伯爵令嬢、溺愛されるまで~婚約後~

うめまつ

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結婚式は明日です。

式の前日となるとサフィア様はさすがにお忙しくこちらへは訪れません。

ですが、お手紙をいただきました。

明日は予定通りロルフ様と出席しなさい、とありました。

「何だか変なことになってしまったわね」

白いレースとシフォンに囲まれた部屋でポツリと呟きました。

「そうですね。」

侍従のヨルンガが答えました。

手に持った小包みを見て尋ねました。

「第二王子からです」

「お菓子ならいつも通り皆さんにお裾分けして」

毎日お菓子を送られます。

ドレスが入らなくなると困るのでひと口頂いたらこの離宮にお勤めの方々に。

サラは少し太ってしまったようです。

入っていた手紙だけ受け取って中身を確認します。

暮らしを尋ねる内容と延期していた乗馬の催しは予定通り式のあと日を置いて行うと書かれていました。

「なくてもいいのに」

ヨルンガに手紙を渡してぽつりと呟きます。

第一王女のご機嫌のせいで開催が危ぶまれていました。

「そうもいきません」

「……うん、わかってる」

滞在して2、3日ほどたちましたが、第一王女様の不機嫌は治らず何かときつい物言いをされます。

この国の悪口の方が覚えてきました。

王宮以外のパーティーへとロルフ様と参加しますが、他の取り巻きと結託してロルフ様から引き離されてしまいます。

必ず通訳を兼ねた侍従のヨルンガを側に置いて。

なので扇で叩かれるとかワインをかけられるとか、そう言ったことはありません。

それにロルフ様はかわすのかお上手で一曲踊るとすんなり戻って私を回収なさいます。

私もロルフ様のように堂々としなくては。

おどおどしている自分が不甲斐ないです。

「リリィ様、婚約者様が中庭でお待ちです。」

鬱々としていたらサラが私に知らせに来ました。

「え?」

「お約束はしてませんが、お顔を見たいとのことです」

ぼぼっと顔が赤くなったのが分かります。

息が苦しくて手も震えてます。

「サラ、私の服装おかしくない?大丈夫?ヨルンガ、身だしなみを確認して」

二人の前で裾を持ったりくるくる回って確認を頼みました。

「落ち着かれてくださいませ、リリィ様。そんなに動くと確認のしようがありません。」

むっとするヨルンガに腕をとられて大人しくしました。

「お髪を少し、……はい、よろしゅうございます」

後ろからサラが髪型を整えくれてます。

「大丈夫?いいかしら?」

「……ええ、よろしゅうございます」

私がこうやってはしゃぐとヨルンガは笑うのに困ったような寂しいような声を出します。

「ヨルンガ、本当に?」

「はい。……完璧ですよ」

見上げるとムッと唇を歪めてため息を吐いてからいつも微笑むのです。

声と言葉のちぐはぐさに不安になります。

「本当?」

「……お待たせしてはいけません。」

「そうね、わかったわ」

急いでロルフ様のもとへ向かいました。
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