4 / 15
*生け贄の双子
生け贄の双子#4
しおりを挟む
今日も私達は山を駆け回り、人間達の様子を伺っていた
いつ何時何が起こるか分からないから、警戒は欠かせない
でも今日は珍しく人間が来る様子がなく、久しぶりに穏やかに時間が流れていった
少し昔に戻ったみたい
時代の流れには逆らえないけど、やっぱりこんな日があっても良いよね
青「今日はなんだか静かだね」
紅「でも、皆はなんだか賑やかみたいね」
ここに居ても遠くから皆のワイワイ騒ぐ声が聞こえてくる
クロ「騒ぐのが好きな奴等め」
ハク「我等には理解できぬ
我等が守っているからと気を抜きおって」
ハクとクロは馴れ合いはあんまり好きじゃないもんね
皆の輪に混ざることは無いけど…
青「ハクとクロも同じようなもんじゃ…」
紅「そうそう。よくじゃれたりしてるし」
じゃれているというよりは、鍛えてるって言う方が正しいかもしれないけど
ハクとクロは私達の発言が癪に触ったみたいで牙を見せて私達を睨む
ハク・クロ「紅、青それ以上言うとその首、噛み砕くぞ」
ハクとクロは誇り高い狼だからちょっと気にさわるとグルルル…と喉を鳴らして威嚇してくる
全く気が短いったら…
まぁ、そんなのもう慣れちゃったけどね
紅「はいはい
今日は人間達に動きはないみたいだし、皆が何してるのか気になるからそっちに行ってみよう」
そして私達は賑やかな声のする方に向かった
近づくに連れ更に賑やかに聞こえる声…というか歓声?
声のする方に到着すると山の動物達が皆集まって何か騒がしかった
青「何ー?喧嘩?」
紅「皆、これは何の騒ぎ?」
『あっ、青と紅!戻ってきたんだ!』
『喧嘩じゃないよ!力比べさ!』
青「力比べ?」
『そうさ!この中で誰が一番強いのか勝負してるのさ!』
『この山で一番強いのは山神様だけどね』
『山神様には誰も敵わないよ~
もちろんクロとハクそして紅と青にもね』
クロ「ふん…くだらねぇな」
ハク「強者を決めて何になる」
『あーハクとクロ、実は負けるのが怖いんでしょ』
とからかうと眉間にシワを寄せるハクとクロ
全く、すぐ噛みつこうとするんだから
クロ「…なんだと?」
ハク「弱者の分際で何千年と山を守り続けた誇り高い山神一族の我等を愚弄する気か?」
クロ「いい度胸してんじゃねぇか」
光る鋭い瞳で睨み付け喉を鳴らし威嚇するハクとクロ
動物達の中には私達同様、気迫に負けず聞き流す動物達も居るけど、やっぱり怖がる者達も居る
まぁ、威嚇はするけど余程の事がない限り、ハクとクロも噛みつきはしないしね
紅「やめなさいって全く…」
青「ハクとクロも本当短気なんだから…」
クロ「なんだと!青てめぇまで馬鹿にすんのか!」
プライドは私達以上ね
青「さっきまでくだらないって言ってたのはどこの誰
ちょっと言われたからってカッとなっちゃってそれでも誇り高い山神一族なの?」
ハク「青、我等を侮辱する気か!」
紅「熱くなりすぎ
でも誇り高い山神一族って言うならその喧嘩っぱやい性格何とかしなさいよ」
ハク「なに…?紅、たかが数百年生きただけの小娘が付け上がるな」
紅「何言ってんの
ハクとクロだって私達とそう変わらないでしょ」
クロ「はっ!笑わせる。お前ら小娘と格が違うんだよ」
青「なんですって…?」
紅「言ってくれるねハク、クロ
格が違うですって…?」
ハク「試してみるか?」
青「へぇ?私達相手にやる気?」
クロ「本当の格の違いを見せてやるよ」
紅「上等じゃない。返り討ちにしてやるよ」
売り言葉に買い言葉
私達はお互いの闘士に火をつけてしまったみたい
一気にピリピリした空気が流れた
『嘘でしょ!夢のカードが!』
『紅と青vsハクとクロ!?』
『すごい見物だよ!一体どっちが勝つの!?』
『だって今まで何千回と戦ったらしいけど未だに決着がついたことがないって!』
『今日その勝負に決着がつくかもしれない!』
動物達は普段見られない勝負に心を踊らせていた
確かに今まで何千回と戦ったけど、勝敗がついたことは未だにない
全くハクとクロも言ってくれる
仮にも私達も山神の子…
ただの小娘などと2度と大きな口叩けないようにしてやるんだから
私と青はいつも使っているガクという槍のような武器を手に持ち立ち向かった
私と青の強さの理由は色々あるけど、その1つがこのガク
使い方も様々だけど私達はこのガクを自分の体の一部のように、風のように操ることが出来る
そして些細なことから勝負することになった私達
まぁ、いつも些細な事からこうなるんだけど
勝負が始まると動物達の歓声がワッと上がった
『わぁ凄い戦いだよ!』
『ハクとクロを相手に全然負けてないよ!』
互いに素早い動きと瞬発力
鋭い爪と牙を突き立ててくる
クロ「ち!中々やるじゃねえかよ!」
青「当たり前でしょ
今度こそここで決着つけてやるよ!」
ハク「何を寝惚けている。勝つのは我等だ」
紅「甘いよハク
何百年の付き合いだと思ってるの?
あんた達の癖ならもうよーく知ってる!」
ハク「それは我等も同じこと!」
『凄い迫力…』
『僕、絶対にハクとクロには喧嘩売らないよ…
命が惜しいもん』
『私も…』
最初は些細な喧嘩みたいなものだったけど段々と楽しくなってきた
ワクワクするような感じ
でもその時、山の小鳥が慌てた様子でやって来た
チュンチュンチュン!
『なんだなんだ?』
それに気づいた動物達は不思議そうに小鳥達に目を向けた
当然私達も勝負の手を止めた
小鳥『皆っ大変だよ!』
紅「小鳥達!何かあったの?」
小鳥『人間達が山の梺まで来てる!!』
青「何ですって!?」
ハク・クロ「紅、青乗れっ!!」
勝負はそのまま白紙に戻り私達はすぐにハクとクロの背に飛び乗った
いつ何時何が起こるか分からないから、警戒は欠かせない
でも今日は珍しく人間が来る様子がなく、久しぶりに穏やかに時間が流れていった
少し昔に戻ったみたい
時代の流れには逆らえないけど、やっぱりこんな日があっても良いよね
青「今日はなんだか静かだね」
紅「でも、皆はなんだか賑やかみたいね」
ここに居ても遠くから皆のワイワイ騒ぐ声が聞こえてくる
クロ「騒ぐのが好きな奴等め」
ハク「我等には理解できぬ
我等が守っているからと気を抜きおって」
ハクとクロは馴れ合いはあんまり好きじゃないもんね
皆の輪に混ざることは無いけど…
青「ハクとクロも同じようなもんじゃ…」
紅「そうそう。よくじゃれたりしてるし」
じゃれているというよりは、鍛えてるって言う方が正しいかもしれないけど
ハクとクロは私達の発言が癪に触ったみたいで牙を見せて私達を睨む
ハク・クロ「紅、青それ以上言うとその首、噛み砕くぞ」
ハクとクロは誇り高い狼だからちょっと気にさわるとグルルル…と喉を鳴らして威嚇してくる
全く気が短いったら…
まぁ、そんなのもう慣れちゃったけどね
紅「はいはい
今日は人間達に動きはないみたいだし、皆が何してるのか気になるからそっちに行ってみよう」
そして私達は賑やかな声のする方に向かった
近づくに連れ更に賑やかに聞こえる声…というか歓声?
声のする方に到着すると山の動物達が皆集まって何か騒がしかった
青「何ー?喧嘩?」
紅「皆、これは何の騒ぎ?」
『あっ、青と紅!戻ってきたんだ!』
『喧嘩じゃないよ!力比べさ!』
青「力比べ?」
『そうさ!この中で誰が一番強いのか勝負してるのさ!』
『この山で一番強いのは山神様だけどね』
『山神様には誰も敵わないよ~
もちろんクロとハクそして紅と青にもね』
クロ「ふん…くだらねぇな」
ハク「強者を決めて何になる」
『あーハクとクロ、実は負けるのが怖いんでしょ』
とからかうと眉間にシワを寄せるハクとクロ
全く、すぐ噛みつこうとするんだから
クロ「…なんだと?」
ハク「弱者の分際で何千年と山を守り続けた誇り高い山神一族の我等を愚弄する気か?」
クロ「いい度胸してんじゃねぇか」
光る鋭い瞳で睨み付け喉を鳴らし威嚇するハクとクロ
動物達の中には私達同様、気迫に負けず聞き流す動物達も居るけど、やっぱり怖がる者達も居る
まぁ、威嚇はするけど余程の事がない限り、ハクとクロも噛みつきはしないしね
紅「やめなさいって全く…」
青「ハクとクロも本当短気なんだから…」
クロ「なんだと!青てめぇまで馬鹿にすんのか!」
プライドは私達以上ね
青「さっきまでくだらないって言ってたのはどこの誰
ちょっと言われたからってカッとなっちゃってそれでも誇り高い山神一族なの?」
ハク「青、我等を侮辱する気か!」
紅「熱くなりすぎ
でも誇り高い山神一族って言うならその喧嘩っぱやい性格何とかしなさいよ」
ハク「なに…?紅、たかが数百年生きただけの小娘が付け上がるな」
紅「何言ってんの
ハクとクロだって私達とそう変わらないでしょ」
クロ「はっ!笑わせる。お前ら小娘と格が違うんだよ」
青「なんですって…?」
紅「言ってくれるねハク、クロ
格が違うですって…?」
ハク「試してみるか?」
青「へぇ?私達相手にやる気?」
クロ「本当の格の違いを見せてやるよ」
紅「上等じゃない。返り討ちにしてやるよ」
売り言葉に買い言葉
私達はお互いの闘士に火をつけてしまったみたい
一気にピリピリした空気が流れた
『嘘でしょ!夢のカードが!』
『紅と青vsハクとクロ!?』
『すごい見物だよ!一体どっちが勝つの!?』
『だって今まで何千回と戦ったらしいけど未だに決着がついたことがないって!』
『今日その勝負に決着がつくかもしれない!』
動物達は普段見られない勝負に心を踊らせていた
確かに今まで何千回と戦ったけど、勝敗がついたことは未だにない
全くハクとクロも言ってくれる
仮にも私達も山神の子…
ただの小娘などと2度と大きな口叩けないようにしてやるんだから
私と青はいつも使っているガクという槍のような武器を手に持ち立ち向かった
私と青の強さの理由は色々あるけど、その1つがこのガク
使い方も様々だけど私達はこのガクを自分の体の一部のように、風のように操ることが出来る
そして些細なことから勝負することになった私達
まぁ、いつも些細な事からこうなるんだけど
勝負が始まると動物達の歓声がワッと上がった
『わぁ凄い戦いだよ!』
『ハクとクロを相手に全然負けてないよ!』
互いに素早い動きと瞬発力
鋭い爪と牙を突き立ててくる
クロ「ち!中々やるじゃねえかよ!」
青「当たり前でしょ
今度こそここで決着つけてやるよ!」
ハク「何を寝惚けている。勝つのは我等だ」
紅「甘いよハク
何百年の付き合いだと思ってるの?
あんた達の癖ならもうよーく知ってる!」
ハク「それは我等も同じこと!」
『凄い迫力…』
『僕、絶対にハクとクロには喧嘩売らないよ…
命が惜しいもん』
『私も…』
最初は些細な喧嘩みたいなものだったけど段々と楽しくなってきた
ワクワクするような感じ
でもその時、山の小鳥が慌てた様子でやって来た
チュンチュンチュン!
『なんだなんだ?』
それに気づいた動物達は不思議そうに小鳥達に目を向けた
当然私達も勝負の手を止めた
小鳥『皆っ大変だよ!』
紅「小鳥達!何かあったの?」
小鳥『人間達が山の梺まで来てる!!』
青「何ですって!?」
ハク・クロ「紅、青乗れっ!!」
勝負はそのまま白紙に戻り私達はすぐにハクとクロの背に飛び乗った
0
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
《完結》氷の侯爵令息 あなたが子供はいらないと言ったから
ヴァンドール
恋愛
氷の侯爵令息と言われたアラン。彼は結婚相手の伯爵令嬢にとにかく冷たい態度で接する。
彼女は義姉イライザから夫が子供はいらないと言ったと聞き、衝撃を受けるが気持ちを切り替え生きていく。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる