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帰る先は決まってる。
親父達の暮らす屋敷じゃなくてダグの家だ。
昇格してから本邸にダグとアリオンの寝泊まりする部屋が出来て、あまりここに帰らなくなったから。
月に数回くらい。
この家を完全に無くすのは不便。
でも空き家にしておくのも困るということで、いない間はベイル副団長と俺が借りてる。
これが意外とダグの監視に便利。
あいつら二人で家に戻る時もあれば、一人が休みの時もあるんだけど、俺達四人は昼勤、夜勤とバラバラだし上手いこと調整が出来る。
虫除けと浮気防止を兼ねてダグだけ俺達が預かったり、あいつら二人まとめて休みが取れたら気が向くまま宿を借りるし、場合によっては俺達の都合で実家に帰ったりする。
お互い気楽な同居生活。
まだ二、三回で回数は少ないが、四人の休みが合えば酒を飲む。
酔いつぶれたらダグのうちで好きに雑魚寝。
寝台だったり、ソファーだったり。
ベイル副団長のアパートから運んだ長椅子とベッドも置いてるから、寝床の数は足りてる。
酔った勢いの押し倒しもない。
酒の弱いダグはすぐに潰れるし、ベイル副団長はダグを見ると勃たなくなる。
アリオンと俺に人前の趣味はない。
健全な飲み会なのも楽しい理由。
カナン様も俺達四人の内情を理解して悋気も起こさず、好きに過ごせと仰っていた。
10年も続いた執着と激しい悋気はダグの心身を尽くす忠誠心が伝わったことでやっと満足されたらしい。
間に入ったアリオンの説明でやっと分かった。
「アリオン、カナン様はダグを愛してらっしゃると思っていたんたけど違うのか?」
前回の飲み会でそう言って尋ねたんだ。
酔いつぶれたダグを膝に乗せたまま、当然と頷くアリオンが俺とベイル副団長に話をしてくれた。
「愛しておられるでしょうね。ですが、貴族の矜持としてダグを同等に愛することはされません。とても貴族らしい方ですから」
また分からん話に首をひねるとアリオンはすぐに理解をして話を続けた。
「貴族の優先すべきことを守るためですよ。統主として全てに平等であること、国に忠誠を持つことを理想とされています。責務を忘れて恋に溺れることを許せないでしょう」
「……どういうこと?」
「……プライドが高いということです。ダグに頭の上がらなくなったカナン様を想像出来ますか?」
「……無理」
メロメロのカナン様とか無理。
ダグに調教されるのも無し。
「本人もお嫌でしょう。コルトナー家の均衡も崩れますし。本人が自制されるから、ああやって執着と悋気に傾くんです」
「へぇ、すげぇ」
さすがとしか言えない。
そのあと、騎士の忠誠心と恋慕は似ていると続けた。
「どちらも相手のために命を捧げますから。欲しかったものは手に入ったと満足されてるはずです」
「あんたは?」
ダグはカナン様へ向いているってことじゃないか。
お前の気持ちは?
尋ねると余裕な面で耳のプレートをまたちゃりちゃり鳴らしながらつついた。
「私は主人の物なのでただ従うだけです」
奴隷で満足ということか。
マジで三つ巴。
だけどダグを見初めたカナン様の扱いに10年も団長達が苦労したのにアリオンの介入であっさり解決したんだ。
二人の内情はそれが真実なんだろう。
「それでいいんだな」
「ええ、奴隷に落ちた身で充分です。仕えるに足る主人にここまで大事にされてますから」
そう言いながら今も触る奴隷の認識票。
片手は膝を抱き枕に眠るダグの肩に優しく添える。
このプレートがこいつの支えみたいなものに思えた。
ダグの特別だという証。
騎士道って奴は分からない。
小隊長副官、拷問官、医官と勤めるけど、騎士道って奴はさっぱり分からない。
カナン様でさえ感情の均衡を崩して病的な執着に変態的な性癖を開拓してしまったのに。
ダグは10年も医者にかかるような抱かれ方をしたのに忠誠心をカナン様へ、アリオンへ愛情を悩むことなく切り分けて渡したのか。
タフすぎん?
アリオンも大概だが、やっぱりあいつのメンタルはどうなってんだと突っ込みたい。
その日もあいつの感覚は明後日の方向に飛んでいってると再確認し、三人のことは俺達の手に終えないんだと納得した。
複雑な三つ巴に考えを馳せていたけど、家が近づくに連れて徐々によけていた人物が脳裏を圧迫しだす。
少し顔が熱い。
手汗でしっとりしてるし、足も浮き立つ。
緩む顔を引き締めたくて思考に没頭するんだけどニヤニヤしちまう。
だって、こうやって一緒に暮らせるし。
やっぱり嬉しい。
そんなこと考えていたらひとつ気になることを思い出した。
順調なんだけど、ただ唯一の懸念がある。
うちは何も言わないが、向こうのガキどもがうるせぇことだ。
ベイル副団長は宣言した通り、住まいを教えてない。
めげないあいつらは尾行したり聞き込みしたりと熱心だ。
いずれバレると覚悟してる。
それまでに懐柔策を練ろうって段階。
ダグは俺達を困らせる子供の顔をぜひ見てみたいと、いつものように優しげな笑みを浮かぶて口にするが、調教する気満々なのが隠せてなかった。
俺達の邪魔が許せないらしい。
ダグがするならアリオンもだろう。
協力な助っ人を得られた。
**************
毎晩のことながら玄関先で深呼吸。
嬉しいのと恥ずかしいので息苦しい。
一番は期待だけど。
息を整えてからノックをするとベイル副団長が開けてくれた。
「ロニー、おかえり」
まだ玄関を開けてるのにすぐに抱き締めてキスをするから固まってしまう。
「な、中で、お願いします」
「悪い。嬉しくて」
玄関を閉めて持っていた酒を取り上げたら、すぐ横のテーブルに置いてキスの続き。
「ふ、ううっ、んんっ」
「あ、む、……ちゅっ」
ま、毎回、濃厚です。
性急さはなく、柔らかく。
口内の肉を熱い舌でほぐされて、出した舌をカリカリ噛んで舌のザラザラで揉まれる。
ぶっちゃけこの長いやり取りが不思議。
飽きねぇの?
いつまでやるの?
戸惑うのに気持ちよくてうっとりする。
舌を出して俺が追いかけると今度は唇を食んで吸われるんだ。
口の端も舌でなぞられてくすぐったいし、しつこいキスに腹の奥がぞくぞくして手がそっちに行くのに、指を絡めて両手を塞がれて恥ずかしいくらい腰が揺れてベイル副団長に押し付けてしまう。
固い下半身が苦しいし、キスが気持ちいいし、自分が恥ずかしいし。
そうなるといつものごとく。
「う、ひっく、ぐす、」
毎日キスだけで泣かされる。
ぐずぐずの俺になるとキスを止めて目元をペロペロ舐めたがる。
もう、本当に困る。
最近、目元がいつも赤いから団員や部下に聞かれて嫌なんだ。
今日は唇が赤くなったと言われるし。
キスのしすぎだ。
「くっ、……ふぅ、……んっ」
「固いな、そろそろいいか?」
「ううっ、」
刺激に弱くなった状態で、竿をにぎにぎと揉まれるともう本当にだめ。
気持ちいいことに貪欲になるし、期待で恥ずかしいことにも抵抗が薄くなる。
「お、お願い、しますっ」
玄関扉に背中を預けたまま上擦った声で腰垂れを捲った。
「舐めやすいように。逃げない」
「……ん、うう、」
片手でズボンを緩めてると固くてはみ出た先をつつかれてピクピク体が反応する。
足が閉じそうなのを堪えて自分の逃げる腰を泣きながら前に傾ける。
「うあぁ、」
頭を扉に押し付けて上を見ながら喘いだ。
鎧姿、腰垂れを捲ってギンギンの竿だけ出すなんてかなり間抜け。
しかも刺激に飢えて微妙に腰がかくかく揺れる。
それ見られて余計興奮する。
こんなみっともないの嫌なのに、あんたが喜ぶと嬉しくてやっちまう。
今も嬉しそうな含み笑いと生唾飲む音が聞こえて顔が緩む。
興奮してはあはあと荒い息遣いも耳につく。
その気配だけでこっちもギンギン。
よくも俺を変態にしやがって、この猿。
恨むからな。
「な、めてくださいぃ。ベイル、副団長ぉ」
いつまでも眺めてる気配に耐えられなくて懇願した。
片手でしこって見せる。
こういうシチュエーションが堪らんらしい。
敬語と敬称はそのまんまで俺がエロいことをするのが。
普段、強気な俺が泣きながらねだるのがツボだと言ってた。
恥ずかしいのと苦しいので目をつぶっても、夜の静かな部屋にはベイル副団長のささやかな衣擦れや興奮して荒い息が大きく聞こえる。
くちゅくちゅと竿を激しくいじっても微かなその音が消えるわけなくて、兵士として鍛えた耳は色んな雑音を聞き分けることが出来る。
今ベイル副団長が俺の足元に膝まづいてじろじろと眺めてんのも丸分かり。
この猿、変態やろぉと内心で罵りながら、見せつけるつもりで竿のカリをぐにゃぐにゃと捏ねて、とろっと先走りで濡れる鈴口を音が鳴るように撫でた。
「ん、んんっ、ふ、ううっ、は、ぁぁ」
声もわざと詰まらせる。
こんな野太い喘ぎ、自分で聞きたくないし、出したくない。
ぶっちゃけ自慰なんか無言でするわい。
でもその気にさせたいし、気持ちが良いって伝えたい。
だから少しでも伝わるようにいつも食い縛る口を出来るだけ緩めて、呼吸だけでも素直に喘ぐ。
「ベイル副団長ぉ、お願いっ、しますっ」
頼むよぉぉ、早くその気になれぇ、ちくしょぉぉ。
心で呪いながらふぅふぅと口から空気を探してパクパクさせた。
「れぇ、……あ、む、」
「あっ!くっぅぅっ!」
待ち構えてた熱い口内とザラザラの舌の感触にカッと目を見開いて腰からビリビリと震えた。
「んんっ、んーっ!」
歯を食い縛っても声、無理。
喘ぎが出る。
じわじわ飲み込んで焦らす癖、緩急つけながらきゅうきゅうに締まって、んぐんぐと飲み込む口内の肉の動きに先の膨らみを吸い込まれるし。
背中を預けた扉に押し付けすぎてミシってきしむし、前屈みになりそうな俺の腰を引き寄せて前に突き出させる体勢を強制される。
バランス崩して背中がズルズルと滑って床に尻が落ちても離してくれねぇ。
脳ミソ、白い光が、なんかパチンパチンって花火が弾けて、全身が強張るのに力抜けてまともに動けなくなる。
床に寝そべってしつこくねっとりとした口淫に涎垂らして、俺がもう嫌だと根を上げるまでだばだば泣かされ続けた。
親父達の暮らす屋敷じゃなくてダグの家だ。
昇格してから本邸にダグとアリオンの寝泊まりする部屋が出来て、あまりここに帰らなくなったから。
月に数回くらい。
この家を完全に無くすのは不便。
でも空き家にしておくのも困るということで、いない間はベイル副団長と俺が借りてる。
これが意外とダグの監視に便利。
あいつら二人で家に戻る時もあれば、一人が休みの時もあるんだけど、俺達四人は昼勤、夜勤とバラバラだし上手いこと調整が出来る。
虫除けと浮気防止を兼ねてダグだけ俺達が預かったり、あいつら二人まとめて休みが取れたら気が向くまま宿を借りるし、場合によっては俺達の都合で実家に帰ったりする。
お互い気楽な同居生活。
まだ二、三回で回数は少ないが、四人の休みが合えば酒を飲む。
酔いつぶれたらダグのうちで好きに雑魚寝。
寝台だったり、ソファーだったり。
ベイル副団長のアパートから運んだ長椅子とベッドも置いてるから、寝床の数は足りてる。
酔った勢いの押し倒しもない。
酒の弱いダグはすぐに潰れるし、ベイル副団長はダグを見ると勃たなくなる。
アリオンと俺に人前の趣味はない。
健全な飲み会なのも楽しい理由。
カナン様も俺達四人の内情を理解して悋気も起こさず、好きに過ごせと仰っていた。
10年も続いた執着と激しい悋気はダグの心身を尽くす忠誠心が伝わったことでやっと満足されたらしい。
間に入ったアリオンの説明でやっと分かった。
「アリオン、カナン様はダグを愛してらっしゃると思っていたんたけど違うのか?」
前回の飲み会でそう言って尋ねたんだ。
酔いつぶれたダグを膝に乗せたまま、当然と頷くアリオンが俺とベイル副団長に話をしてくれた。
「愛しておられるでしょうね。ですが、貴族の矜持としてダグを同等に愛することはされません。とても貴族らしい方ですから」
また分からん話に首をひねるとアリオンはすぐに理解をして話を続けた。
「貴族の優先すべきことを守るためですよ。統主として全てに平等であること、国に忠誠を持つことを理想とされています。責務を忘れて恋に溺れることを許せないでしょう」
「……どういうこと?」
「……プライドが高いということです。ダグに頭の上がらなくなったカナン様を想像出来ますか?」
「……無理」
メロメロのカナン様とか無理。
ダグに調教されるのも無し。
「本人もお嫌でしょう。コルトナー家の均衡も崩れますし。本人が自制されるから、ああやって執着と悋気に傾くんです」
「へぇ、すげぇ」
さすがとしか言えない。
そのあと、騎士の忠誠心と恋慕は似ていると続けた。
「どちらも相手のために命を捧げますから。欲しかったものは手に入ったと満足されてるはずです」
「あんたは?」
ダグはカナン様へ向いているってことじゃないか。
お前の気持ちは?
尋ねると余裕な面で耳のプレートをまたちゃりちゃり鳴らしながらつついた。
「私は主人の物なのでただ従うだけです」
奴隷で満足ということか。
マジで三つ巴。
だけどダグを見初めたカナン様の扱いに10年も団長達が苦労したのにアリオンの介入であっさり解決したんだ。
二人の内情はそれが真実なんだろう。
「それでいいんだな」
「ええ、奴隷に落ちた身で充分です。仕えるに足る主人にここまで大事にされてますから」
そう言いながら今も触る奴隷の認識票。
片手は膝を抱き枕に眠るダグの肩に優しく添える。
このプレートがこいつの支えみたいなものに思えた。
ダグの特別だという証。
騎士道って奴は分からない。
小隊長副官、拷問官、医官と勤めるけど、騎士道って奴はさっぱり分からない。
カナン様でさえ感情の均衡を崩して病的な執着に変態的な性癖を開拓してしまったのに。
ダグは10年も医者にかかるような抱かれ方をしたのに忠誠心をカナン様へ、アリオンへ愛情を悩むことなく切り分けて渡したのか。
タフすぎん?
アリオンも大概だが、やっぱりあいつのメンタルはどうなってんだと突っ込みたい。
その日もあいつの感覚は明後日の方向に飛んでいってると再確認し、三人のことは俺達の手に終えないんだと納得した。
複雑な三つ巴に考えを馳せていたけど、家が近づくに連れて徐々によけていた人物が脳裏を圧迫しだす。
少し顔が熱い。
手汗でしっとりしてるし、足も浮き立つ。
緩む顔を引き締めたくて思考に没頭するんだけどニヤニヤしちまう。
だって、こうやって一緒に暮らせるし。
やっぱり嬉しい。
そんなこと考えていたらひとつ気になることを思い出した。
順調なんだけど、ただ唯一の懸念がある。
うちは何も言わないが、向こうのガキどもがうるせぇことだ。
ベイル副団長は宣言した通り、住まいを教えてない。
めげないあいつらは尾行したり聞き込みしたりと熱心だ。
いずれバレると覚悟してる。
それまでに懐柔策を練ろうって段階。
ダグは俺達を困らせる子供の顔をぜひ見てみたいと、いつものように優しげな笑みを浮かぶて口にするが、調教する気満々なのが隠せてなかった。
俺達の邪魔が許せないらしい。
ダグがするならアリオンもだろう。
協力な助っ人を得られた。
**************
毎晩のことながら玄関先で深呼吸。
嬉しいのと恥ずかしいので息苦しい。
一番は期待だけど。
息を整えてからノックをするとベイル副団長が開けてくれた。
「ロニー、おかえり」
まだ玄関を開けてるのにすぐに抱き締めてキスをするから固まってしまう。
「な、中で、お願いします」
「悪い。嬉しくて」
玄関を閉めて持っていた酒を取り上げたら、すぐ横のテーブルに置いてキスの続き。
「ふ、ううっ、んんっ」
「あ、む、……ちゅっ」
ま、毎回、濃厚です。
性急さはなく、柔らかく。
口内の肉を熱い舌でほぐされて、出した舌をカリカリ噛んで舌のザラザラで揉まれる。
ぶっちゃけこの長いやり取りが不思議。
飽きねぇの?
いつまでやるの?
戸惑うのに気持ちよくてうっとりする。
舌を出して俺が追いかけると今度は唇を食んで吸われるんだ。
口の端も舌でなぞられてくすぐったいし、しつこいキスに腹の奥がぞくぞくして手がそっちに行くのに、指を絡めて両手を塞がれて恥ずかしいくらい腰が揺れてベイル副団長に押し付けてしまう。
固い下半身が苦しいし、キスが気持ちいいし、自分が恥ずかしいし。
そうなるといつものごとく。
「う、ひっく、ぐす、」
毎日キスだけで泣かされる。
ぐずぐずの俺になるとキスを止めて目元をペロペロ舐めたがる。
もう、本当に困る。
最近、目元がいつも赤いから団員や部下に聞かれて嫌なんだ。
今日は唇が赤くなったと言われるし。
キスのしすぎだ。
「くっ、……ふぅ、……んっ」
「固いな、そろそろいいか?」
「ううっ、」
刺激に弱くなった状態で、竿をにぎにぎと揉まれるともう本当にだめ。
気持ちいいことに貪欲になるし、期待で恥ずかしいことにも抵抗が薄くなる。
「お、お願い、しますっ」
玄関扉に背中を預けたまま上擦った声で腰垂れを捲った。
「舐めやすいように。逃げない」
「……ん、うう、」
片手でズボンを緩めてると固くてはみ出た先をつつかれてピクピク体が反応する。
足が閉じそうなのを堪えて自分の逃げる腰を泣きながら前に傾ける。
「うあぁ、」
頭を扉に押し付けて上を見ながら喘いだ。
鎧姿、腰垂れを捲ってギンギンの竿だけ出すなんてかなり間抜け。
しかも刺激に飢えて微妙に腰がかくかく揺れる。
それ見られて余計興奮する。
こんなみっともないの嫌なのに、あんたが喜ぶと嬉しくてやっちまう。
今も嬉しそうな含み笑いと生唾飲む音が聞こえて顔が緩む。
興奮してはあはあと荒い息遣いも耳につく。
その気配だけでこっちもギンギン。
よくも俺を変態にしやがって、この猿。
恨むからな。
「な、めてくださいぃ。ベイル、副団長ぉ」
いつまでも眺めてる気配に耐えられなくて懇願した。
片手でしこって見せる。
こういうシチュエーションが堪らんらしい。
敬語と敬称はそのまんまで俺がエロいことをするのが。
普段、強気な俺が泣きながらねだるのがツボだと言ってた。
恥ずかしいのと苦しいので目をつぶっても、夜の静かな部屋にはベイル副団長のささやかな衣擦れや興奮して荒い息が大きく聞こえる。
くちゅくちゅと竿を激しくいじっても微かなその音が消えるわけなくて、兵士として鍛えた耳は色んな雑音を聞き分けることが出来る。
今ベイル副団長が俺の足元に膝まづいてじろじろと眺めてんのも丸分かり。
この猿、変態やろぉと内心で罵りながら、見せつけるつもりで竿のカリをぐにゃぐにゃと捏ねて、とろっと先走りで濡れる鈴口を音が鳴るように撫でた。
「ん、んんっ、ふ、ううっ、は、ぁぁ」
声もわざと詰まらせる。
こんな野太い喘ぎ、自分で聞きたくないし、出したくない。
ぶっちゃけ自慰なんか無言でするわい。
でもその気にさせたいし、気持ちが良いって伝えたい。
だから少しでも伝わるようにいつも食い縛る口を出来るだけ緩めて、呼吸だけでも素直に喘ぐ。
「ベイル副団長ぉ、お願いっ、しますっ」
頼むよぉぉ、早くその気になれぇ、ちくしょぉぉ。
心で呪いながらふぅふぅと口から空気を探してパクパクさせた。
「れぇ、……あ、む、」
「あっ!くっぅぅっ!」
待ち構えてた熱い口内とザラザラの舌の感触にカッと目を見開いて腰からビリビリと震えた。
「んんっ、んーっ!」
歯を食い縛っても声、無理。
喘ぎが出る。
じわじわ飲み込んで焦らす癖、緩急つけながらきゅうきゅうに締まって、んぐんぐと飲み込む口内の肉の動きに先の膨らみを吸い込まれるし。
背中を預けた扉に押し付けすぎてミシってきしむし、前屈みになりそうな俺の腰を引き寄せて前に突き出させる体勢を強制される。
バランス崩して背中がズルズルと滑って床に尻が落ちても離してくれねぇ。
脳ミソ、白い光が、なんかパチンパチンって花火が弾けて、全身が強張るのに力抜けてまともに動けなくなる。
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