伯爵令嬢、溺愛されるまで

うめまつ

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18、夢

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「あなたがいると不要な会話が増えるわ。」


お客様の帰宅後、お部屋でアクセサリーを外しほっとホッと一息ついていたらお姉様が来られました。

お姉様の固く結んだ口元から言葉が出ます。

‘’どうして分からないの‘’

‘’なぜ出来ないの‘’

どのことなのか理解できず頭がくらくらします。
謝り教えを乞うと、どうしてこんな子なのかしら、と呟いて部屋を出ていかれました。

いつも思い付くままコロコロ転がるような思考を持つ私ですが、今は何も分からずメイドが来るまでぼうっと呆けて過ごしました。


お姉様はよほど頭に来たようで晩餐時にお母様にも、今日の不出来を訴えていました。

年相応のマナーも出来ていないと。

お母様は最初だからまだ子供だからとお姉様を宥めますが、なかなか怒りが止まず、

「リリィはこういう子だからしょうがないでしょう。」

「お母様がちゃんと教育しないからいけないのよ。」

「まあっ、お母様はあなたたちを分け隔てなく育てましたよ。」


お母様とお姉様の会話をただぼうっと聞いて、謝ればいいのか何をすれば良いのか分かりませんでした。

ただ喉も胸も苦しいことだけは分かりました。

食事を終え、部屋に戻っても何がいけなかったかのか分からないまま寝台の中で天井をじっと眺めて、眠くなるのを待ちました。

朝になればきっと喉の苦しみが和らぐだろう、と。

小さい頃転んで膝を擦りむいた時に時間が経てば気にならなくなったから、きっと明日には痛みは消えるはずです。

 朝、いつもより早く目が覚めましたが、もう少し夢の中にいたくて、同じ夢を願いつつもう一度うつらうつらと眠りました。

夢の中でタットの白いお髭がゆらゆら揺れて、沢山の刺繍糸が虹を作り、私はロットバルト夫人をパートナーに孤児院の女の子たちとダンスをするのです。
 
男の子たちは二足歩行の馬に追いかけられシスターたちは空から楽しそうに笑ってます。

なぜ二足歩行の馬なのかしら。

メイドに起こされ、思わず二足歩行の馬の夢を見たと言ったら、愉快ですねと楽しそうに言われました。
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