…
大変だったはずだ
ずっと頑張って来たんだな
こんなことになるまで…
湊「…かな、今なに考えてる」
奏叶「…今までは1人だったかもしれない
だけど今は俺が側に居る
俺がしっかり千菜の事支えてやらないと」
湊「俺達な
ちょっと待ってろ
今、荷物とか持ってくるからよ
かなの考えてることくらい分かってる」
奏叶「サンキュー湊」
伊藤「友達…か…
まさかこんな風になるなんて俺も思ってなかったよ
お前のお陰だな七瀬
俺からもお礼を言うよ」
奏叶「気持ち悪いな…
でも任せろよ。千菜を絶対1人にはさせないからよ」
伊藤「…お前なら安心だな
お前の事を信じて1つ話がある
大事な話だ、よく聞けよ」
奏叶「伊藤……?」
ガラッ
千菜「伊藤先生、タオル借ります」
伊藤「おー東…って…七瀬に野々村!?
お前らそんなびしょ濡れでどうしたんだ!
水遊びはまだ早すぎるぞ」
先生は少し慌てた様子でタオルを渡した
湊「水遊びなんかするわけねぇだろ
ちょっと色々あったんだよ」
伊藤「色々ねー…
何があったか知らないけど風邪引くなよ」
奏叶「あれ…伊藤、千菜は?」
伊藤「お前は相変わらず呼び捨てか
東ならすぐ戻ってくるはずだよ」
ガラッ
千菜「…っ湊、奏叶
ごめんなさい、勝手にロッカーから持ってきた
これに着替えて」
奏叶「体操着…わざわざ持ってきてくれたの?」
千菜「あとこれも…体温めて…」
奏叶と湊に体操着と温かい飲み物を渡した
湊「へぇー、意外と東って気が利くんだな」
奏叶「ありがとう千菜」
千菜「お礼を言うのは私の方だよ
湊…奏叶…ごめんなさい…
私のせいでこんなことになって…」
私を庇ってこんなことに…
私がもっとしっかりしていたらこんなことにならなくてすんだのに…
湊「…なーに謝ってんだよ
それにこうゆう時はごめんって言われるよりありがとうって言われる方が嬉しいもんなんだよ
な、かな」
奏叶「そうだね
千菜のせいでもないしね」
伊藤「なんだなんだ
いつの間に野々村まで東と仲良くなったんだ
先生は嬉しいぞ」
湊「うるせーな。何だっていいだろ」
少し顔を赤らめて言い返す湊
私は最初、湊は怖くて酷いこと言う人だと思った
だけど今はね
友達想いのとても優しい人だと知った
それにあの時の言葉…
"友達は助けるもんだろ"
あの時の言葉…私にはすごく嬉しかった
この繋がりは奏叶が居なかったら出来なかった大切な繋がり…
千菜「湊…奏叶…ありがとう…」
たった一言に私は精一杯の気持ちを込めた
奏叶「どういたしまして」
湊も奏叶も私に笑いかけてくれた
伊藤「良かったな東。友達も増えて」
千菜「先生のおかげだよ…」
――――…くらっ…
あ…れ…なんだろ…視界が揺れる…
伊藤「東?どうした?」
――――…ドサッ
奏叶「千菜!?どうしたんだよ…っ」
気…失ってる?
湊「なんだよ急に…」
伊藤「またか…」
奏叶「伊藤っ、千菜どうしたんだよ!」
伊藤「そう大声出さなくても大丈夫だ
ただ気を失ってるだけだから
お前が受け止めてくれて助かった
……前から何度かあるんだ
今みたいに急に倒れる事が」
湊「前から?それって病気とかじゃねえのかよ」
伊藤「…栄養失調なんだ
東の食事は見たことあるか?」
奏叶「見た…野菜ジュースとおにぎりだけだった」
湊「は?たったそんだけ?」
伊藤「そうなんだ
東の食事はいつもそんな感じ
食べない事も珍しくない
そのせいで栄養が不足し、今みたいに急に倒れる事がある
俺からも東にしっかり食べるようには言ってるんだが…
家族を失い今じゃ一人暮らし
大変なのは分かってるがこのままでいいわけがない…
悪い七瀬。東をベットに運んでくれ
大丈夫、そのうち目を覚ますから」
千菜…
今まで1人でどんな思いで過ごしてきたんだろう…
大変だったはずだ
ずっと頑張って来たんだな
こんなことになるまで…
湊「…かな、今なに考えてる」
奏叶「…今までは1人だったかもしれない
だけど今は俺が側に居る
俺がしっかり千菜の事支えてやらないと」
湊「俺達な
ちょっと待ってろ
今、荷物とか持ってくるからよ
かなの考えてることくらい分かってる」
奏叶「サンキュー湊」
伊藤「友達…か…
まさかこんな風になるなんて俺も思ってなかったよ
お前のお陰だな七瀬
俺からもお礼を言うよ」
奏叶「気持ち悪いな…
でも任せろよ。千菜を絶対1人にはさせないからよ」
伊藤「…お前なら安心だな
お前の事を信じて1つ話がある
大事な話だ、よく聞けよ」
奏叶「伊藤……?」
0
あなたにおすすめの小説
優しい雨が降る夜は
葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン
無自覚にモテる地味子に
余裕もなく翻弄されるイケメン
二人の恋は一筋縄ではいかなくて……
雨降る夜に心に届いた
優しい恋の物語
⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡
風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格
雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる