伯爵令嬢、溺愛されるまで~婚約後~

うめまつ

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第二王子が取り巻きの方々を散らしてくださったおかげで自由になりました。

一言、散れと仰ってすぐに皆さんは頭を下げたままそれぞれ去っていきます。

「それでは、私はバルコニーへ行ってきます」

「まだ待て」

ぱっと手を外してその場を抜けようとしましたが、外した手を掴まれました。

「嫌です」

急いで手を引っ込めます。

「また無理やりは、ヨルンガ」

後ろに付いていたヨルンガが私の横へと。

「やめろ、そいつを俺に近づかせるな」

よっぽど第二王子はヨルンガがお嫌いです。

両手をあげて私から離れました。

「そんなにお色が気に入りませんか?」

ヨルンガの肌は褐色です。

この国ではあまり好まれません。

「私の髪の色もお嫌いでしたよね」

「あの時は悪かった。もう色のことはとやかく言わないし、色のせいじゃない。だからそいつを離れさせろ」

理由は仰ってくださいませんが、ヨルンガはダメだそうです。

「ヨルンガ、下がってて」

下がらせると、ホッとしたようで汗をかいてため息を。

「お前という奴は。馬だけじゃなく侍従まで気性が荒いのを使って」

第二王子の呆れたご様子に私は首をかしげました。

「ヨルンガは私の青毛と違って穏やかですよ。少しだけ似てますけど」

寂しがり屋なところとか。

青毛の前で他の馬を可愛がるといじけて乗せてくれなくなります。

ヨルンガも、私がサラばかり頼るといじけてしまうので気を付けねばなりません。

「甘いのはお前にだけだ。そいつはとんでもない奴だからな」

「そうですか?それは頼もしい、と喜んで良いのでしょうか」

「……お前は呑気だ」

「えーと?申し訳ありません?」

扇で顔を隠して軽く頭を下げます。

「なんでもいいが、扱いに気を付けろ」

「はい」

扱いに?

返事はしたものの、何を気を付けるのか分からないままです。

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