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58※ルーラ
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咄嗟に顔を隠せなくて素っぴんと泣き腫らした目元を見咎められた。
それだけならましなのに近衛隊長に知らせてわざわざ呼んできた。
気が利かない。
こいつらは覚えた。
下っぱの若い近衛兵達。
話をややこしくして、絶対許さないから。
何があったと聞き出そうとする近衛隊長もうるさい。
言いたくない、聞くなと言ってるのに粘らないでよ。
「私だって泣く時もありますっ!無理に聞こうとしないでください!」
「だが、君が泣くなんてよほどの事だろう」
心配だし、力になりたいと。
お気持ちだけでよろしいです。
「相談するならリカルド王子か奥様にいたします!今はこうやって騒がれて部屋に戻れず困ってます!そこを通してくださいまし!」
それとも泣いた私を見せ物にしたいのかと叱るとやっと自分達が心配と言いながら辱しめをしてると気づいた。
「す、すまん」
「どいて!通して!」
近衛隊長を含めた数人の近衛兵を蹴散らした。
本当に邪魔!
あのにぶちんども!
戻った部屋でひっそり。
ヒリヒリと痛む目元を冷やして同室の同僚がメイド長に詳細を伝えてくれた。
ルルドラ王子の悪態を話すと眉をひそめて不愉快そうだった。
おかげで気持ちが慰められた。
ノックが鳴ったので扉に返事を返した。
頼んでた目薬を届けてくれたのかしら。
「入りますよ」
「え?執事長?ええ?はい、どうぞ。開いてます」
同僚かメイド長が来ると思ったのにまさかの執事長。
何で、と思ったけどちょうどリカルド王子様達は夕食のお時間。
給仕で忙しいのね、と納得した。
「私では意外でしたか?」
「いえ、皆さんのお忙しい時間でしたね」
執事長はリカルド王子の政務のサポートがお仕事だから。
以前のお屋敷で執事長の立場だったけど、この王宮ではリカルド王子の従者ライオネル様で通っている。
私達は変わらず執事長と呼んでるけど。
「目薬と食事を届けに来ました」
「ありがとうございます」
「診察しますよ。報告がありますから」
やっぱりそうよね。
執事長も多才な人で医者の真似事が出来る。
目を診てもらいながら先程の顛末の報告。
「ううっ、沁みるっ」
目にさしてもらった目薬が沁みて痛い。
だめ、結構痛い。
「そんなに沁みますか?よろしくないのでしたら改良をお願いします」
「は、はい」
薬は私の担当。
作るのは私。
管理は執事長。
私達だけでなく奥様とリカルド王子が使うものだからご負担のないようにしなきゃ。
「目の炎症に効くだけですごいんですけどね」
良い腕をしてると誉めてくださった。
「明日、休んで構いませんよ」
そう言われても。
朝のラインのご機嫌取りがある。
謹慎も早々に切り上げて呼び出されたのよね。
「たまにはご本人達に任せましょう。夫婦喧嘩とはそういうものですから。私には少々回りが過保護すぎるように思いますし」
ディアナにはそう伝えますと付け足す。
「分かりました。メイド長によろしくお伝えください」
たまに執事長はメイド長のことを呼び捨てにするのよね。
長い付き合いでお互い役職が付く前から一緒に勤めてるってのは知ってるけど。
「あの、執事長は、ご結婚」
されてますか、と尻すぼみに小さな声で尋ねた。
「……珍しいですね」
少し驚いてるだけで嫌そうじゃない。
助けられて5年たつけど執事長の経歴は聞いたことなかった。
それだけならましなのに近衛隊長に知らせてわざわざ呼んできた。
気が利かない。
こいつらは覚えた。
下っぱの若い近衛兵達。
話をややこしくして、絶対許さないから。
何があったと聞き出そうとする近衛隊長もうるさい。
言いたくない、聞くなと言ってるのに粘らないでよ。
「私だって泣く時もありますっ!無理に聞こうとしないでください!」
「だが、君が泣くなんてよほどの事だろう」
心配だし、力になりたいと。
お気持ちだけでよろしいです。
「相談するならリカルド王子か奥様にいたします!今はこうやって騒がれて部屋に戻れず困ってます!そこを通してくださいまし!」
それとも泣いた私を見せ物にしたいのかと叱るとやっと自分達が心配と言いながら辱しめをしてると気づいた。
「す、すまん」
「どいて!通して!」
近衛隊長を含めた数人の近衛兵を蹴散らした。
本当に邪魔!
あのにぶちんども!
戻った部屋でひっそり。
ヒリヒリと痛む目元を冷やして同室の同僚がメイド長に詳細を伝えてくれた。
ルルドラ王子の悪態を話すと眉をひそめて不愉快そうだった。
おかげで気持ちが慰められた。
ノックが鳴ったので扉に返事を返した。
頼んでた目薬を届けてくれたのかしら。
「入りますよ」
「え?執事長?ええ?はい、どうぞ。開いてます」
同僚かメイド長が来ると思ったのにまさかの執事長。
何で、と思ったけどちょうどリカルド王子様達は夕食のお時間。
給仕で忙しいのね、と納得した。
「私では意外でしたか?」
「いえ、皆さんのお忙しい時間でしたね」
執事長はリカルド王子の政務のサポートがお仕事だから。
以前のお屋敷で執事長の立場だったけど、この王宮ではリカルド王子の従者ライオネル様で通っている。
私達は変わらず執事長と呼んでるけど。
「目薬と食事を届けに来ました」
「ありがとうございます」
「診察しますよ。報告がありますから」
やっぱりそうよね。
執事長も多才な人で医者の真似事が出来る。
目を診てもらいながら先程の顛末の報告。
「ううっ、沁みるっ」
目にさしてもらった目薬が沁みて痛い。
だめ、結構痛い。
「そんなに沁みますか?よろしくないのでしたら改良をお願いします」
「は、はい」
薬は私の担当。
作るのは私。
管理は執事長。
私達だけでなく奥様とリカルド王子が使うものだからご負担のないようにしなきゃ。
「目の炎症に効くだけですごいんですけどね」
良い腕をしてると誉めてくださった。
「明日、休んで構いませんよ」
そう言われても。
朝のラインのご機嫌取りがある。
謹慎も早々に切り上げて呼び出されたのよね。
「たまにはご本人達に任せましょう。夫婦喧嘩とはそういうものですから。私には少々回りが過保護すぎるように思いますし」
ディアナにはそう伝えますと付け足す。
「分かりました。メイド長によろしくお伝えください」
たまに執事長はメイド長のことを呼び捨てにするのよね。
長い付き合いでお互い役職が付く前から一緒に勤めてるってのは知ってるけど。
「あの、執事長は、ご結婚」
されてますか、と尻すぼみに小さな声で尋ねた。
「……珍しいですね」
少し驚いてるだけで嫌そうじゃない。
助けられて5年たつけど執事長の経歴は聞いたことなかった。
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