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泣いてたからよく見えないし目をつぶって叫んでた。
「だめぇ!王子を殺さないでー!王妃様ぁ!うわぁぁん!怖いい!いやだぁ!怖いよぉ!」
「ああっ!離しなさい!」
王妃と私の叫び声。
「ラインまで来るな。邪魔になる」
それなのにリカルド王子ののんびりした声。
「うわぁぁん!怖いよぉ!やだよお!リカルド王子!逃げてよぉ!」
「よく見ろ。もう拿捕してるから大丈夫だ」
「うえっ、ひぃ、」
「毒で弱ってるからって女性に遅れをとるほどじゃない」
自慢げ。
声が笑ってる。
でも見えないぃ。
分かんないぃ。
ダバダバ泣いたまま頑張って二人を見たら、ベッドにうつ伏せに捩じ伏せられた王妃と腕を捻って肩を押さえつけるリカルド王子。
ついでに回りを見たら、ガチャガチャ、ドタドタと使用人用の隠し通路や扉から沢山人が雪崩れ込んでる。
執事長とメイド長、陛下の近衛兵。
年配の貴族。
貴族年鑑で見たことある。
サーペント公爵とドルトムント公爵。
それと一緒に陛下。
怖い!
三人とも目をつり上げて毛が逆立ってる!
顔が真っ赤!
抜いてないけど剣の柄を握ってる!
今にも抜きそう!
まさかここで切るの?!
目の前でやめて!
怖くてもっと泣いた。
王妃はこの大嘘つきって罵ってるし、リカルド王子は本当に人払いするわけないでしょって笑ってる。
取り上げたナイフを片手ににこやか過ぎる。
「観客がいた方が盛り上がりますからね。ご招待しておきました。私とあなたの朗読劇」
「本当に!悪知恵ばかりのろくでなし!きゃっ!」
「申し開きはそちらのお三方になさい」
寝台から放り投げて陛下の前に王妃が倒れた。
「リカルドだけではなく、15年前愛するアーデリアを毒殺したと誠か。王妃よ、申せ」
「わが娘へのご無体。証拠は揃いました。しかと罰は受けていただきます」
「私の娘アーデリアへの毒殺も改めて取り調べさせていただきます。孫であるリカルド王子への暗殺に関しても特に念入りに。話す気がないのならお身体に聞く方がよろしいかな?王家には優れた拷問官がおられますから。足らなければ我が家の拷問官もお貸ししましょう」
三人の声がこわっ!
「奥様、お気を確かに」
「ふええっ!メイド長!もうやだ!怖いよぉ!」
メイド長が震えて号泣する私を支えてくれた。
「前王妃の暗殺なんて婚約破棄騒動より非人道的でひどい醜聞ですからね。国を荒らしたくはないから、せっかく私一人の責で父上と弟、マリアナ嬢を無傷で解放したのに。いつまでもしつこく私に付きまとうから」
「……あんたも、あんな女も、大っ嫌いよ!醜く死んでからも陛下のお心を離さず。私と子を成したのに!私と息子を愛さない夫なんて!ああっ!」
「確かにアーデリアほどの愛情はない。だが第二の妻として現王妃として感謝と情があった。第二王子の幼い息子も大切にしてきた。そなたの醜い嫉妬がその眼を濁らせ、事を招いたのだ」
泣き伏す王妃に陛下の冷たい声が降り注いだ。
「ライン、そんなに泣くとまた目が腫れるぞ?もう怖くないぞ?全て終わったから」
「だ!だって!うええん!」
メイド長にしがみついたままわんわん泣いてる。
罵倒を続ける王妃が近衛に引きずられてるのが見なくても聞こえてきて怖い。
おいでとリカルド王子に呼ばれたけど、メイド長の肩に顔を埋めてイヤイヤと頭を振った。
「私のところに来ないなぁ」
「そうでございましょうねぇ。まだ奥様と愛を育んでおられませんでしょう?」
「親しくなったつもりなんだけど」
「教師と生徒の距離でございます。それか雇い主とメイドの」
「うーん、そう言えばそうだね」
なんで二人ともそんなに呑気におしゃべりできるの?!
「だめぇ!王子を殺さないでー!王妃様ぁ!うわぁぁん!怖いい!いやだぁ!怖いよぉ!」
「ああっ!離しなさい!」
王妃と私の叫び声。
「ラインまで来るな。邪魔になる」
それなのにリカルド王子ののんびりした声。
「うわぁぁん!怖いよぉ!やだよお!リカルド王子!逃げてよぉ!」
「よく見ろ。もう拿捕してるから大丈夫だ」
「うえっ、ひぃ、」
「毒で弱ってるからって女性に遅れをとるほどじゃない」
自慢げ。
声が笑ってる。
でも見えないぃ。
分かんないぃ。
ダバダバ泣いたまま頑張って二人を見たら、ベッドにうつ伏せに捩じ伏せられた王妃と腕を捻って肩を押さえつけるリカルド王子。
ついでに回りを見たら、ガチャガチャ、ドタドタと使用人用の隠し通路や扉から沢山人が雪崩れ込んでる。
執事長とメイド長、陛下の近衛兵。
年配の貴族。
貴族年鑑で見たことある。
サーペント公爵とドルトムント公爵。
それと一緒に陛下。
怖い!
三人とも目をつり上げて毛が逆立ってる!
顔が真っ赤!
抜いてないけど剣の柄を握ってる!
今にも抜きそう!
まさかここで切るの?!
目の前でやめて!
怖くてもっと泣いた。
王妃はこの大嘘つきって罵ってるし、リカルド王子は本当に人払いするわけないでしょって笑ってる。
取り上げたナイフを片手ににこやか過ぎる。
「観客がいた方が盛り上がりますからね。ご招待しておきました。私とあなたの朗読劇」
「本当に!悪知恵ばかりのろくでなし!きゃっ!」
「申し開きはそちらのお三方になさい」
寝台から放り投げて陛下の前に王妃が倒れた。
「リカルドだけではなく、15年前愛するアーデリアを毒殺したと誠か。王妃よ、申せ」
「わが娘へのご無体。証拠は揃いました。しかと罰は受けていただきます」
「私の娘アーデリアへの毒殺も改めて取り調べさせていただきます。孫であるリカルド王子への暗殺に関しても特に念入りに。話す気がないのならお身体に聞く方がよろしいかな?王家には優れた拷問官がおられますから。足らなければ我が家の拷問官もお貸ししましょう」
三人の声がこわっ!
「奥様、お気を確かに」
「ふええっ!メイド長!もうやだ!怖いよぉ!」
メイド長が震えて号泣する私を支えてくれた。
「前王妃の暗殺なんて婚約破棄騒動より非人道的でひどい醜聞ですからね。国を荒らしたくはないから、せっかく私一人の責で父上と弟、マリアナ嬢を無傷で解放したのに。いつまでもしつこく私に付きまとうから」
「……あんたも、あんな女も、大っ嫌いよ!醜く死んでからも陛下のお心を離さず。私と子を成したのに!私と息子を愛さない夫なんて!ああっ!」
「確かにアーデリアほどの愛情はない。だが第二の妻として現王妃として感謝と情があった。第二王子の幼い息子も大切にしてきた。そなたの醜い嫉妬がその眼を濁らせ、事を招いたのだ」
泣き伏す王妃に陛下の冷たい声が降り注いだ。
「ライン、そんなに泣くとまた目が腫れるぞ?もう怖くないぞ?全て終わったから」
「だ!だって!うええん!」
メイド長にしがみついたままわんわん泣いてる。
罵倒を続ける王妃が近衛に引きずられてるのが見なくても聞こえてきて怖い。
おいでとリカルド王子に呼ばれたけど、メイド長の肩に顔を埋めてイヤイヤと頭を振った。
「私のところに来ないなぁ」
「そうでございましょうねぇ。まだ奥様と愛を育んでおられませんでしょう?」
「親しくなったつもりなんだけど」
「教師と生徒の距離でございます。それか雇い主とメイドの」
「うーん、そう言えばそうだね」
なんで二人ともそんなに呑気におしゃべりできるの?!
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