48 / 98
48、演奏会
しおりを挟む
演奏会が始まり、男性は正装の方がおられましたが、時には奇をてらった異国の衣装や光輝く派手な衣装を着ている方々がいらっしゃいました。
難しい曲ばかりではなく、気持ちが陽気になるような明るい曲や新しい曲などとても多彩でした。
素敵な男性ばかりで会場は失神されるご令嬢があまりに多くてキース様とバン様が運んでいらっしゃるのを遠目から見つけました。
お二人とも働き者です。
「私も失神してみたいわ。」
「なぜ?」
「あんな風に儚げに倒れてみたいと思いましたの。私は元気なんですもの。」
「クスクス、なるほど。」
恋愛小説で淑女はよく貧血を起こします。
実際問題、それだと危なくて馬に乗れません。
サラとディーナはコルセットの絞めすぎと言ってました。
夢がありません。
それと、一人行動に慣れた私がエスコートを忘れるミスを起こしたことが恥ずかしかったです。
第四王子が、僕を忘れてるよと微笑まれて私の手に優しく触れてエスコートされるので、顔が熱くなりました。
恐れ多いことに私は会場のロイヤルボックス席に招待されていたのです。
他の王子様たちもそれぞれ女性を伴って、第一王子のエスコートに他国の皇女様、第二王子には我が国の公爵令嬢、第三王子はクリス様を。
この中でもっとも歳が若く身分の低い私を皆様は小さい子供を構うように気を遣っておられました。
私がクリス様だけ愛称で呼び掛けますので、恐れ多いことに第四王子もお名前を呼ぶことを私に許されます。
ロルフ様のご家族とご令嬢が私を見てクスクス笑ってらっしゃるし、皆様の前で、緊張してなかなか呼べずにいたら、嫌だったかな?と心配されました。
緊張しているからと伝えると、また優しげな眼差しで見つめるので、なんだかすごくくすぐったくて扇で顔を隠しました。
隠れないでと囁かれても恥ずかしくて、出来ません。
見逃してほしいです。
虐めないで下さいとお願いするだけで精一杯で、そんな私を皆様はクスクス笑い、自分達も名前で呼ぶようにとご命令されました。
そうしている間も、飲み物やら何やら細々と気遣って下さって、私は扇の隙間から少し覗いてはい、いいえと小さく答えるばかりで、気の利いた受け答えが出来ないのにロルフ様は私の側でせっせとお世話をされるのです。
演奏会では休憩が挟まれて、気分転換の為に時折ホールで過ごします。
途中、隣国の第二王子に絡まれるハプニングがございました。
また私が気に入らないと仰るのだと思ったら、今回は少し違って、なぜ呼んだのに来ないのだとご立腹でした。
どうやら今日のエスコートのご指名を第二王子が打診していたそうですが、第二王子とお会いする前からロルフ様とのエスコートが決まっていたので私に話が来ることもなく立ち消えになったとロルフ様が説明されました。
第二王子の隣には退場された公爵令嬢がいらっしゃって、お二人とも美しく黄金色の髪がとても輝いていました。
輝くようなお二人に私なんかでは恐れ多いと思いましたし、ロルフ様がお二人がお似合いだと誉めておられました。
ロルフ様が第二王子に何かを囁かれ、男同士何かお話しされたあと、不機嫌でしたが、すんなりとその場を離れました。
何のお話をしたのか尋ねると、第四王子は大したことじゃないと微笑まれました。
嫌っていたのに、急にエスコートに誘うなど不思議で、ロルフ様が首をかしげて考えています。
あの時の歩みよりは失敗でしたし、私もどうしてでしょうかねぇ、と答えました。
難しい曲ばかりではなく、気持ちが陽気になるような明るい曲や新しい曲などとても多彩でした。
素敵な男性ばかりで会場は失神されるご令嬢があまりに多くてキース様とバン様が運んでいらっしゃるのを遠目から見つけました。
お二人とも働き者です。
「私も失神してみたいわ。」
「なぜ?」
「あんな風に儚げに倒れてみたいと思いましたの。私は元気なんですもの。」
「クスクス、なるほど。」
恋愛小説で淑女はよく貧血を起こします。
実際問題、それだと危なくて馬に乗れません。
サラとディーナはコルセットの絞めすぎと言ってました。
夢がありません。
それと、一人行動に慣れた私がエスコートを忘れるミスを起こしたことが恥ずかしかったです。
第四王子が、僕を忘れてるよと微笑まれて私の手に優しく触れてエスコートされるので、顔が熱くなりました。
恐れ多いことに私は会場のロイヤルボックス席に招待されていたのです。
他の王子様たちもそれぞれ女性を伴って、第一王子のエスコートに他国の皇女様、第二王子には我が国の公爵令嬢、第三王子はクリス様を。
この中でもっとも歳が若く身分の低い私を皆様は小さい子供を構うように気を遣っておられました。
私がクリス様だけ愛称で呼び掛けますので、恐れ多いことに第四王子もお名前を呼ぶことを私に許されます。
ロルフ様のご家族とご令嬢が私を見てクスクス笑ってらっしゃるし、皆様の前で、緊張してなかなか呼べずにいたら、嫌だったかな?と心配されました。
緊張しているからと伝えると、また優しげな眼差しで見つめるので、なんだかすごくくすぐったくて扇で顔を隠しました。
隠れないでと囁かれても恥ずかしくて、出来ません。
見逃してほしいです。
虐めないで下さいとお願いするだけで精一杯で、そんな私を皆様はクスクス笑い、自分達も名前で呼ぶようにとご命令されました。
そうしている間も、飲み物やら何やら細々と気遣って下さって、私は扇の隙間から少し覗いてはい、いいえと小さく答えるばかりで、気の利いた受け答えが出来ないのにロルフ様は私の側でせっせとお世話をされるのです。
演奏会では休憩が挟まれて、気分転換の為に時折ホールで過ごします。
途中、隣国の第二王子に絡まれるハプニングがございました。
また私が気に入らないと仰るのだと思ったら、今回は少し違って、なぜ呼んだのに来ないのだとご立腹でした。
どうやら今日のエスコートのご指名を第二王子が打診していたそうですが、第二王子とお会いする前からロルフ様とのエスコートが決まっていたので私に話が来ることもなく立ち消えになったとロルフ様が説明されました。
第二王子の隣には退場された公爵令嬢がいらっしゃって、お二人とも美しく黄金色の髪がとても輝いていました。
輝くようなお二人に私なんかでは恐れ多いと思いましたし、ロルフ様がお二人がお似合いだと誉めておられました。
ロルフ様が第二王子に何かを囁かれ、男同士何かお話しされたあと、不機嫌でしたが、すんなりとその場を離れました。
何のお話をしたのか尋ねると、第四王子は大したことじゃないと微笑まれました。
嫌っていたのに、急にエスコートに誘うなど不思議で、ロルフ様が首をかしげて考えています。
あの時の歩みよりは失敗でしたし、私もどうしてでしょうかねぇ、と答えました。
6
あなたにおすすめの小説
【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
絶望?いえいえ、余裕です! 10年にも及ぶ婚約を解消されても化物令嬢はモフモフに夢中ですので
ハートリオ
恋愛
伯爵令嬢ステラは6才の時に隣国の公爵令息ディングに見初められて婚約し、10才から婚約者ディングの公爵邸の別邸で暮らしていた。
しかし、ステラを呼び寄せてすぐにディングは婚約を後悔し、ステラを放置する事となる。
異様な姿で異臭を放つ『化物令嬢』となったステラを嫌った為だ。
異国の公爵邸の別邸で一人放置される事となった10才の少女ステラだが。
公爵邸別邸は森の中にあり、その森には白いモフモフがいたので。
『ツン』だけど優しい白クマさんがいたので耐えられた。
更にある事件をきっかけに自分を取り戻した後は、ディングの執事カロンと共に公爵家の仕事をこなすなどして暮らして来た。
だがステラが16才、王立高等学校卒業一ヶ月前にとうとう婚約解消され、ステラは公爵邸を出て行く。
ステラを厄介払い出来たはずの公爵令息ディングはなぜかモヤモヤする。
モヤモヤの理由が分からないまま、ステラが出て行った後の公爵邸では次々と不具合が起こり始めて――
奇跡的に出会い、優しい時を過ごして愛を育んだ一人と一頭(?)の愛の物語です。
異世界、魔法のある世界です。
色々ゆるゆるです。
【完結】地味な私と公爵様
ベル
恋愛
ラエル公爵。この学園でこの名を知らない人はいないでしょう。
端正な顔立ちに甘く低い声、時折見せる少年のような笑顔。誰もがその美しさに魅了され、女性なら誰もがラエル様との結婚を夢見てしまう。
そんな方が、平凡...いや、かなり地味で目立たない伯爵令嬢である私の婚約者だなんて一体誰が信じるでしょうか。
...正直私も信じていません。
ラエル様が、私を溺愛しているなんて。
きっと、きっと、夢に違いありません。
お読みいただきありがとうございます。短編のつもりで書き始めましたが、意外と話が増えて長編に変更し、無事完結しました(*´-`)
婚約破棄されるはずでしたが、王太子の目の前で皇帝に攫われました』
鷹 綾
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
--
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
逆行転生、断罪され婚約を破棄された落ちこぼれ令嬢は、神の子となり逆行転生したので今度は王太子殿下とは婚約解消して自由に生きたいと思います
みゅー
恋愛
アドリエンヌは魔法が使えず、それを知ったシャウラに魔法学園の卒業式の日に断罪されることになる。しかも、シャウラに嫌がらせをされたと濡れ衣を着せられてしまう。
当然王太子殿下との婚約は破棄となったが気づくと時間を遡り、絶大な力を手に入れていた。
今度こそ人生を楽しむため、自分にまるで興味を持っていない王太子殿下との婚約を穏便に解消し、自由に幸せに生きると決めたアドリエンヌ。
それなのに国の秘密に関わることになり、王太子殿下には監視という名目で付きまとわれるようになる。
だが、そんな日常の中でアドリエンヌは信頼できる仲間たちと国を救うことになる。
そして、その中で王太子殿下との信頼関係を気づいて行き……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる