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「ロルフは私の側へ」
会場入りしまして、グラッセ王女からロルフ様のご指名です。
そして王女のドレスに目が点になりました。
深い緑色と金の刺繍。
どうみてもロルフ様の瞳のお色。
「さあ、エスコートを」
ずいっと腕を組んで私の手が離れた隙に他の取り巻きのご令嬢達が私を逆に引っ張ります。
「……ええええ?……そこまでされるんですか」
「いえ!婚約者がおりますので、お断りいたします!グラッセ王女!」
こちらを追うように手を伸ばしたロルフ様の腕をまた他の方々が分断します。
ロルフ様の呟きを最後に人波にお互い流される形となりました。
横にいる通訳のヨルンガもあまりの光景にぽかんと。
「……なかなか経験することのない出来事ですね」
「……そうね。でもこのままではいけないわよね」
追いかけるつもりで王女とロルフ様のところへ行こうと取り巻きのご令嬢達からもがきました。
「申し訳ありませんが、離してくださいませ。婚約者のもとへ行きますので」
『バカね、あなた』
取り巻きのご令嬢が小さなため息と共に呟かれます。
『……王女に逆らうなんて命が惜しくないのと同じよ』
『相手の方のことは諦めなさい。あなたが大人しくしてくれないと私たちにも罰があるのよ』
皆さんの怖れた様子に首をかしげました。
『皆様に、罰があるのですか?』
『あら、少しは上達しましたのね?罰についてはそうよ。王女のご不興を買うと、ね?』
『ええ、だから大人しくしていてちょうだい』
『今日もあなたがお茶会を抜け出して婚約者と過ごしていたと知って荒れてらっしゃったんだから。大変だったのよ』
いつもと違うご令嬢達の様子に嘘とは思えず、どうしたものかと首をかしげて考え込みました。
「……どうして、王女様の言うことをそんなに聞くのですか?」
いくら王族でも婚約者の略奪まで手伝うなんて。
「当たり前でしょう?王女は次期女王に選ばれる御方よ」
「王家の色をお持ちですの。しかも特に尊ばれている虹のアイスブルー」
「はぁ、そうですね」
この国の感覚はやはりわかりません。
色など所詮、生まれつきでしかないのに。
会場入りしまして、グラッセ王女からロルフ様のご指名です。
そして王女のドレスに目が点になりました。
深い緑色と金の刺繍。
どうみてもロルフ様の瞳のお色。
「さあ、エスコートを」
ずいっと腕を組んで私の手が離れた隙に他の取り巻きのご令嬢達が私を逆に引っ張ります。
「……ええええ?……そこまでされるんですか」
「いえ!婚約者がおりますので、お断りいたします!グラッセ王女!」
こちらを追うように手を伸ばしたロルフ様の腕をまた他の方々が分断します。
ロルフ様の呟きを最後に人波にお互い流される形となりました。
横にいる通訳のヨルンガもあまりの光景にぽかんと。
「……なかなか経験することのない出来事ですね」
「……そうね。でもこのままではいけないわよね」
追いかけるつもりで王女とロルフ様のところへ行こうと取り巻きのご令嬢達からもがきました。
「申し訳ありませんが、離してくださいませ。婚約者のもとへ行きますので」
『バカね、あなた』
取り巻きのご令嬢が小さなため息と共に呟かれます。
『……王女に逆らうなんて命が惜しくないのと同じよ』
『相手の方のことは諦めなさい。あなたが大人しくしてくれないと私たちにも罰があるのよ』
皆さんの怖れた様子に首をかしげました。
『皆様に、罰があるのですか?』
『あら、少しは上達しましたのね?罰についてはそうよ。王女のご不興を買うと、ね?』
『ええ、だから大人しくしていてちょうだい』
『今日もあなたがお茶会を抜け出して婚約者と過ごしていたと知って荒れてらっしゃったんだから。大変だったのよ』
いつもと違うご令嬢達の様子に嘘とは思えず、どうしたものかと首をかしげて考え込みました。
「……どうして、王女様の言うことをそんなに聞くのですか?」
いくら王族でも婚約者の略奪まで手伝うなんて。
「当たり前でしょう?王女は次期女王に選ばれる御方よ」
「王家の色をお持ちですの。しかも特に尊ばれている虹のアイスブルー」
「はぁ、そうですね」
この国の感覚はやはりわかりません。
色など所詮、生まれつきでしかないのに。
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