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番外編※リカルド
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「くぅっ、ふぁ、」
だめだ。
欠伸が止まらん。
昨日の件でルーラは本調子でないとライオネルが報告してたので今日は1日休みをやった。
ライオネルにも。
二人がいないからディアナに仕事を手伝わせようかと思ったが、ラインの側に置いておきたい。
いつものメンバーがいないおかげで仕事が回らん。
休憩のつもりでプライベートに戻った。
ラインは朝から慰労訪問でいないからつまらん。
癒しが足りない。
仕方なくティールームのソファーにくつろいだ。
淹れたてのお茶に安らぐかと思ったがそうでもなく。
ラインが初めて淹れたお茶がとてつもなく渋くて苦かったのを思い出した。
とんでもないものを飲ませたなと呆れた。
毒ではないから構わないが。
毎日、少しずつ上達してまともに淹れた時はホッとした。
不味い、とはっきり言うのは気が引けて「飲めなくはない」と長いことごまかしていたんだ。
今飲んでるお茶は最近ラインが気に入って飲んでる産地のものだ。
あっさりしてて、強すぎない香りがちょうどいい。
何をしても細々とラインのことを思い出して、側にいないことが気に触ってムッと不機嫌になってしまった。
昨日もラインの夜を過ごすはずだったのに。
やっとあの結婚式から少しずつ、本当に少しずつ夜の触れ合いが増えてきたのに。
閨教育は受けたと聞いていたがまともな教育じゃなかった。
娼婦の手順を教えて、しかもあの底意地の悪い兄姉達が夫婦の閨とは痛くて怖くて恐ろしいものだと植え付けていた。
腹立つことに母親も一緒になって。
兄姉は面白半分だろう。
だが母親までなぜそんなことをしたのか訳がわからん。
いや、思考と理由は分かる。
共感ができないというだけだ。
以前、ライラック家の処罰のために訪問した際。
あの母親は子供達に軽蔑を混ぜた視線を向けていた。
まともな親ならそうだろうと思って気にしなかったが彼らを叱責の途中、母親は自分の夫と子供達を嘲笑った。
夜遊びを繰り返していたことを子供達に「だから言ったじゃないか」と。
恥さらしと罵って。
父親の統主に対しても厳しく問い詰めて、金が浮くからと子供達を見捨てた父親と責めていた。
母親の豹変に思うところがあったが、再三の注意を無視してたことへの怒りならそれも納得いく。
彼らが母親の叱責に反省するのかと思ったら子供達は誰のせいだと言い返し、夫は子供達の教育の責任はお前だと責め立てた。
子供達の罵りに今まで家族の中で軽視されてた恨みつらみを叫んで、生まなきゃよかった、結婚しなければよかったと罵り返した。
子供は親のせいだと言い返し、夫の伯爵は私の前だと諌めるが同じように結婚しなければよかったとこぼす。
何もない、腹が丈夫なだけの女。
こんなに子供を産むからだと。
産みすぎだと子供らまで父親と一緒になって蔑んだ。
女ひとりの腹で子供が実るわけあるか。
父親を諌めろ。
産みすぎだと言うなら産まれた自分達はどうなのか。
ラインの兄姉は成人し私と年の変わらない者達。
小さい子供の浅知恵ならまだしも成人した人間が自分で選んだ行いさえ親のせいと言うのか。
彼らの分別のなさと思慮のなさを目の当たりにして、よくラインがお人好しに育ったなと感心した。
家族の関係を見れば母親が嘲笑ってのは心の底からの喜びだと理解した。
そしてその時に気になることを言っていた。
“ラインだけは違う。あの子には貞節を教えた”と。
何のことか分からなかったが、あの日は処分を了承させるためだけに行ったので、興奮する奥方は部屋から出て行かせた。
その時は殺伐とした家族関係と思うだけで深くは考えなかった。
思い返すようになったのは最近。
夫婦になりたいと覚悟を決めたラインと話し合う度におかしな知識と恐怖を見せた。
おかげであの言葉とおかしな家族関係が繋がった。
あの家族には底辺が必要だった。
受け皿は母親。
その下にライン。
何かしら誰かのせいにしないと気がすまない気質を満足させるために。
ラインに対して針と閨のみという極端な教育は“無能”を望んだからと今ならわかる。
あの家族はラインが家族の中で、下の下でなくてはならなかったんだ。
兄姉にとって末っ子のラインは憂さ晴らしの相手。
母親にとっても同じ。
針をするための働く手足。
母親は兄姉のように出歩くのを止めたかったのではなく、家から抜け出して外の世界を知った兄姉と同じように蔑むのが許せなかっただけだ。
貞節を教えたなど。
適当なことを。
母親の荒れた姿を見た時に気づくべきだった。
いや、勉強を教えた時に。
何も知らない異常さに。
出会った時の痩せてた頃。
いつでもいい。
少しでも早く。
もっとちゃんと話を聞くべきだったんだと気持ちが沈む。
なんにも知らずにただ待てばいいと言うものではなかった。
私はラインのために待っていたとは言えない。
自分のために待っていた。
バカだと罵りたくなる。
どうすれば、なんと声をかけたらと思考がさ迷う。
今はどうしようもないと分かっているのにいつまでも同じ悩みがを頭の中を巡り、軽い頭痛を感じてため息をつく。
「……ふぅ、私の奥方は拗れすぎてる」
でも手間だからと見捨てるような軽い愛情ではない。
それでもいいから側にいたい。
側にいるだけでいいと思うが抱き締めてキスをしたい。
もっと。
愛したい。
考えても先のわからなさで頭が痛い。
こうも堂々巡りに考え込むのは寝不足のせいだなと判断して目をつぶった。
だめだ。
欠伸が止まらん。
昨日の件でルーラは本調子でないとライオネルが報告してたので今日は1日休みをやった。
ライオネルにも。
二人がいないからディアナに仕事を手伝わせようかと思ったが、ラインの側に置いておきたい。
いつものメンバーがいないおかげで仕事が回らん。
休憩のつもりでプライベートに戻った。
ラインは朝から慰労訪問でいないからつまらん。
癒しが足りない。
仕方なくティールームのソファーにくつろいだ。
淹れたてのお茶に安らぐかと思ったがそうでもなく。
ラインが初めて淹れたお茶がとてつもなく渋くて苦かったのを思い出した。
とんでもないものを飲ませたなと呆れた。
毒ではないから構わないが。
毎日、少しずつ上達してまともに淹れた時はホッとした。
不味い、とはっきり言うのは気が引けて「飲めなくはない」と長いことごまかしていたんだ。
今飲んでるお茶は最近ラインが気に入って飲んでる産地のものだ。
あっさりしてて、強すぎない香りがちょうどいい。
何をしても細々とラインのことを思い出して、側にいないことが気に触ってムッと不機嫌になってしまった。
昨日もラインの夜を過ごすはずだったのに。
やっとあの結婚式から少しずつ、本当に少しずつ夜の触れ合いが増えてきたのに。
閨教育は受けたと聞いていたがまともな教育じゃなかった。
娼婦の手順を教えて、しかもあの底意地の悪い兄姉達が夫婦の閨とは痛くて怖くて恐ろしいものだと植え付けていた。
腹立つことに母親も一緒になって。
兄姉は面白半分だろう。
だが母親までなぜそんなことをしたのか訳がわからん。
いや、思考と理由は分かる。
共感ができないというだけだ。
以前、ライラック家の処罰のために訪問した際。
あの母親は子供達に軽蔑を混ぜた視線を向けていた。
まともな親ならそうだろうと思って気にしなかったが彼らを叱責の途中、母親は自分の夫と子供達を嘲笑った。
夜遊びを繰り返していたことを子供達に「だから言ったじゃないか」と。
恥さらしと罵って。
父親の統主に対しても厳しく問い詰めて、金が浮くからと子供達を見捨てた父親と責めていた。
母親の豹変に思うところがあったが、再三の注意を無視してたことへの怒りならそれも納得いく。
彼らが母親の叱責に反省するのかと思ったら子供達は誰のせいだと言い返し、夫は子供達の教育の責任はお前だと責め立てた。
子供達の罵りに今まで家族の中で軽視されてた恨みつらみを叫んで、生まなきゃよかった、結婚しなければよかったと罵り返した。
子供は親のせいだと言い返し、夫の伯爵は私の前だと諌めるが同じように結婚しなければよかったとこぼす。
何もない、腹が丈夫なだけの女。
こんなに子供を産むからだと。
産みすぎだと子供らまで父親と一緒になって蔑んだ。
女ひとりの腹で子供が実るわけあるか。
父親を諌めろ。
産みすぎだと言うなら産まれた自分達はどうなのか。
ラインの兄姉は成人し私と年の変わらない者達。
小さい子供の浅知恵ならまだしも成人した人間が自分で選んだ行いさえ親のせいと言うのか。
彼らの分別のなさと思慮のなさを目の当たりにして、よくラインがお人好しに育ったなと感心した。
家族の関係を見れば母親が嘲笑ってのは心の底からの喜びだと理解した。
そしてその時に気になることを言っていた。
“ラインだけは違う。あの子には貞節を教えた”と。
何のことか分からなかったが、あの日は処分を了承させるためだけに行ったので、興奮する奥方は部屋から出て行かせた。
その時は殺伐とした家族関係と思うだけで深くは考えなかった。
思い返すようになったのは最近。
夫婦になりたいと覚悟を決めたラインと話し合う度におかしな知識と恐怖を見せた。
おかげであの言葉とおかしな家族関係が繋がった。
あの家族には底辺が必要だった。
受け皿は母親。
その下にライン。
何かしら誰かのせいにしないと気がすまない気質を満足させるために。
ラインに対して針と閨のみという極端な教育は“無能”を望んだからと今ならわかる。
あの家族はラインが家族の中で、下の下でなくてはならなかったんだ。
兄姉にとって末っ子のラインは憂さ晴らしの相手。
母親にとっても同じ。
針をするための働く手足。
母親は兄姉のように出歩くのを止めたかったのではなく、家から抜け出して外の世界を知った兄姉と同じように蔑むのが許せなかっただけだ。
貞節を教えたなど。
適当なことを。
母親の荒れた姿を見た時に気づくべきだった。
いや、勉強を教えた時に。
何も知らない異常さに。
出会った時の痩せてた頃。
いつでもいい。
少しでも早く。
もっとちゃんと話を聞くべきだったんだと気持ちが沈む。
なんにも知らずにただ待てばいいと言うものではなかった。
私はラインのために待っていたとは言えない。
自分のために待っていた。
バカだと罵りたくなる。
どうすれば、なんと声をかけたらと思考がさ迷う。
今はどうしようもないと分かっているのにいつまでも同じ悩みがを頭の中を巡り、軽い頭痛を感じてため息をつく。
「……ふぅ、私の奥方は拗れすぎてる」
でも手間だからと見捨てるような軽い愛情ではない。
それでもいいから側にいたい。
側にいるだけでいいと思うが抱き締めてキスをしたい。
もっと。
愛したい。
考えても先のわからなさで頭が痛い。
こうも堂々巡りに考え込むのは寝不足のせいだなと判断して目をつぶった。
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