白黒の猫~ずっと可愛い黒猫が欲しかったのに、気づけば茶とらの毛並みを撫でていた~

うめまつ

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大人しく飲むか帰るかと提案して、こいつらが怯んで帰ると言いそうなのをベイル部隊長は思い付きで遮った。

「お宅ら、やっぱり残れよ。エセルリナをこれだけ困らせたんだ。飲んで金を落としていけ。お前らも付き合ってやれ」

手を振ればすぐ一人に二人の団員が囲んで席につかせた。

ベイル部隊長も顔色の悪い髭の大男の肩に腕を回してソファーに引き込んだ。

「エセルリナ、隣についてやれ。こいつ金払いはいいんだろ?俺達もお世話になろうかな。ワインでもエールでも、全部頼む。暇な子達も呼んでくれよ」

エセルリナの目はハートだ。

「……ベイルゥ、格好いい」

「そうか?ありがとう」

「はぅぅん!」

それを大男が悔しそうに睨むのに、まあ飲めと軽くあしらってワインをどぼどぼ注いだ。

「喧嘩した相手が悪かったな、お宅」

次に悪さをしたらまた相手になると脅して15人きっちり酔い潰した。

部屋に相手を残している奴は2階へ、余った俺達は帰ることにした。

エセルリナが2階へと誘うが飲み疲れたとベイル部隊長は断った。

「エセルリナも今日はあんな乱暴にされて疲れたろ?可哀想に。しっかり寝て休めよ?売れっ子だからまた明日から忙しいし」

「ベイルゥ、」

「また世話になるよ」

出る前に店主には迷惑料として金を多少取り返していた。

「さすがにあれ以上、店主を儲けさせるのはムカつく。飲み直したい奴はいるか?」

充分、飲んだと言う奴と女を買いにいく奴らで別れた。

「俺も帰ります」

「暇だから付き合えよ」

「明日、」

「休みで暇だ」

仕事なんでしょうと言おうとしたのに。

「俺と飲んでも楽しくないでしょうに」

「そうでもない。昔話はお前くらいしか出来ないし」

「入れる店、限られますよ」

「知ってる」

酔った気配のない足取りですたすた歩くのを追いかけた。

店でかなり飲んでたよなと頭の中で消費した酒量を計算して、ザルかうわばみのどっちだと呆れた。

繁華街を抜けて住宅街。

どこに行くのかと思ったら。

「……ここ」

「うち」

知ってる。

ダグと来た。

ベイル部隊長は一人暮らし。

向かいは実家らしいけど。

もっといいところ住めるのに洗濯や食事を頼むから実家の近く。

私兵団の不規則な生活だから家族から追い出された。

少しボロいアパートの階段を登って、意外と物が少なくて狭い部屋に入る。

「好きなの選んでいいぞ」

チェストの上にずらっと並んだ酒。

前回より増えてる。

「あ、はい」

ベイル部隊長はとっとと着替えてパンツ1枚。

寝台にどすっと座ってサイドチェストに常備してるっぽい酒とグラスを一人で飲みだした。

「グラス、前と一緒。そこの引き出し」
 
言われた通り黙ってグラスと酒を選んだ。

前もこんな感じ。

勝手にくつろげ的な。

前回同様、向かいの長椅子に座って勝手に飲む。

お互い壁を背もたれに胡座をかいて。

ポツリポツリ、最近の仕事の話から今回派兵された先での話。

俺は聞かれたことに答えていく。

最終的にはダグの家族。

この人が望んだ話題はこれだったらしい。

「俺、配達に付き合ったことある。お前んち」

「え?そうなんですか?いつ?」

「15かなぁ?ルゥ、あ、いや、ルガンダに頼んで。お前には悪いが俺は肝試し感覚」

「ああ、でしょうね。どうでした?」

「面白かった。心臓バクバク」

ダグも一緒ですかと問うとその時は一緒じゃないと答えた。

「また来ます?今度は玄関から。飯くらい出しますよ?」

「ダグも誘うか?アリオンと」

「嫌ですよ」

ふ、くくっと吹き出して背を丸めて、むっと睨むとニヤニヤして見つめ返す。

「腹立たないんですか?」

「何に?」

「継ぎはぎに」

「俺が?ふ、く、くく。なんで?」

「だって、そりゃぁ、」

怒るでしょ?

あんただってダグを好いてるから。

「ダグは弟だよ。可愛い弟」

信じらんねぇ。

訝しげに睨むけど無視して酒を飲み続けてる。

「俺はお前が貰うならそれでよかった。お前もいなくなったら寂しいだろうから待ってやってたけど」

「……俺に?……本気ですか?」

「本気だよ。どっちでもいいからダグの家族になればいいと思っていた」

そんだけ、とポツリと呟く。

さっきまでの笑みが消えて静かなやる気のなさが漂う。

思ったよりぽつぽつ語るし、暗いし。

何これ?

「不細工な顔すんな」

「は?」

「口開けて間抜けだ」

「はぁ?」

誰のせいだと。

「てかお前、まだ粘る気?あいつのこと」

それの何が悪い?

俺の勝手だ。

答える義理はねぇからシカトして酒を飲む。

「おい」

「何ですか?」

「無視すんな」

「してませんよ」

がたん、と寝台から降りて俺の座った長椅子を強く蹴られた。

「うっぷ」

拍子で煽ってた酒がこぼれた。

何しやがる。

「してる。クソガキ」

「……るせぇ」

「やっとあいつの回りが落ち着いてきたんだ。茶々入れんじゃねぇよ。家族亡くしてたった10才で、あの精力魔神の相手を10年も」

「何が落ち着いたんだよ。いまだ男娼紛いな扱いだっつーのに」

酒のせいだ。

上官にこの口の聞き方。

「昔に比べましだね。それもこれもアリオンが二人の手綱を握ったからだ。カナン様は手荒な扱いを改めて、ダグも下手くそだったお相手にちったぁ気が回るようになった。お前も俺も出る幕ねぇの。分かる?」

「こ、の」

ガンガンと座っている長椅子を踏んで揺さぶられる振動が不愉快だった。

しつこく蹴んな、くそが。

ムカついてベイル部隊長の脛を狙って蹴った。

「で!このクソガキ!」
 
「だっ!」

脳天に拳骨食らった。

「ちくしょう、ぐお、いっでぇ!」

殴るつもりで咄嗟に腰を浮かせたら、あっという間に膝を跨がれて、胸ぐらを掴んだまま後ろに倒されて後頭部を石壁ドン。

握ってたグラスの中身はぶちまけた。

「殴るつもりだったろ。プライベートの飲みでも俺は上官なんだけど?処罰対象だ」

声が鋭く低い。

瞳の奥はめらめら滾ってるのに、表情一つ変えずに俺の首元を締めて拳をめり込ませてる。

真っ正面から冴えざえとした視線で冷たく射抜かれて全身が硬直した。

ヤバイし怖い。

マジで怒ってる。

「……すいませんでした」

大人しくなったのに腹の上からどいてくれねぇ。

「重いです」

「上官に蹴り入れて殴りかかる。信用ねぇわ」

返す言葉がねぇわ。

「もう大人しくします」

そう言うのに側で倒れたボトルを拾って残りをラッパ飲み。

飲んだらそれを俺に寄越してきた。

俺の上に乗ったままかよ。

仕方ないから後頭部ごりごりにぶつけた壁ドンの体勢で斜めった体のまま受け取って俺も飲んだ。

「ロニー、お前が待つのは勝手だ。好きにしろよ。でも今はダグが幸せそうだから本当に邪魔はするなよ」

「……どこが幸せそうなんですか?」

「幸せそうだろ?そう思わねえの?」

……幸せそうですわ。

アリオンの登場で。

職場も帰る家も一緒。

最初は犬か猫を拾った感覚だったのに情が移った。

亡くした家族の代わりだったのが本物の家族。

あっさりしたあいつはもともとカナン様に閨を強要されても気にしてなかったし。

カナン様が心底執着してるのに、手頃なのがいないんだろうねと呑気に構えてた。

どんなに説明しても、今だけだよと軽く笑って理解しない。

いずれ過ぎることと抵抗も怒りもなくカナン様の横暴を全て受け入れていた。

尻を叩かれようがケツが切れようがそのうち治ると言うだけで、俺達の方がちったぁ怒れよとヤキモキしてたくらいだ。

なのにあいつはカナン様の仕事ぶりやら何やらを尊敬していて閨くらい役立たないとねぇってアホ真面目。

無茶な閨にもそんなもんって受け流して動じない。

激しい折檻に体が持たねぇって軽く笑うだけで悲壮感も憎しみもなかった。

今はアリオンとイチャこらして、手加減を覚えたカナン様に余裕ぶっこいてる。

悩むとしたら将来、自分の稼ぎで嫁を養えないって落ち込んでるだけだ。

それだって本当はかなりの蓄えを持ってるし、カナン様から譲られた屋敷を借家にしていて家賃の実入りがあるから生活に困らない。

「あいつの、幸せのハードル低くないですか?」

「領主に逆らうか?あいつの手にする範囲で最上だろ?」

「……そうですかね」

「お前や俺達より回りを上手く転がす」

あの継ぎはぎ。

地盤、マジで固めすぎ。

ベイル部隊長までもかよ。

「部隊長までほだされたんですか?継ぎはぎに」

「ほだされた?」

「……皆、あり得ねぇ。団長もカナン様も。そりゃぁすごいとは思いますけど」

「……勘違いしてないか?」

何が?

ちらっと顔を見る。

「カナン様は理由があればいつでも殺す気だ。機会がないだけ。団長はカナン様の操縦に役立つから残す気なだけだし。俺はダグが気に入ってるから放ってる。誰もあいつ個人を好いてない。無条件に可愛がるのはダグくらいだろう」

信じられなくて眉にシワが寄る。

「操縦ですか?」

「あいつ、カナン様相手に落としどころ作るのが上手いんだ。カナン様の望むレベルで仕事をこなして、あの気難しい悋気も転がすし。お前、今日はあいつのおかげで命拾いしたからな。今まで五体満足で本邸勤めを許されたのお前だけだし。お前のところのアホは遠方へ左遷だ。あいつも命拾い」

経験浅くても一応の専門職だから五体は免れたと呟く。

「……へぇ、最近カナン様の手加減に一役買ってると」

「そういうこと」

俺の腕を掴んでグラスに酒を注いでる。

お前に出来るのかと聞かれて黙るしかない。

出来ません。

「いいから邪魔すんな。あの三人はマジで微妙なバランスだから。ほら飲め」

「……これ、失恋パーティーですか」

「お前のな」

「部隊長もですね」

ブスくれながら嫌味を込めてそう言うと、ふんと鼻で笑い飛ばされた。

「俺は関係ない」

「……なんでですか?」

「弟だ」

「……はぁ?さっきからそう言うけど、あんただってダグにしつこく構って、女も作らねぇし、いでっ!」

頭に軽く平手を食らった。

「しつこいっ。俺がいつ邪な目であいつを見たんだよっ。ルガンダの弟なら俺の弟だ。ダグじゃねぇ。俺が好きなのはルガンダだ」

「で!」

ゴンって。

また脳天に拳骨かよ。

驚いてた顔が気にくわなかったらしい。

「悪いか?」

「いえ、何も。いてて、頭が痛いだけです。ちょ、拳振り上げんのストップ」

「食らえよ」

「ストップ、ストップしてください。驚いただけです。すいません」

「ふん」

ベイル部隊長は残りをラッパ飲み。

「……いって」

後頭部も痛いが脳天も痛い。

さするとじんじんする。

「やりすぎですよ、ひでぇ」

「勢いだ」

「今も好きなんですか?ルガンダ兄さんのこと、いて!いててて!」

肩のあたりにボトルの底で頭突きされて、しかもねじ込まれてる。

目が座ってるんだけど。

「いらんこと聞きました、すいま、せ」

「聞け」

「……はい、いて、いてぇ」

聞いてほしいのかよ。

ボトルの底で肩はえぐられ続けてるのに。

酔っぱらいは理不尽だ。

「飲みすぎじゃないですか?」

「……勢いが、欲しい」

そして、聞けと言う割には酒ばかり飲んで黙ってる。

言いたいのに言えないらしい。

ふらふらしてる。

はね飛ばしたら転びそう。

店であれだけ飲んで、今も強めの酒を飲み干したくせ。

やっと動いたと思ったら俺の肩に頭沈めて、兄さんの名前を呟くだけ。

ルガンダ、俺のルゥって舌っ足らずに。

背中に手を回して撫でたら、お前は違うってボソッと言うくせに俺の上からどかねぇし手も払いのけねぇ。

静かすぎて分からないが、俺の肩で多分泣いてたと思う。

「……ルゥ、会いたい」

小さな低い声が静かな部屋に溶けた。

人ってこんな切なくて苦しい声を出せるんだと感心した。
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